旧約聖書
『ハレルヤ。
私のたましいよ。主をほめたたえよ。
私は生きているかぎり、主をほめたたえよう。
いのちのあるかぎり、私の神に、ほめ歌を歌おう。』
(詩篇146:1-2)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.887 2017年3月26日

「神をほめたたえよう」

おはようございます、慶相龍です!

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私はかつて、多くの子どもたちと接する機会が与えられていました。
子どもというのは、自分の思ったことをそのまま口にするので、時折傷つけられることもあります。
ひとりの小学6年生の男の子が、私にあだ名を付けました。そのあだ名とはハゲゾウです。小学生が50過ぎの男に向かって、「おい、ハゲゾウ」というのです。子どもの目から見る私は、どうやら薄毛のようです。
もちろん、子どもたちと接していて傷つくことばかりではなく、子どもたちから喜びを与えられ、教訓を得ることも数多くあります。

詩篇146篇1,2節

聖書の詩篇というところに、次のような言葉があります。

ハレルヤ。
私のたましいよ。主をほめたたえよ。
私は生きているかぎり、主をほめたたえよう。
いのちのあるかぎり、私の神に、ほめ歌を歌おう。

今日は、「神をほめたたえよう」というテーマで、子どもたちを通して考えさせられたことを3つご紹介したいと思います。

神はあなたの造り主

一つ目は、あなたの造り主である神をほめたたえようということです。
ある日、小学6年生の男の子と車に乗っていました。男の子はずいぶんとたくさんの話をしてくれました。
天気の話に始まり、かみなりの話、星の話、宇宙の話。そして1999年に地球が滅亡すると言っていた、ノストラダムスの大予言はでたらめだったのだなという話。最後にそのノスタラダムスの大予言を信じていたその子のお母さんが、1999年に地球が滅亡する前にと当時大好きだった男性に思い切って恋の告白をして、その結果ふたりは付き合い、やがて結婚し、その二人の間に生まれてきたのが自分だという話をしてくれました。そして彼はこういったのです。
「確か、最初は天気の話をしてたよな。話はどんどん変わって、最後にお母さんの話。こんなに話を続けられる人間ってすごいな。」
私は彼の言ったことをきいて考えました。確かに人間はすごい。話をどんどん続ける能力もすごいし、例えば、この男の子が言葉を発すると同時に、その言葉を聞き取ることができる耳もすごい。そう思い、かつて学んだことのある耳の構造と、音が聞こえる仕組みについて彼に話したのです。
人間の耳は、外側の部分が特に前方の音を効果的に集める形をしています。そこで集められた音は、耳の穴に入ります。そして、外耳道という器官を通り、ある一定の音域の音を増幅させながら鼓膜にいたり、それを振動させます。続いて、3種類の骨を次々に振動させながら、さらに増幅して蝸牛という器官に進んでいき、その中にあるリンパ液を振動させます。この振動を有毛細胞と言われる、音の強弱や高さ低さを分析する器官がキャッチして電気信号へと変換します。その電気信号が、神経を通って、脳へと伝えられ、人間は音を聞き取るのです。そして実に、この作業は瞬時になされるのです。
これらのことを小学6年生の彼に話すと、耳だけ考えても人間ってほんまにすごいなと驚いていました。
耳は音を聞くという目的に従って、完璧にデザインされています。耳だけではなく、あなたの手、足、目などなど、どれもすべてが目的に従って、完璧にデザインされているとは思えませんか。
このような完璧なデザインが、偶然に出来上がるはずがありません。デザインがあるところには必ずデザイナーがいます。そして、そのデザイナーこそが造り主である神だと聖書は語るのです。
人間はすごいです。しかし、その人間をデザインし、造られた神は人間よりもはるかにすごいのです。v あなたの造り主である偉大な神をほめたたえようではありませんか。

神はあなたの救い主

二つ目に、あなたの救い主である神をほめたたえようということです。
ある小学1年生の男の子は、幼いころに両親が離婚し、その子は父親に引き取られたのですが、父親の新しい家庭では、毎日のように虐待されていました。
そして、虐待の恐怖におびえ、つらくて辛くてどうしようもなかった4歳の時に、母親に引き取られることになりました。母子家庭の生活は楽ではないでしょうが、彼はいつも元気いっぱい笑顔いっぱいです。彼は言いました。
「僕は昔は今とは違う名前やってん。そのとき、あのお母さんにもう一度会いたいなってずっと思っててん。そしたら、僕が4歳の時にお母さんが助けに来てくれてん。とっても嬉しかってん。そして、お母さんの家に引っ越ししてん。僕、今幸せやねん。」
ところで聖書は、人間には一度死ぬことと、死後にさばきを受けることが定まっていると語ります。
罪ある人間にとって、死は恐怖です。なぜなら、死後に神のいない地獄で永遠に苦しむことになるからです。
しかし、キリストはそんなあなたの罪を赦して、永遠の命を与えることによって、あなたを死の恐怖から助け出し、やがて天の家にあなたをむかえるために来られた、あなたの救い主なのです。
あの虐待の恐怖におびえていた小学1年の男の子は、母親に助けられました。そして、自分を心から愛してくれる母親の家に迎え入れられて、幸せだと言いました。
どうかイエスキリストを信じることによって、罪の赦しと、永遠の命をご自分のものとしてください。 そして、イエスキリストによって死の恐怖から助けられたという幸せ、あなたの愛する天の家に迎え入れられるという幸せをかみしめながら、あなたの救い主である神をほめたたえようではありませんか。

神はあなたのために死なれた

三つ目に、死んでくださったほどにあなたを愛してくださった神をほめたたえようということです。
ある日、中二の男の子が私にプレゼントをくれました。それは、プラスチックでできた手作りのキーホルダーでした。そこには彼が書いたキャラクターの絵と、彼直筆の"ThankYou!Yong-chan."という英語のメッセージがありました。
私はその子から、ヨンチャンと呼ばれていたのです。私はキーホルダーを見た瞬間、言葉を失いました。近くでその様子を見ていた人は、号泣しました。
実は、彼は学習障害を持っていて、字を書くことができないのです。そして、それが理由で不登校になっていたのです。そんな彼が、私への感謝の気持ちを表そうと、書けない字を書いたのです。
おそらく、透明なプラスチックの下に見本の字を置いて、それをなぞるようにゆっくりと書いたのでしょう。彼は、字を書くことができないのに、何とか工夫して字を書き上げてしまうほどに、私のことを大切に思っていてくれていたのです。
さて、キリストは神です。神は、決して死ぬことができません。しかし、あなたに罪の赦しと永遠の命を与えるためにキリストは人となって、あなたの身代わりに十字架で死んでくださったのです。死んで、あなたの罪が贖(あがな)われるための代価を支払ってくださったのです。死ぬことができないのに、人となって死んでくださるほど、あなたを愛し、あなたを大切にされる神、それがイエスキリストなのです。
どうかこの方をあなたの救い主として信じ、罪の赦しと永遠の命を得て下さい。そして、こんなにまであなたを愛しあなたを大切にしてくださる神を、感謝をもってほめたたえようではありませんか。心からお勧めいたします。

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