私はかつて、多くの子どもたちと接する機会が与えられていました。
子どもというのは、自分の思ったことをそのまま口にするので、時折傷つけられることもあります。
ひとりの小学6年生の男の子が、私にあだ名を付けました。そのあだ名とはハゲゾウです。小学生が50過ぎの男に向かって、「おい、ハゲゾウ」というのです。子どもの目から見る私は、どうやら薄毛のようです。
もちろん、子どもたちと接していて傷つくことばかりではなく、子どもたちから喜びを与えられ、教訓を得ることも数多くあります。
聖書の詩篇というところに、次のような言葉があります。
ハレルヤ。
私のたましいよ。主をほめたたえよ。
私は生きているかぎり、主をほめたたえよう。
いのちのあるかぎり、私の神に、ほめ歌を歌おう。
今日は、「神をほめたたえよう」というテーマで、子どもたちを通して考えさせられたことを3つご紹介したいと思います。
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さて、くまモンの作者で放送作家の小山薫堂さんがある大学で授業をした時のことです。小山さんの支持で主婦の鈴木さんが市販のルーを使って、カレーを作っていました。
食べたい人を募りますが、学生たちはランチを食べた後だったので、誰も手を挙げませんでした。その時、小山さんが主婦に尋ねたんです。
「ところでお母さん、息子さんのお名前は。」
「はい、ありふれていますが、一朗です。」
そうです。主婦は大リーグのイチロー選手のお母さん、鈴木淑江さんだったのです。学生たちは全員手を挙げて、カレーを食べたいと申し出たのでした。
イチロー選手は子供の頃から、頻繁にカレーを食べていることが知れ渡っていたからです。
ところで、イチロー選手が少年時代に食べていたのと同じカレーを食べたいと学生たちが思ったのは、なぜでしょう。カレーつながりで、イチロー選手とつながりを持てると思ったからではないかと思うのです。
人は偉大な人物、偉大な存在とつながりたい、関係を持ちたいと願っているのではないでしょうか。
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さて日本で一番長く続いているアニメ番組にサザエさんがあります。元々は新聞の四コマ漫画でした。その漫画のサザエさんにこんな話があります。
家の玄関先でカツオが近所の主婦たちを相手に鶏の物まねを披露しているんです。「鶏が卵を産むところ」と言いながら顎を突き出し、口をとがらせ、「クワー、カカカ!」と熱演してるんですね。主婦たちも大笑いです。
サザエさんとフネさんが一体何の騒ぎかと玄関先に出てみると、身内のカツオが恥をさらしているではありませんか。フネさんは「みっともない」とため息をついています。サザエさんも「まったくだわ」と同感です。
ところがそんなことは知らないカツオはうけたことが嬉しくて、いよいよ芸がエスカレートしていきます。奥様達はいよいよ大笑いです。
サザエさんはもうこれ以上ご近所にみっともない真似をさらせてはならないと立ち上がったかと思うと「カツオ!」と一喝するんです。あまりの剣幕にカツオと主婦たちは固まってしまいますが、次の瞬間サザエさんは「そうじゃない、こうやるんだよ!」と言って、よりリアルで生々しく鶏になりきって大熱演するんです。
これには主婦たちも体を二つ折りにして大笑いするんですね。フネさんはカツオのみっともなさよりもサザエさんの方がもっとみっともないので赤面しているという漫画です。
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私は毎年、青森の教会にお招きを受けて訪問しています。
弘前市に入ると、ひときわ目を引く山が見えてきます。岩木山です。
別名津軽富士といわれる、日本百名山のひとつです。360度、どの方向からも眺めることができる、美しい山なんですね。
ところが、地元の方にはこだわりがあるようです。弘前の方は、弘前から見える岩木山が一番美しい、と言うのです。
しかし、津軽の方は、津軽の見る岩木が一番美人だ、って言うんです。
幼い頃から自分が見ている山の姿が、一番しっくり来るものになっているんですね。そして、大人になっても姿を変えずにそのままでいる山の形に、安心感を得ておられるようでもありました。
大学は東京に行くかもしれない、就職は他府県に行くかもしれません。でも、ふるさとに戻ったときには、変わらない姿で迎えてくれるものがある。
だからこそ、ほっとするんですね。
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