#1030 あなたの心にキリストを

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

さて、今年2019年はレオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年、マハトマ・ガンジー生誕150年、カルピス誕生100周年、任天堂ゲームボーイ発売30年だそうです。
歴史に大きな影響を与えた偉人の誕生や死亡年、また、人々に親しみのある製品の登場などを記念して、時に『周年』という区切りに記念式典をすることがありますね。
大抵は10周年、50周年、100周年という大きな節目にお祝いするとこが多い訳です。
ところが世の中に一つだけ個人の生誕をお祝いして毎年毎年世界中で祝われる行事があるのです。それはクリスマスです。世界最大のお祭りです。そしてこれはイエス・キリストの誕生を記念する祭りなのです。
今日はこのクリスマスの意味を語る聖書の箇所をご紹介しましょう。

神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。

ここからお話ししましょう。

神があなたを愛されているという事実

クリスマスには神の愛が現れているということです。
あなたが一人夜道を歩いていたとします。1台の車が自分に向かってやってくることに気がつきました。この時、怪しい車だと考えたら恐怖心で一杯になるでしょう。でも、家族が迎えに来たんだと考えたら安心感と喜びで一杯になるのではありませんか。
人生の中で上手くいかない事が立て続きに起こる時、暗黒の中を一人歩いているような気持ちになることがありますね。そしてその時、神の愛を疑い、あるいは神の存在を疑い、あるいは神がもしいたとしてもそれは冷酷な存在であるかのように捉えるなら、人生はただ暗いだけではなく重くて苦しい拷問のような期間になるのです。
しかし、聖書は一貫して「神は愛だ」と語るのです。そしてそれを疑わしく思う時、神がしてくださった歴史的事実に目を向けると良いのです。
神は実にそのとり子をこの世に送るほどにあなたを愛されたではないかと語るのです。

アメリカのある少年と先生

アメリカの小学校での出来事です。
テッドという名のその少年は5年生でいつも無表情。目はどんよりして焦点が定まらず、着ている物はしわくちゃで、髪の毛はもう何ヶ月も散髪していないボサボサの状態です。先生から声を掛けられても返事を返した事はほとんど無く、当然の事ながら友達もいません。やり難い子なんです。
担任の女性教師であったトンプソンさんは彼に手を焼いていました。そしていつしか苛立ちを感じるようになったのです。彼の答案用紙にバッテンをつける時にある種の喜びを感じるほどになっていたのです。
そんな自分に慄然とした彼女はテッドの1年生の時の担任に相談しました。すると内申書を見せられたのです。『小学1年、宿題は必ずやって来る。態度も良く積極的、但し、家族に問題あり。小学2年、母親が重病、家族の中で彼を世話する者はいない。小学3年、彼は良い子だが物覚えが悪い。母親死亡。小学4年、成績は悪いが行儀は良い。父親は彼に対して無関心。』
たった一人で暗闇を歩いている少年の姿がトンプソン先生の心に浮かんできたのでした。

クリスマスの出来事

そして、クリスマスがやって来たのです。
クラスのみんなはトンプソン先生にクリスマスプレゼントを持って来たのです。テッドもそうしましたが、しわくちゃのスーパーの紙袋にセロテープで留めた包みでした。
開けてみると中から半分模造ダイヤが無くなってしまったブレスレットと安物の使いかけの香水が出てきたのです。クラス中の子供達は皆んな嘲笑いましたが、先生は静かにさせるとブレスレットをはめ、手に香水を付け腕を上げて「いい香りでしょう。」と皆に自慢をしたのです。
放課後、テッドはそっと先生の所に来て言いました。「先生。ママと同じ匂いがする。プレゼント気に入ってくれてありがとうございます。」テッドが教室から出て行った後、トンプソン先生はその場でひざまずき、自分がなんと愛のない教師であったかということを神に告白し悔い改めたのだそうです。
次の日から先生はテッドを励まし助けるようにつとめました。その結果、彼の成績は飛躍的に伸び他の子供達に追いついたのです。

愛という事実が人生を変えた

さて、卒業してから何年も経ってテッドから短い手紙が届いたのです。「トンプソン先生。高校を2番の成績で卒業します。先生に最初に知ってもらいたくって手紙を書きました。テッドより。」
その数年後、「主席で大学院を卒業しました。大変でしたけどとても楽しい学生生活でした。」
そして更に、「医学部で博士号をもらいました。来月27日結婚します。是非、列席して私の母の席に座ってください。私の家族はトンプソン先生だけです。父は昨年亡くなりましたので。」
彼はその日に至るまでにずいぶん苦労したことでしょう。しかし、壁にぶつかる度にそれに立ち向かっていくガッツが湧いてきたんです。
それはどこからやって来たのでしょう。何も無かった少年の自分を見出して、愛して、励まして、応援してくれたトンプソン先生のことを思い出すことによって生きる勇気が湧いて来たのです。
成功者になった後でチヤホヤするために集まって来る人は幾らでもいることでしょう。しかし、家族ですらも見限っていたあの少年の自分に対してトンプソン先生が夢を託し、力づけてくださったということは、どんなに時間が経っても忘れられない事実だったのです。彼はあれこそが、あの事実こそが自分の人生の原点だと考えたのです。

キリストとともに歩む人生

ところで、あなたの人生の原点はどこですか。
もし、たとい酷い目にしか遭ってこなかった人生であったとしても、それでも揺るがない歴史的大事件があります。それは神があなたを愛してひとり子の神イエス・キリストを罪にまみれたこの世に送ってくださったこと、与えきってくださったことです。
キリストは最も偉大なる御方でありましたが、最も小さい赤ん坊としてこの世に生まれてくださいました。最も賢い全能者が愚かしく見える選択をし、無防備にもこの世に来てくださったのです。
最も高貴なる神である方なのに最も卑しめられる十字架に向かい、誰よりも力強い全知全能者なのに誰よりも弱い死刑囚になって、あなたの身代わりとなって死んでくださったのです。
そして、誰もが期待していなかった時、死後三日目に復活なさったのです。それは、最も遠く神から離れ、誰よりも頑固で最低な罪人でも赦され、清められ、神の子として受け入れられるためでした。
どうぞ、あなたもこのイエス・キリストを信じ、この方と共に歩む人生を選び取ってください。あなたの心にキリストをお迎えすることこそ本当のクリスマスとなり、また、本物の人生が始まるからです。心からお勧めいたします。


使用CDジャケット
Migiwa :The Salvation Poem 救いのうた

今日のみことば
「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」
(ヨハネ3:16)