ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。
私は先日、リスナーの方から人生相談のお手紙をいただきました。
「実は、私は人の意見が気になって右往左往し、結局、何もできなくなってしまうことが多く疲れ果ててしまいます。人の意見の中には良いものもあるけど、首をかしげたくなるものもあります。聞いて良かったという時もあれば、聞かなきゃ良かったと思うこともある。人の言葉を気にせずに正しく生きていく為の秘訣が聖書にあるなら教えてください。」という相談です。
私なりに考えた結果、気にする人を厳選することをお勧めしました。すべての人の意見を聞いてたら新しいことは何もできなくなります。人の数だけ意見があるからです。あなたが新しいことに挑戦しようとする時、賛成する人もいれば反対する人もいるでしょう。なので、すべての人の言うことは聞かなくていいんです。ただ、あなたのことを親身になって考える人の意見だけを重要参考意見として聞くのが良いと思うのです。そういう人の意見はあなたの成功や成長を願う心から出ているので、それは聞くだけの価値があるからですね。
神は人が幸せになることを願われる
ところで聖書によれば、どんな人よりもあなたの成功、あなたの成長、あなたの祝福を願っておられる方がおられます。それは神です。あなたをお造りになった神はあなたが不幸になることを全く望んでおられません。究極の幸せに至ることを願っている方です。しかも、創造主なる神は全知全能です。正に知恵のことばを教えることができるのです。この神の知恵のことばこそは『バイブル(聖書)』なのです。この聖書の中に次のように書いてあります。
すべての人は罪を犯して、神の栄光を受けることができず、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いを通して、価なしに義と認められるからです。
ここで2つのことを語っています。人の罪は人間に恥と恐れを与えるが、神の恵みは私たちに完全な赦しと平安を与えるというのです。そこでこの2つのポイントに絞って今日はお話しいたしましょう。
ペットに振り回される飼い主
第1に、人は例外なしに神に対して罪を犯しているというのです。
罪というのは“的外れ”という意味があります。あるべき所にいないということ、神という絶対的中心を捨てて自分を中心に考えて生きることです。
先日私は、犬の調教師がアップしているYouTube動画を見ました。今は空前のペットブームなんですが、実は飼い犬のしつけができない飼い主がペットに振り回されて困っているという例が少なくないのです。その番組に登場するのは、大型犬を家の中で飼っているご家庭です。
この犬には家の中でお気に入りの場所があります。それはイタリア製のソファの角なんですね。肘掛のコーナーの所にペタンと寝そべるのが好きなんです。ところでそのソファは犬のために買ったんじゃないんです。人間のために購入したものです。ところがこの犬はその家のメンバーをほとんど恐れません。というより、完全になめきってます。調教師の説明によると犬は群れの中で生きる動物だということです。そして集団を作って生きる動物には必ず序列があるというのです。一番上がボスです。続いてNo.2、No.3と上下関係がはっきりしている動物なんです。
自分をわきまえなくなった世界
自分より上のポジションにいる者には服従します。しかし、対等な関係の者とは力比べをしてポジションをはっきりさせようとします。自分より低いポジションの者には自分が優位の者として振舞うのです。なので、この犬に必要なのはまず自分が犬であるということをわきまえさせるとことだというのです。
その家のお部屋はまるで戦場のようでした。ソファは喰いちぎられ、柱も歯形がつき、障子は破れっぱなしです。一言で言うと無秩序が生んだ世界なんですね。私はここに今の世界の混乱の原因を見るように思いました。今の世界は本当に混乱しています。家族同士で暴力があったり、職場でパワハラが横行したり、人間関係が人間を苦しめる大きな理由になっています。
どうしてこんなに混乱してしまったのでしょう。人間が自分をわきまえなくなったからです。自分をわきまえないのは自分よりも遥か上のポジションにおられる神を恐れなくなったからです。そしてこれが罪の意味なのです。この罪の結果、今生きてる世界が息苦しくなるばかりか、死後の世界では永久の裁きに向かってるのです。
一方的な恵み
しかし、第2番目に、神は恵みによってキリストに罪の償いをさせることで私たちの罪をすべて赦してくださいました。どうしてそんなことをなさったのでしょう。神の性質は恵みであるからです。
アメリカのミュージシャンにビリー・ジョエルという人がいますね。彼のコンサートでは最前列の席を買うことは誰にもできないことです。何故でしょう。ビリー・ジョエル本人が最前列を買い占めてるからです。なんでそんなことをするんでしょうか。実は人気が出るようになってからコンサートの最前列を見るといかにも大金持ちの、いかにも余裕綽綽の人たちが派手な女性を引き連れて前方一帯を独占しています。
彼らは本当にビリー・ジョエルの曲を聴きたいと思っているわけではありません。成功者のシンボルとして一番いい席を買い占めて、そしてそこにふんぞり返ってるだけなんです。だから、みんなが手拍子している時も彼らはしません。ノリが悪いんですね。ビリー・ジョエルは本当のファンは自分のステージの遠くにいるんだということに気がついたのです。そこで、最高の席はビリー・ジョエル自身が買い占めて、金にモノを言わせる成金オーディエンスを締め出したんです。そしてその日に、コンサート会場に来た人たち、本物のファンたちにタダでチケットをプレゼントすることにしているのです。このチケットはお金では買えません。ただ、主催者であるビリー・ジョエルの一方的な行為に基づいたプレゼントなのです。そしてこの一方的な善意の行動を恵みというのです。
神はあなたを一方的に愛して、すごいものをくださいました。イエス・キリストご自身を与えてくださったのです。キリストの十字架と死と復活によって永遠のいのちをあなたにプレゼントしてくださったんです。
プレゼントは受け取る時に、はじめて自分のものになります。神はあなたがこのプレゼントを受け取るのを本当に望んでおられる方です。どうぞ、今日こそイエスのところに行き、この方を救い主として受け入れてください。心からお勧めします。
(ローマ3:23-24)