#1185 神の愛の現れ‐クリスマス

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

先日入った蕎麦屋に「正しい順番」という標語が掲げられていました。

食事は野菜から
挨拶は自分から
説明は結論から
結果は行動から

いやあ含蓄ありますね。もしこの標語に私が付け足すことを許されるならば、私はこう続けたいです。

信仰は聞くことから

キリストへの信仰はひとりでに湧いてくるものではありません。聖書のメッセージを聞いて、はたと分かって授かっていくもんなんですね。さて今日は、クリスマスのメッセージを聞いていただきましょう。それによってキリストのことが、はたと分かっていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。聖書に次のように書いてあります。

「キリスト・イエスは罪人を救うために世に来られた」ということばは真実であり、そのまま受け入れるに値するものです。私はその罪人のかしらです。

ここから三つのポイントでお話いたしましょう。

キリスト・イエスの意味

第一に、キリスト・イエスの意味についてです。
キリストというのは称号で「救い主」という意味なんですね。そして、イエスというのは人の名前なのです。つまりキリスト・イエスとは「イエスという人間は救い主です」という意味なんです。「神なのに人となられた救い主、それはイエスです」という意味なんですね。ところでどうして神は人になる必要があったのでしょう。
アフリカでもっとも人口密度の高い国にルワンダという国があります。この国で今から28年前、内戦が起こりました。国民が国民に襲い掛かり、たった100日で100万人が殺され、210万人が近隣諸国に難民となって流出したのです。やがて治安が回復しましたが、内乱のために社会的インフラはめちゃくちゃに壊されていました。そのため不衛生になり、伝染病は流行り、内乱を生き抜いた人々も大変な目にあったのです。中でも赤ちゃんは抵抗力が弱いために、多くの尊い命が失われてきました。
そこで国連のユニセフは、国中にポスターを張ったのです。「ワクチンは赤ちゃんの命を救う」ルワンダ語で「ポリオや破傷風、風土病のワクチンを無償接種する」という告知ポスターを張ったんですね。ところが保健所にはとうとう誰もやって来ませんでした。なぜなんでしょう。多くのお母さんたちは、ルワンダ語を話せても、読み書きすることはできなかったからです。なのでポスターの文字が読めずに、ワクチンを無料で受けることが出来るということが分からなかったんです。
ではこの場合いったいどうすればよかったんでしょう。国連職員が村を訪問し、直接呼びかける必要があったんですね。そこまでするなら救済のメッセージが伝わったに違いないのです。
創造主なる神は聖書を通して私たちに呼びかけてこられました。しかし、文字による呼びかけだけではなく、聖書の預言通りに、神の御子を人としてこの世に送ってくださいました。そしてこの方は、人としての行動をもって、神がいかに、神から離れてる人々を心配しておられるのかということを明らかにされたのです。

キリストは罪人を救うためにこの世に来られた

第二に「キリストは罪人を救うためにこの世に来られた」ということばの意味です。
「この世」というのは神に反逆している世界のことなのです。神に反逆するところへ神の御子がやって来たら当然歓迎されません。それを分かっていながらキリストはこの世にダイビングしてくださったのです。
今から11年前、福島第一原発が津波をかぶり、全ての電源を喪失してしまいました。電源が止まると原子炉に冷却水を送り込むポンプが止まってしまいます。その結果、原子炉は燃料棒が高熱で溶け出し、そのまま放置するとメルトダウンを起こしてしまうのです。そして、そんなことになれば東日本にはだれも住むことができなくなります。
実際、原子力安全委員会の班目(まだらめ)委員長はこう言いました。「最悪日本は三分割されるかもしれない。すなわち人が住める西日本地区、北海道地区、そして人が人っ子一人住めなくなる東日本地区です」あの時、関東圏の多くの人々は先を争って西へ西へと移動したのです。少しでも原発から遠くに逃れたいと思ったんですね。しかしこの時、原発に一番近くにいた人たちって誰でしょう。原子炉敷地内の職員たちです。この人たちは約50人いました。しかし彼らは、最後までそこに踏みとどまって冷却のために決死の活動を続けてくれたのです。
逃げようと思えば逃げることは出来たでしょう。しかしあえてそこにとどまったのです。いったい何が彼らを踏みとどまらせたのでしょう。実はこの50人の方々は、ほぼ全員福島県浜通りで生まれ、育ち、結婚し、お子さんを持ち、家を建て、そしてそこを生活圏として住んでいる人々だったのです。この方たちには具体的にどうしても助けたい人たちがいました。家族です。人類全体のためというより、特定の愛する人たちのために、その危険エリアに何度も何度も突入して行かれたのです。
さて、キリストにとってこの世は神への憎悪がたぎり立つ世界でした。しかし、キリストはこの世に突入してくださったのです。それはキリストにはどうしても救いたい人たちがいたからです。罪の裁きからどうしても救い出したい方たちがいました。それはあなたです。キリストはまさにあなたの救いのためにこの世に来られた方なのです。

真実でそのまま受け入れるに値する

第三に「これは真実で、そのまま受け入れるに値することばです」という意味ですね。どういう意味で真実なんでしょう。キリストの到来、それは歴史的事実という意味で本当のことなんです。キリストは聖書の約束通りの場所であるベツレヘムに生まれました。そして聖書の約束通りの方法である処女から誕生しました。そして聖書の約束通りの家系であるアブラハムの子孫、ダビデの子孫として登場しました。そして聖書の約束通りの救い主としてこの世に生まれて来てくださったのです。
これは全知全能の神が、人類歴史に介入したという大事件です。しかも罪人の側に立って、罪人の味方となって、この世界に来てくださったという大事件なのです。そしてこの大事件をぜひ個人的にもあなたに経験していただきたいと考えております。
このクリスマスの時、静かにキリストと向き合い、そしてご自分の心にイエス・キリストを救い主として受け入れてください。新しい人生が始まります。心からお勧めいたします。


使用CDジャケット
国分友里恵:あめにはさかえ

今日のみことば
「キリスト・イエスは罪人を救うために世に来られた」ということばは真実であり、そのまま受け入れるに値するものです。私はその罪人のかしらです。
(1テモテ1:15)