あと一ヶ月とちょっとで2015年も終わりますよね。本当に早いですね。今年一年はどんな一年だったでしょうか。私は正直、去年の今頃にはとても考えることができなかったような出来事にいくつも遭遇しました。そして、多分、来年の今頃も、考えることもできなかったことに出会いました、というようなことを言っているような気がします。
過去の出来事はよく分かりますが、これから先に起こってくる未来の出来事については、さっぱり分からないんですね。ですから、人生を歩んでいくことは簡単ではないんです。目の前に壁が立ち尽くし、岐路でどちらに行けばいいのかが分からず、天を仰ぐときがあります。あるときは仕方なく、一か八か賭けのような選択をしたり、占いや運勢に頼ろうとしたりすることもあるんですね。自分の人生なんですが、その舵取りはとても難しいんです。……(全文を読む818)
さて、今年も日本人の科学者がノーベル賞を受賞しましたね。医学・生理学賞には大村智さん、物理学賞には梶田隆章さんです。ところで、大村さんは山梨大学、梶田さんは埼玉大学、そして昨年の物理学賞受賞の中村修二さんは徳島大学という、地方の国立大学の出身でした。
実は今まで、ノーベル賞をとる、といったら東大と京大の出身者に限られていたんですね。しかし、この数年の傾向を見ると、科学の研究をするための能力と大学受験の時の学力は、実際はあんまり関係がない、ということがわかっています。必要なのは、これからどんな研究をしていくべきか、という見立て・見通しの能力です。そしてもうひとつ欠かせないのは、そのジャンルが好きで好きでたまらない、ということなんですね。
大村さんは今でも、土壌細菌を得るために、土を入れるチャック付きの小さなポリ袋を財布の中に入れて持ち歩いておられます。また、梶田さんが少年時代にあこがれていたのは、「鉄腕アトム」のアトムのほうではなく、御茶の水博士でした。真理を探究する人物に共鳴する自分を、早くから意識されていたようですね。このように、何かに突き動かされて、駆り立てられて、好きで好きでたまらないものに没入していく人は、実を結んでいくようですね。……(全文を読む817)
今から25年ほど前、地球環境を再現した巨大密閉空間施設がアメリカのアリゾナに造られました。バイオスフィア2(Biosphere2)という施設です。高さ28メートル、広さは3700坪、地面から上の空間は、鉄とガラスで覆われています。また、地下は鋼鉄でふさがれているのです。外の世界とは空気も通さない、完全密閉構造なのですね。この巨大な缶詰のような環境の中に、人工的な熱帯雨林やサバンナ、水深8メートルもある海を造ります。海の中には、サンゴ礁や魚が泳ぎまわっています。要するに、地球そっくりの環境を人工的に造りだしたのですね。
何のためにそんなものを造ったのでしょう。やがて人類が宇宙のどこかの星に移り住んだとき、閉鎖された生物圏をつくって、そこで生存できるかどうかということを実験によって確認しようとしたのですね。それで、このバイオスフィア2には、男4人女4人、合計8人の人間が、その中に入って2年間共同生活をすることにしたのです。8人は全員科学者で、様々な実験をすることになっていました。……(全文を読む816)
先日、NHKの番組で、アメリカで活躍する介助犬の特集が放映されていました。
日本では介助犬というと、盲導犬のイメージですね。しかしアメリカではさまざまな介助犬が人間の生活可改善に役立っているというのです。特に注目されていたのは、鋭い嗅覚を活かしたてんかん察知犬です。てんかんの患者さんに発作が起こる際、よく、金属的なにおいがすると言われます。介助犬はこのにおいを発作前に察知し、吠えることで注意を促し、患者さんや周りの人に知らせてくれるっていうんですね。他にも血糖値の急激な低下を察知する糖尿病察知犬、アレルゲンのある食物を嗅ぎ分けるアレルゲン察知介助犬、がんの早期発見をにおいで察知するがん察知犬までいるんですね。……(全文を読む815)
わたしは先日、90歳を超えるおばあちゃんを家まで送っていくことになりました。その時、道案内をしてくれるおばあちゃんが私にこう言ったのです。
「あー三綿さん、そこのテイ字路を左に曲がってくれますか。」
わたしは思わず笑ってしまったのですね。年を召されたら"T"を「テイ」というのだなと。私が笑っていますと、おばあちゃんが気付いて、「三綿さん、何を笑っているのですか」とおっしゃるので、「いやいや、テイ字路ではなくてティー字路ですよね。」って言ったら、「甲、乙、丙、丁の丁字路ですよ。」っておっしゃるのですね。私はかえって調べてみました。そうしたら確かに、甲乙丙丁の"丁字路"がオリジナルで、音も形も似ているので最近になって"T字路"というのも使用されるようになった、というふうに書いてありました。わたしは、知らないで勘違いしていることって、たくさんあるな。勝手に決めつけてしまっていて、無知をひけらかしていることがたくさんあるなというふうに思いました。
聖書の話も実は、作り話、おとぎ話、神話、単なる良い道徳的なお話と思っている方が多いのではないのかと思うのですが、これは歴史的事実、事実に基づいたニュース、ずばり人間の救いについて語っている、あなたへのメッセージなんです。
今日は「人に救いを得させる神の力」というタイトルでお話ししましょう。……(全文を読む814)
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