ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。
実は、今日の放送で、この『聖書と福音』はちょうど1000回目を迎えます。
2000年4月に放送を開始して約20年かかりました。
こんなにも長く続けてくることができたのは神様の恵みと、また、あたたかい皆さんの励ましがあったからです。
どうぞ、これからもこの番組をよろしくお願いします。
ところで、私は聖書メッセージを語り続けるということについて大きな意義を感じています。
というのは、聖書の中に次のように語られているからです。
ですから、信仰は聞くことから始まります。聞くことは、キリストについてのことばを通して実現するのです。
ここから3つのポイントで、如何にしてもキリストを救い主として信じることができるのかということについてお話ししましょう。
聞くことから始まる
第1に、信仰は聞くことから始まるのです。
今、あなたが持っておられるお考えはもしかしたら無神論かもしれませんね。
あるいは、たとえ神がいたとしても人間が神を知ることは不可能なことだと考えておられるかもしれません。
ところで、そのような世界観はどのようにしてご自分の考えになっていったんでしょう。
それまであなたが見たり聞いたりしたこと、また、読んでこられた本などから “そうではないかなぁ” と考えるようになられたに違いありません。
もし今まで神について、キリストについて、ほとんど聞いたことがないならば、それを信じるのは難しいのは当然のことです。
というのは、人は何かを知るには判断材料が必要であるからです。
判断できる材料や判断できる情報に触れたことがないのに信じるということは難しいことですね。
まず、聞くというところから全てが始まります。聞いてみることで、もしかしたら腑に落ちることが起きるかもしれません。
聞くことにより変わった方
そして、人は腑に落ちると腑に落ちる前の自分には戻れなくなるものなのです。
この番組のリスナーの方から随分昔にお便りをいただいたことがあるのです。
この方のひいおじいさんは98歳で一日の大半を寝たきり状態で過ごされています。自力て起き上がることがとても難しいほど筋力が衰えていらっしゃるのです。
しかし、彼女はどうしてもおじい様にキリストを信じて永遠のいのちを得て欲しいと強く願っていました。
それで、過去400回分のメッセージを聞けるデーターの入ったデバイスをプレゼントしたのです。
ひいおじいさんの耳にイヤホンを入れて、朝、スイッチを押してそのまま出勤するんですね。
彼は一日中聞くことになります。嫌なら耳からイヤホンを外せばいいんですが、外さなかったんですね。
ある朝、彼女を手招きしてこう言ったそうです。「他の話はないのか。もう覚えるくらい聞いた」
それで、別の400本分のデーターに差し替えて聞いていただきました。
何ヶ月も経ったある日のこと、またしても手招きされたのです。
聞くと、「部屋の仏壇の扉を閉めて欲しい。あれは神ではない。ただの箱だと分かった。私はキリストが神だと分かった。私はキリストにすべてお任せすると決めた。」とおっしゃったというのです。
彼女が飛び上がって喜んだのは言うまでもありません。
ところで、どうしておじい様は心が変えられたのでしょう。聞いたからです。聞いた言葉が心の中に入り、得心なさったからです。
福音を信じておられますか
第2に、何を聞けばいいんでしょう。“キリストについてのことば” です。
この “キリストについてのことば” を “福音” といいます。
この福音を3つのポイントにまとめると『キリストは私たちの罪のために死んでくださったこと』これが第1点。
次に、『墓に葬られた』これが第2のポイント。そして次に『キリストは死からよみがえられた』ということです。
キリストがしてくださったことは無数にあるのですが、絞って言うならこの3つです。
あなたの罪を赦すためにあの惨たらしい十字架を物ともせずにこの世にきてくださったのです。
そして、あなたの代わりに死んで、罪の償いをしてくださったのです。その償いが父なる神に受け入れられたという証拠が復活なのです。
あなたはこの3点を信じておられますか。
日給50円の便利屋
第3に、神がキリストによって成し遂げてくださった無償の愛の働きが良く分かると、神の恵みによってこのキリストを信頼しようという心が起こされてくるのです。
私は先日、小谷真理さんという方の本を読んでとても考えさせられました。
実は、彼はもともと吉本の芸人だったのですが全く売れず、相方からコンビを解消されてしまうのです。
最後のチャンスにかけてピン芸人として上京し、一足早く成功していた芸人キングコングの西野さんの家に転がり込むのです。
家賃4万円の約束で大きな部屋に住まわしてもらうのですが、2ヶ月続けて滞納して追い出されてしまうのです。
ホームレスになった小谷さんは無料でホームページを作ってくれるサービスを利用し、株式会社住所不定というネットショップを起ち上げます。これは、1日50円で何でもするという便利屋さんです。
50円ですからあっちこっちから引っ張りだこになるんですね。ペンキ塗り、引越しの手伝い、話し相手やヌードモデルまで何でもやります。
しかし、毎日働いても1ヶ月の最大収入は1500円にしかなりません。こんなので生きていけるんでしょうか。
ところが実際やってみると想定外のことが起こり始めるのです。草むしりを朝から一所懸命やっていると昼になります。
依頼主もさすがに50円では悪いと思い、「昼飯でも食べるか」と声を掛けてくれるのです。
夜までやってると、「晩ご飯でもどうだ」そして一緒に食べていると仲良しになるので、「おい、飲みに行こうか」それで遅くなったら、「こんな時間だから泊まっていけよ」と親切にしてくれるというのです。
キリストは全てを捧げられた
そのうち、ツイッターで「腹へった〜」などと打つと、「じゃあ、メシに行こう。ご馳走する」とか、「泊まるとこあるの?」とコメントが入り出すんですね。
こういうコメントを入れるのは全部50円の利用経験者ばかりです。
彼はこうして1ヶ月で10キロ太り、1年後に25キロ太るんです。
「ズボン入らなくなった」とツイートすると「ズボン買ったる」というコメントが入るのです。
やがて利用者の一人と結婚し、式は会費制にしたら100万円も余ったので、それをフィリピンの被災地に寄付したそうです。
事の顛末を本にしたらこれが飛ぶように売れて印税が入るようになったというのです。
どうしてみんな小谷さんに協力するんでしょう。最初に50円というタダ同然の代価で彼が自分の1日を捧げて助けてくれたからです。
彼の献身的な態度に触れた人たちは彼に何かをお返しせずにおれなかったのです。
ところで、私はイエス・キリストのことが大好きです。それはキリストが私のためにご自分の1日ではなく全てを捧げてくださったからです。
そのキリストの愛に触れた私はキリストを信頼せずにおれなくなりました。
あなたはいかがですか。キリストはあなたを本当に助けてくださる方です。
どうぞ、このキリストを自分の救い主として信頼してください。心からお勧めします。
(ローマ10:17)