#1007 罪人を愛さずにおれない創造主

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

さて、世界で初めて活版印刷機を作ったのはグーテンベルクですね。
この発明によって価値ある情報や知識が多くの人々に届くことを思い、彼は興奮したんです。
しかし、同時に不安もありました。と言うのは、有害な知識や情報も簡単に印刷して広める事にもなるからです。
悩みに悩んだ彼は、印刷機を完成させたにもかかわらず長い間隠していたのです。
しかし、有害な知識と有益な知識の両方の広まりを考えたとき、有益な知識による祝福は有害な物を上回ると信じて、思い切って公表したと言われているんです。
このことはインターネットでも言える事ですね。ネット上には悪質な情報もあれば、よい情報もあります。
私ものこの番組を通して最も良い情報を皆様にお伝えすることで、世界に何か良き感化を与えたいと願っています。
そこで今日もっとも麗しい情報、福音について皆さまにお届けしたいと思うのです。聖書はこう語っています。

私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死なれたことによって、神は私たちに対するご自分の愛を明らかにしておられます


ここから三つのポイントでお話しいたしましょう。

私たちは例外なく罪人

第一に、私たちは一人の例外もなく神の前に罪人であるという事実です。そう聞くと反発なさる方もおられるでしょう。
実は、聖書が語る罪とは裁判で有罪判決になったとか、警察に逮捕されたというそのようなこととは別次元の話なのです。
聖書の語る罪とは「的外れ」という意味なのです。神という人間存在の目的から外れて生きる人のこと、いわば真の神を無視して生きることを聖書は罪と語るのです。
神との関係を切って自分中心で生きる人、つまり全人類の事なのです。

野村監督の最愛の妻

しかし第二に、神はこの罪人に落ちぶれた人間をこよなく愛しておられるということです。
私は先日、プロ野球の元監督の野村勝也さんのインタビューを聞いてとっても心に残りました。
実は一昨年の末、彼は最愛の奥様、沙知代さんを突然なくされたのです。
その喪失感で彼が書いた本が『ありがとうを言えなくて』です。とっても売れてる本ですね。
ところでお二人の出会いは原宿の中華レストランで、マダムから沙知代さんを紹介されたんだそうです。
野村監督ですと言われて彼女はすぐに野球少年だった二人の息子に電話を入れるんです。
すると「ママ、すごい人だよその人って!」と言われ、それでお付き合いが始まります。
ところでこの二人の息子さんのうち長男のダンは西洋人の顔をしていました。次男のケニーは日本人の顔をしていました。
長男はあまりにもかわいいので施設から引き取り、次男はとあるデパートの御曹司との間に出来た子だと説明を聞いていたのですが両方とも嘘です。
彼女は国際結婚で失敗したことを言いたくなかったので口から出まかせを言ったんです。
「その二人の子供は今どうしてるの?」と聞くと、「妹が育ててくれてる」と言うので野村さんは信じ切っていました。実は、別れた前のご主人が面倒見てるのです。
彼女は「コロンビア大学を卒業した」と自慢していたのですがそれも嘘でした。

それでも愛されている

いや嘘だけではありません。彼女と結婚したことで野村さんはとんでもない事態に巻き込まれていくのです。
監督を務めていた南海ホークスをクビになるのです。実は、彼女は言ってはいけないことを選手たちに言ってたんです。
例えば野村監督が自宅でぼやきます。「あいつは怠けるところがある」。それを聞いた沙知代さんは選手本人に「あんた怠けてんの」と直接言うのです。このためチームの中はぐちゃぐちゃになったそうです。
とうとう南海のオーナーに呼び出され、「チームを取るのか妻を取るのかどっちかを選べ」と迫られるのですが、野村さんは即座に「妻を取ります」と答えてクビになるのです。
なぜその選択をしたんでしょう。職業はいくらでもあるけど、彼女は世界に一人しかいない妻だからだと言うのです。
やがてヤクルトの監督になるとチームはめきめき強くなり優勝します。当然収入も増えていきます。
しかし、野村さんはお金に全く関心が無く、すべて奥さん任せにしていました。
そして沙知代さんは野村さんに内緒でなんと脱税し、それが発覚し、重加算税をたっぷり取られることになるのです。
ところが野村さんは離婚しようと思ったことなんか一回もないそうです。「彼女と共に人生を歩むことが出来て幸せだ」っておっしゃるんです。
インタビュアーが「あんなにだましたり、迷惑かけたりなさったんですよ」と突っ込むとただ一言「愛してるんだからしょうがないじゃないか」とおっしゃっていました。
いっぱい欠点がある、トラブルメーカーでもある、誰も止めることが出来ない癖のある女性、でも愛してると言うのです。
それを聞いたとき、私の中に何かすがすがしいものが流れたように思います。それは神が人を愛する態度を連想したからです。
神は私たちが紳士淑女だから愛したのではありません。罪人であった時に愛してくださったのです。
なぜ人間をお見捨てにならないんでしょう。「愛してるのだから仕方がないじゃないか」とまるでおっしゃってるみたいです。
人間にはとてもできないことなのですが、神はご自分の本質が愛なので、私たちを愛しておられるのです。
自分自身の醜い過去や、失敗や、情けない点をじーっと考えてると、自分なんか愛されるはずがないと思いやすいものです。
しかし、神は実に物好きな方なのです。罪人を愛してくださるのです。

愛の証明:十字架・復活

第三に、神の愛が口先だけのものではなく行動によって立証されました。
キリストがあなたの代わりに罪の罰を受けて死んでくださったのです。いや、死んで墓に葬られ、三日目に復活されたのです。
このキリストの十字架の死、墓の葬り、三日目の復活によってあなたの救いは完成しました。
誰でもこのキリストによる罪の赦しを信じる人には、永遠のいのちと天国が約束されているのです。
今年の四月、アメリカのマスターズトーナメントでプロゴルファー、タイガーウッズが14年ぶりに優勝しましたね。メジャー通算15勝目です。
人々はこの勝利に注目しました。と言うのは、ここに至るまでの彼の人生があまりにも波乱万丈であったからです。
彼は幼いころからゴルフの神童と言われて来ましたが、マスターズを史上最年少21歳3ヶ月で制覇しました。
その後も着実に輝かしい記録を、そしてキャリアを積み上げてきたのです。
ところが2009年に不倫トラブルが報じられると、無期限の活動停止、スポンサーとの契約解除、様々な依存症の告白などスキャンダルまみれになり、表舞台に復帰してからも腰の怪我で成績は低迷し、2年前には薬物でもうろうとした状態で運転して逮捕され、その様子が全世界に報道されて衝撃を与えたのです。
そこからカムバックした彼は二人の子をしっかりと抱きながらこう言ったんです。
「子どもたちの前で勝てて良かった。子どもたちは、ゴルフとはパパを苦しめるものだと思っていたけど、今日この勝利があの子たちの暗い記憶に新しい上書きを書き込むことが出来たのだ。」
終わり良ければ全て良しですね。人生の一番ラストが永遠の祝福であるなら、それまでの人生のストーリーが全て意味あるものに転換していくのです。
そして神様はそれをあなたの人生に起こしてくださいます。
ぜひイエス・キリストを信じてください。心からお勧めします。


使用CDジャケット
国分友里恵:イエスの愛に抱かれていこう

今日のみことば
しかし、私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死なれたことによって、神は私たちに対するご自分の愛を明らかにしておられます。
(ローマ5:8)