#1070 キリストによる信じる勇気

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。慶相龍です。

さて、人間の脳は変化を嫌うそうです。変化することに不安を感じ、リスクを回避して現状維持で身を守ろうとする性質があるからです。
しかし、困ったことに脳は悪い変化だけではなくて、良い変化までをも不安に感じるそうです。神はあなたを神に造られたものとして、真の幸せ者にするというご計画を持っておられます。キリストをあなたの神、救い主として信じるなら神が持っておられるあなたを幸せにするご計画が実行へと移されていくのです。
ところで、信じたことのないキリストをあなたの神として信じるというのは、実にあなたの人生における、大変化なのではないでしょうか。あなたの脳はさぞかし不安がることでしょう。ですから、神のご計画通りにあなたが幸せになるためには、変化に立ち向かうちょっとした勇気が必要なのです。
だからと言って、心配するには及びません。その勇気はイエス・キリスト自身があなたに与えてくださるからです。

キリストによる信じる勇気

今日は「キリストによる信じる勇気」というテーマで、三つのことを確認したいと思います。
今日の聖書箇所です。

さて、一行がエリコを出て行くと、大勢の群衆がイエスについて行った。すると見よ。道端に座っていた目の見えない二人の人が、イエスが通られると聞いて、「主よ、ダビデの子よ。私たちをあわれんでください。」と叫んだ。イエスは深くあわれんで、彼らの目に触れられた。すると、すぐに彼らは見えるようになり、イエスについて行った。

イエスはダビデの子

一つ目に、イエスはダビデの子なので、勇気をもって信じてください。
ダビデの子というのは、メシア、つまり救い主の称号です。ダビデという人は紀元前10世紀の頃、イスラエル全土を治めていた偉大な王なのです。かつて神はダビデ王との間にメシアはダビデ王家から出ると約束されました。さらにそれよりもはるか前に、メシアは女の子孫として生まれるということも約束されたのです。イエス・キリストは法的にはダビデ王家の系統の父、ヨセフの子とされました。れっきとしたダビデ王家の子孫なのです。また肉体的には乙女マリアに聖霊によって身ごもって、男の力の及ばない女の子孫としてお生まれになった方なのです。イエス・キリストは約束された唯一のメシア、その方なのです。まちがいなくメシアである方を、勇気をもって信じてください。

盲目のピアニスト:辻井伸行さん

二つ目に、イエスはあなたを深くあわれむ方なのです。勇気をもって信じてください。
目の見えない二人の人を見て、イエスは深くあわれみました。それは内臓が揺れ動くような痛みを伴う、あわれみの感情を持たれたということです。かわいそうで、かわいそうで仕方がなかったのです。キリストは上から目線で恵んでやるという態度で彼らに接しはしませんでした。身もだえするように、なんとしてでも叶えてやりたいという気持ちで彼らの願いに応えられたのです。
私は運転する時、BGMとして辻井伸行さんのピアノ演奏曲をよく聴きます。彼は生まれた時から目が見えません。しかし、ハンデをものともせず、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人として初めて優勝したのです。
お父さんがテレビの番組で高校時代の辻井さんのエピソードを紹介してくれました。彼はこんなことを言ったそうです。「僕は目が見えなくてもいいんだけど、もし一瞬だけ目が見えるとしたら、お母さんの顔が見てみたい。」エピソードを紹介したお父さんは少し涙ぐみながら、こう言い添えました。「かわいそうに思いましたね。」お父さんは息子の願いを聞いた時、かわいそうでかわいそうで、内臓が揺れ動くような痛みを感じたことでしょう。可能ならばどんな犠牲を払ってでも、目が見えるようにしてやりたい、母親の顔を一度でいいから見せてあげたいと思ったことでしょう。

キリストは身代わりになられた

ところで、キリストはなぜあなたのために十字架で死なれたのでしょうか。罪のために滅んでいくあなたがかわいそうで、かわいそうで仕方がなかったからです。内臓が揺れ動くような痛みを感じながら、深く、深くあわれまれたからです。どんな犠牲を払ってでもあなたを罪から救いたい、神に造られたものとしての幸せをあなたに実現したいと、身もだえするように願って、あなたの身代わりに十字架で死んでくださったのです。こんなにも心優しく、あなたを大切に思われるキリストを、勇気をもって信じてください。

完全に分かり合える人

三つ目に、キリストはあなたと共に歩んでくださる方なのです。勇気をもって信じてください。
目が癒された二人の人はイエス・キリストについて行きました。キリストは彼らと共に歩んでくださったのです。
私の六つ年下の妹が、乳がんになりました。幸いにも初期段階で発覚したので、温存療法による手術で事なきを得ました。彼女は言いました。ガンの診断を受けてから、何から何まで自分の知らない世界に放り込まれたみたいで、恐怖の連続だった。しっかりしなきゃいけないとずっと恐怖を堪えていたけど、ある日あることがきっかけで、心が壊れてしまったかのように泣けて泣けて、涙が止まらなくなって、来る日も来る日も号泣していたそうです。
しかし、そんな中で彼女は心から勇気づけられる経験をしたのです。それは入院後、手術前検査の時に同じ症状で入院している人と出会い、語り合ったことでした。自分がガンに罹ったショックも、恐怖も、何もかも分かり合える人の存在が、妹の心を温かく癒してくれたのです。手術を前にした妹は完全に分かり合える人との語り合いで平安を得ることができたのです。

キリストはあなたを完全に理解されている

ところであなたは、あなたの苦しみ、悲しみ、悩み、痛みのすべてをあなた以上にわかってくださる方がいることをご存じですか。あなたの受けるべき、最も激しい苦しみ、悲しみ、悩み、痛みを自ら進んで身代わりに引き受けて、十字架の上で父なる神からさばかれてくださったキリストがその方です。この方は死んで終わったのではありません。十字架で死んで、はい、これで終了、後は自分でがんばりなさい、さようなら、とおっしゃる方ではないのです。
死んで三日目によみがえられたのです。そして世の終わりまで、いつもあなたと共にいてくださるのです。悲しい時、苦しい時、悩みの時にはあなたを心から理解し、あなたのことがかわいそうで、かわいそうで仕方ないと思って、あなたに必要な助けを与えてくださるのです。すべてを益と変えて、あなたを幸せにするための計画をあなたに実現してくださるのです。
この方こそ、信頼すべき、そして実に心優しきあなたの神なのです。どうか勇気をもってキリストを信じてください。心からお勧めいたします。


使用CDジャケット
黄金の歌:わが心の目を開いて下さい

今日のみことば
さて、一行がエリコを出て行くと、大勢の群衆がイエスについて行った。すると見よ。道端に座っていた目の見えない二人の人が、イエスが通られると聞いて、「主よ、ダビデの子よ。私たちをあわれんでください。」と叫んだ。イエスは深くあわれんで、彼らの目に触れられた。すると、すぐに彼らは見えるようになり、イエスについて行った。
(マタイ20:30-34)