先日、「子どもに聞かれて、答えるのに困る質問」という話を、友達としていました。その友達には5歳になる子がいるんですが、「最初の人間はどこから来たの?」と聞かれて、答えに困ったって言うんです。「お前みたいに、神様が造ったって答えたら、それは簡単やけど。なかなか、ホンマにちゃんと説明しようと思ったら、難しいもんやで」と言ってたんですね。
「いつの間にか人間になった、っていうのは納得いかんし、5歳ってなかなか賢いねん」と言ってました。あなたは、人間はどこから来たのか、人間とは何者か、この問いに、真正面から答えること、できるでしょうか。今日は聖書から、「神様によって造られた人間」ということについて考えてみましょう。
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私は中学一年生のとき、五階建て校舎の二階にある教室で学んでいました。上の三階から五階は体育館になっていたんですね。
あるとき、クラスのみんなの前でホームルームの司会をしていました。すると窓の外に炎のようなものが見え隠れするのです。よくよく目を凝らしてみると、間違いありません。火事です。それで私は大声で、「この校舎が燃えてるぞ」と、叫びました。ところがみんなは「何言ってるねん」といったような様子で、にやにや笑っているのです。しかし次の瞬間、ものすごい炎が見えたのです。みんな一斉に教室の外に逃げ出しました。私は隣のクラスに行って火事を知らせました。
そのとき、まだ授業中です。しかし、授業の邪魔になったとしても、これはどうしても伝えなければならないことでした。なぜなら、命がかかっている情報であるからです。結局、校舎は全焼しました。体育館の隅で、隠れてタバコを吸っていた三年生による火の不始末が原因であったのです。
今でも印象深く覚えているのは、クラスのみんなののんきな表情です。頭の上で火が燃え盛っているのに、ただ感じないから、見えないからということで平気でいたんですね。しかし、それを先に知った人は、知らせなければなりません。
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先日読んだユダヤジョークの本にこんな話が載っていました。
一人の婦人が銀行の窓口に行って、出納係に「小切手を振り出してちょうだい。」と頼むんです。すると係の男性は言いました。「お客様。規則ですので、まず身分証明書を見せてください。」すると婦人はあっけにとられ、ため息をついて、ようやくのことでこう言ったんです。「ヨナタン、私はあなたの母親なのよ。」
見ず知らずの人に身分証明を求めるのは銀行員として当然ですね。でも、自分を産み、育ててくれた母親を得たいの知れない人のように扱うってことはたいへん無礼なことですよね。親にとって最大の侮辱は子どもが親を親として認めないことだからです。実はユダヤ人が大切にしている旧約聖書の中には、この世界の創造主のことが詳しく出てきます。しかしどの箇所をとってみても、いちいち神の存在を証明するような説明や文章が出てこないのです。作者である神がその作品である人間に対して、作者は存在してるんだ、と身分証明する必要など本来はないからです。というのは、作品の存在が作者の存在を証明しているからです。手塩にかけて育てた息子から、身元不明の怪しい人扱いされた母親が憤慨したように、人間が神に向かって、いるのか、いないのか、を問うことは本来ナンセンス極まりないことなんですね。ところが神さまは、すっかり自分の作者がわからなくなってしまった人間に対して、あきらめてしまうのではなく、ますます愛を注いで、ご自分の手に取り戻そうとしている方なのです。
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世界で一番最初に宇宙飛行した人物はソ連のユーリイ・ガガーリンです。彼は人類初の有人宇宙ロケットボストーク1号に乗って地球を外から見た最初の人です。ところでこの宇宙飛行士に選ばれるためには何十にもわたるテストがあったんです。その中で最終的にガガーリンとチトフという人物が残ったんです。そして、先行スタッフたちはチトフにしようとしました。と言うのは彼の方がガガーリンよりも体重が2kg少なかったんですね。1gでも軽くしたいと考えていたスタッフがチトフを選んだのは当然のことでした。しかし最高責任者のコロリョフ博士は「だったら荷物を2kg降ろせ。最初の乗員はガガーリンだ。」と言って譲らなかったのです。理由は一つ。彼は笑顔がとても良い。最終選考まで残った二人はどちらも能力において差がありません。同じ能力だったら体重差で決めようとしたスタッフに対し博士は笑顔を決め手にしたんですね。
なぜでしょうか。笑顔がいい人は精神的に安定しているからです。宇宙空間では何が起こるか分かりません。万一のトラブルの時一番大切なことはメンタルが安定しているということなんです。少々の事で動揺しない心の持ち主こそはこの大事業にふさわしいとしたんですね。ところで私たちは宇宙飛行士のような特別のエリートではなくても、いい笑顔になるときがあると思います。それは愛されているときです。あるいは希望がある ときです。あるいは安心できるときですね。
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