1867年15歳の少年のエラスムス・ジェイコブズ君が太陽の光に輝く石を発見しました。お母さんの所に持って行ったら、「そんなただの石ころじゃないの」と言われるんですが、この石は実は21.25カラットのダイヤモンドで、5千万円相当だったそうです。アフリカ大陸で一番最初で発見されたダイヤモンドだということで現在ユーリカダイヤモンドと名付けられ、キンバリー近郊博物館に展示されているそうです。
私はこの話を聞いてこう思いました。その石はどのように見られるかが大事だったと思うのです。少年は太陽の光の下でその石を見ました。だから輝いていました。でもお母さんはその石を家の中で見ました。だからただの石ころでした。
私たちの人間感はどうでしょう。もしこの世界の価値観で私たち人間を見れば、生きている時にどれだけ楽しむか、どれだけ人よりも多く得るか、どれだけ人に勝利するか、でも死によってすべてを失っていかなければならないということで、 虚しい人生だと言えるのではないしょうか。……(全文を読む800)
私は先日、「伝わる話」の本を読みました。ファミリーレストランで、子供たちが店内を走り回っていますが、会話に熱中しているお母さんたちは、子供たちをほったらかしにしているんですね。さて、そのとき、どう言えばわかってもらえるでしょう。「他のお客様のご迷惑になるので、お子様を席にお戻し願えますか」。これは50点の答えなんだそうです。そんなことくらいではビクともしないお母さんが増えているからです。しかし、こういえばどうでしょう。「熱々の料理を運んでおります。ぶつかってこぼしたら、お子様に火傷をさせてしまうかもしれません。お席にお戻し願えますか」。これだと、たいていのお母さんたちも対応してくれるそうです。言っていることは同じで、子供を席に戻してほしい、ということですね。しかし、後者の場合、より耳を傾けていただけるのは、自分たちにとってそうすることがプラスになるのだ、という点を伝えているからです。
そして、人間は自分にとってプラスになる話には、耳を傾けるんですね。たといそれが注意や禁止、阻止する内容が入っていたとしても、自分たちのためを思っての内容である、ということがわかるならば、それを聞くのです。私はそれを思ったとき、真っ先に思い浮かべたのは聖書でした。……(全文を読む799)
先日私はノーベル賞を受賞した二人の日本人科学者の対談を本で読みました。「『大発見』の思考法」という本です。
語り合った科学者は素粒子研究の第一人者益川敏英さんと、iPS細胞の山中伸弥さんです。お二人とも小学校の時には成績が悪くて、益川さんの場合、1以外の全ての数字が通知簿にあったんだそうです。ところがこの二人が、それぞれにのめり込んでいくものに出会ってから研究から離れられなくなっていきます。というのはお二人にとって、考えるという事は感動することに繋がっているからだそうです。一度感動することを覚えてしまうと引き返すことが出来なくなるんだそうです。
ところでこの本の最終章は大変興味深い物でした。神はいるのかというテーマで語り合っているからです。その部分を抜粋で少しご紹介いたしましょう。……(全文を読む798)
ところで今、あなたが使っている携帯電話は、何台目の物でしょうか。あたらし物好きな方は、モデルチェンジする携帯を次々と買い換えていかれますね。当然、廃棄処分になった携帯が世の中にあふれかえることになります。ところでこれらの要らなくなった携帯電話は、以前は産業廃棄物でしたが、今では宝の山とみなされるようになりました。というのは、携帯電話には、貴重なレアメダルやレアアースがたくさん使われているからです。それで今では、ゴミではなく、都市鉱山と呼ばれるようになりました。不用物から貴重な金属を取り出すことができるからです。例えば今日本には、不用になった製品から取り出せる金の量だけで、なんと6800トンもあるっていうんです。
今、世界中のすべての金をかき集めた総量が、4万2000トンって言われているんです。その六分の一が日本の、しかも、使い終わった粗大ゴミや家電製品の中に含まれているっていうんですね。現在、世界で最も金が採れる南アフリカの金山では、1トンの鉱石から採れる金の量は、5グラムです。それに対して、使用済み携帯電話1トンから採れる金の量は、400グラムもあるんですね。世界最高の金鉱脈の80倍もの純度が、日本のゴミの中に含まれてるっていうんです。今まで見向きもされなかった廃棄物の山も、見る人が見たら、世界最高峰の大金山に他ならないというのです。専門家はやはり目の付けどころが違うんですね。……(全文を読む797)
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