#1040 恐れの原因を取り除くキリスト

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

さて、今年に入って世界中が深刻に恐れている問題があります。中国武漢で発生した新型肺炎です。猛烈なスピードで感染者数が拡大し、死者も増大、しかも特効薬は見当たりませんでした。つまり感染したら死ぬかもしれないということが、恐怖の理由となっていたのです。
確かにこの感染病は恐るべきもので、全力で抑え込む必要がありますね。しかしながら、こうも言えるのです。人は新型肺炎にかからなくても、いつか必ず死ぬということです。
実は死の根本原因は、病気ではありません。世の中から、今存在しているすべての病気が消滅しても、人は死ぬのです。一体、なぜ人は死ぬのでしょう。聖書は次のように語っています。

罪の報酬は死です。しかし神の賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。

ここから二つのポイントでお話ししましょう。

日本に流通する違法薬物

第一に、死の第一原因は罪だ。ということです。ここで語られている「罪」は、ギリシヤ語で「ハマルティア」といいます。これは「的外れ」という意味なんですね。
つまり罪とは神という的から離れて生きること、神の基準に到達しないことを、罪と語るのです。つまりすべての人は、神の基準に到達しない罪人なのだと語っているのです。
ところで一月ほど前、女優の沢尻エリカ被告の裁判がありました。彼女は合成麻薬MDMAを所持していたことで起訴されたのですが、裁判の席ではそれ以外にもLSDやマリファナ、コカインも使っていたと告白したのです。
実は日本での違法薬物事件の約7割は、エフェドリンという覚醒剤使用です。強い興奮作用があり、使うと高揚感が得られるのですが、使った後で脱力感、疲労感に襲われます。その状態を脱出するために、また使います。その繰り返しの中で依存症になり、やがて幻覚、妄想状態に陥るようになるのです。
若者たちの間で、流行しているのはMDMAという合成麻薬です。カラフルな錠剤型で、一目見るとラムネのお菓子みたいです。それで飲むのに抵抗感が薄くなります。しかしこれは覚せい剤と似た化学構造を持っています。使っているうちに依存症になり、精神錯乱や記憶障害を引き起こすのです。
LSDは純粋な形態では透明な結晶ですが、液体として作ることもできます。それで、チューインガムやお菓子に垂らして使われたりします。違法薬物の中では、最も強力です。高揚感や不眠状態が続き、幻覚症状によりビルから飛び降りたり、電車に飛び込むケースがあるのです。
またコカの葉っぱを原料とするコカイン、ケシから作られるヘロインも、強力で危険です。コカインが神経を興奮させる作用があるのに対して、ヘロインは沈静、鎮痛作用があります。禁断症状は全身の痛みと悪寒、さらに苦痛のあまり失神します。本当に恐ろしいものです。

神の基準では全員が罪人

ところでこのような恐ろしい薬物に、いきなり手を出す人は稀だと言われています。初めは大麻に手を出すのです。どうしてでしょう。大麻は体への悪影響がない、依存症がない、など誤った情報が広がっていて、心理的にハードルが低いんですね。
なので大麻は様々な違法薬物の入口となる、ゲートウェイドラッグと呼ばれているのです。乱用すれば幻覚作用で、集中力がなくなったり、情緒が不安定になったりします。何もやる気がしない状態が引き起こされ、社会生活に適応できなくなるんですね。
ところで私は昨年の6月、アメリカのカリフォルニア州からワシントン州まで北上して三つの州を訪問しました。街を歩いていると、カラフルなネオンのこじゃれたお店があるのです。カフェなのかな?と思って見ると、なんと大麻の店なのです。
アメリカでは州によって、大麻の販売は合法です。日本では買うことも作ることも、持ってるだけでもアウトです。それは犯罪です。
そこで私はつくづく思いました。ある国では、罪でも何でもないことが、別の国ではれっきとした罪になる。とするなら、人間の常識でこれくらいは罪でない、ということも神の国では罪に当たるということも当然あるのだ、ということです。
キリストは語りました。「わたしはあなたがたに言います。情欲を抱いて女を見る者は、だれでも心の中ですでに姦淫を犯したのです」。
これが神の基準とするなら、私は大丈夫だ、と言える人は一人もいなくなるのではないでしょうか。すなわちすべての人は、神の前には罪人なのです。

新型肺炎が流行した原因

第二に、神の言葉は人を落ち込ませるために語られているのではなく、救いを得させるために語られているものである、ということです。聖書の神聖な基準を見ると、責め立てられているように感じますね。しかしキリストは、私たちを絶望させるために来られたのではなく、救うために来られたのです。
新型肺炎が、世界中に拡大した理由は二つあると言われています。一つは、この病気は自覚症状のない潜伏期間が二週間も続くことです。そして潜伏期間中も感染するということなんですね。自覚症状がないので、いろんな人と接触してしまうのです。かかってすぐに症状が出たら、すぐに治療を受けに行ったはずですが、自分は健康だと思っているので、早期治療を受けることができなかったのです。
聖書の言葉は、人がキリストによる罪の赦しという治療を、絶対的に必要としているということを自覚させるためのものなのです。自分の力では解決できない、罪の重病人だということを認めるなら、きっとその治療を求めていくに違いないからです。
それからこの病気が蔓延したもう一つの理由は、発生したことを中国当局がもみ消したことです。情報を公開せず、問題があるのに問題がないかのようにふるまったことです。この隠ぺいが問題をいっそうこじらせてしまったのです。隠ぺいしたのはおそらくメンツにこだわったからでしょう。これが命取りになるのです。
しかし神様の前に、メンツもプライドも空しいものです。正直に罪の告白をして、キリストの赦しをいただくことが、最も賢明な道なのです。

キリストの愛と献身

この病気が発生して間もないころ、無事に生還した中国人大学生の記事を読みました。彼は病院の集中治療室にいたのですが、お姉さんが看病に駆けつけたのです。ドクターは立ち入り禁止を言い渡したのですが、お姉さんは断固としてひるまず、付きっきりで看病し、弟に食事の介助を続けたのです。このおかげで彼は徐々に回復したのです。
患者のそばにいることで、彼女自身が感染するリスクがありました。しかしその危険と恐れを超えて、そばにいたのは、愛のなせるわざでした。
キリストは、もしかしたら被害を受けるかもしれないというリスクの中でこの世に来られたのではありません。罪人の後始末を自分の身に背負うという、100パーセントのリスクを承知で、この世に来て、十字架にかかって死に、墓に葬られ、三日目によみがえられたのです。
キリストをこの献身に駆り立てたのは、あなたに対する愛なのです。そしてこれにまさる愛はだれも持っていません。
どうぞこのイエス・キリストを信じ、あなたも永遠のいのちをいただいてください。心からお勧めします。


使用CDジャケット
Living Praise : Once Again

今日のみことば
罪の報酬は死です。しかし神の賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。
(ローマ6:23)