ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんは、プロになる決心をする上で、自分に決定的な影響を与えてくれた方がいるそうです。それは高校時代、個人レッスンしてくださった徳永二男という先生です。当時、N響のコンサートマスターを務めるあこがれのヴァイオリニストでした。高校三年の時、大学でもバイオリンを続けるかどうか迷った末に、先生に相談すると、こうおっしゃったそうです。「別にどちらでもいい。でもやめると決める日までは、練習を続けてください。悩んでる間、練習を一日でもやめると、それだけみんなとの差は開くだけだ。あとからやりたいと思っても、手遅れになる。練習だけは気持ちと無関係に途切れがあってはなりません。」というアドバイスに彼女は目が開かれたそうです。それほどまでにシビアな世界なのに、自分はどれだけ全力を注いできただろう、と甘えが打ち砕かれたっていうんですね。もう一つの金言は「聴いた人の心に残って、その人が家に持って帰れるような音を出す。それがプロです。」ということばです。以来、これが彼女の練習に向かうための原点となっているんだそうです。 ……(全文を読む813)
さて、先日私の友人が、古本屋さんに入ったときのことです。そのお店は、全国にチェーン店を持つ大規模な古本屋さんです。彼がトイレに行こうとしたとき、目立つ字で張り紙がしてあるんですね。そこには、「トイレに行かれる方は、店員に一声かけてください」と書いていあったのです。これはおそらく、万引き対策なんですね。それで、近くにいた女性店員に、「ちょっとトイレに行っていいですか」と訊いたところ、面倒くさそうな顔をして、「別にいいんじゃないですか」と答えたというのです。実に愛想がない。行く前に訊けというから訊いたのに、「別にいいんじゃないですか」とは何という言い草だと、彼はトイレから出た後も腹の虫がおさまらないので、一言言ってやろうと思ってレジまで行ったそうです。しかしそこまで行って、言うのを止めました。
なんと、彼女はお客さんだったのです。たまたま店のユニフォームとよく似た服装をしてたので、つい店員だと間違ってしまった、と言うんですね。……(全文を読む812)
さて、たいていのお宅の台所に、サランラップがおいてあります。とても便利なものですね。ところが、このフィルム状のラップはもともと軍事物資として使われていたんです。第二次世界大戦のころ、武器・弾薬にとって最大の敵は、水を被ることでした。湿ってしまうと、いざというとき役に立たなくなるんですね。それで、防水対策として用いられたのがこのフィルム状のラップだったのです。ところが、戦争が終わると需要が大幅に減ってしまいます。そんなある日のこと、ラップ工場に勤務していたラドウィックという人とアイアンズというふたりの係長が、それぞれ奥さんを連れて近所の人たちとピクニックに出かけたんです。そのとき、ラドウィックの奥さんであったサラという女性は、サラダをラップでくるんで持ってきたんですね。ラップから取り出したサラダは新鮮で、きれいで、とても見栄えがしたんです。いっしょに行った主婦たちは、私たちもぜひ手に入れたい、と大騒ぎになったっていうんですね。ラドウィックとアイアンズは翌日、工場長に会って新しいラップの使い道を提案し、そうして、受け入れられたんです。このふたりの係長の奥さんの名前は、サラとアンでした。それで、ふたりの名前を取って「サランラップ」と名づけたっていうんです。……(全文を読む811)
アメリカにカール・ロジャースという臨床心理学者がいました。主にカウンセリングの世界で功績をあげた人です。同時に、いくつかの名言を残したことでも知られています。
彼の名言を一つ紹介しましょう。「私は、あなたを愛しています。なぜなら、あなたがあなただから」。彼のことばは、イエス・ キリストの愛を思い出させる言葉です。……(全文を読む810)
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