#977 最高のプレゼントをあなたに

メッセンジャー似顔絵

おはようございます。那須清志です。

今日も聖書が語るグッド・ニュース、福音についてご一緒に考えていきましょう。
来週はクリスマスがありますね。ケーキを思い浮かべる人がいるかもしれません。
これは大正時代にお菓子メーカー不二家が、クリスマスにケーキを食べましょう、というキャンペーンをしたのが始まりで、特に昭和50年代に広まった日本特有の習慣だそうです。
逆に欧米では普通でも、日本にはないものもあります。クリスマス休暇です。
欧米ではクリスマスの時期に家族親族が集まって団らんします。日本のお正月みたいなかんじです。
また日本ではクリスマスは祝日ではありませんが、クリスマスを祝日としている国は世界で百か国以上もあります。

神からのプレゼント

ではクリスマスを祝っているどこの国でも共通しているものは? それはプレゼントを贈り合うことだと思います。
私たちは誕生日をお祝いしてプレゼントを贈ります。
試験に合格したり、新たな学校に進学したりする時にもお祝いして、プレゼントを贈ります。
ではクリスマスにプレゼントをするのはどうしてでしょう。
イエス・キリストの誕生を祝うと同時に、イエス・キリストそのものが神からのプレゼントだ、ということを覚えるためなんです。
あなたを造られ、愛しておられる創造主が、イエスという救い主を、私たちのためにこの世界に贈ってくださったのです。

福沢諭吉の生い立ち

さて、プレゼントを買う時に行き交う福沢諭吉といえば、そう、一万円札のことです。
一万円札の肖像、福沢諭吉は私たちが思っている以上に聖書の影響を受けていました。
自分の子どもたちに、日々の教えという人生訓を書き残し、そこには、天地万物を造られた神を敬うようにと書いていたのです。
それはともかく、彼が生まれたのは大阪です。両親は大分県中津の人ですが、彼が生まれたのは大阪にあった中津藩の蔵屋敷だったからです。
後の活躍を称えて、現在中津駅の前には、彼の大きな銅像が建っています。
そして大阪の中津藩蔵屋敷があったところには、今、福沢諭吉誕生地という石碑が建っています。

予告されていた生誕地

一方、イエス・キリストの誕生の地はイスラエルのベツレヘムで、それからしばらくエジプトに下り、その後30歳まで過ごしたのはナザレという村でした。
それから二千年以上経ちましたが、今でも誕生地ベツレヘムは大きな町になっており、観光客も押し寄せています。
たしかにイエスがいなければ、名もない普通の町だったかもしれません。ところがイエスの場合は、他の偉人とは全く違うのです。
例えば、先の福沢諭吉の場合は、偉業を称えて、彼の誕生地に碑を作ろうとしたわけです。
しかしイエスの場合は生まれる前から、この村で救い主が生まれると予告されていました。
救い主の誕生地として特別に選ばれていた町だったのです。
聖書に次のようなことばがありました。

ベツレヘム・エフラテよ、あなたはユダの氏族の中で、あまりにも小さい。だが、あなたからわたしのためにイスラエルを治める者が出る。その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。

偶然ではない

これが書かれた時点で、すでに800年以上聖書を守り続けてきたユダヤ人たちは、救い主がいつかこの地上に来られると信じており、待ちわびていました。
さらに聖書の専門家たちはベツレヘムに生まれるという預言も知っていたようです。
その預言がなされてなんと700年後、救い主は生まれました。まさか、偶然でしょう、と思う人も多いことでしょう。
確かに、この預言だけなら、偶然かもしれません。しかし、救い主に関する預言は300以上もあります。
そのすべてに当てはまる人は、これまで地上にいた何億という人の中でも、イエス・キリストだけです。
偉大な生涯を歩んだためにその人の誕生を記念する、というのではなく、約束通りに生まれたことを確認し、喜ぶためにお祝いしているというのがクリスマスの意味なのです。

ノーベル賞受賞者の貢献

さて、2018年のノーベル医学・生理学賞を京都大学の本庶佑教授が受賞しました。
薬物療法、手術治療、放射線治療に続く第4の手法として免疫療法を確立した功績が評価されたのです。
彼の発見はガン免疫治療薬オプジーボの開発に繋がりました。
この薬でガンを克服できた方がインタビューに答えて「命の恩人です。感謝し尽くせません。」と言っていました。
その気持ちはよくわかります。2015年に同じ分野のノーベル賞を受けた大村智教授も、メクチザンという薬の開発に貢献しました。
この薬は、河川盲目症に対する特効薬です。
この病気はアフリカ、中南米の熱帯地域に蔓延していて、毎年1800万人が感染、そのうち約27万人が失明し、50万人が視覚障害になってしまうという恐ろしい感染症でした。ところがこの薬を飲むと一回で完全にその感染症を防ぐことができるのです。

成果をたたえ、記念する

大村さんと製薬会社は、この薬を感染地域の人々にプレゼントし、当時は3億人の人々を失明の危機から救ったと言われました。
この大村さんがアフリカのガーナに行き、子どもたちと話したことがありました。
ジャパンとかトウキョウと言っても、誰も知らないそうです。でもメクチザンという薬の名前を出すと、みんな「知ってる」と。
通訳の人が「この人がメクチザンを造った先生です。」と紹介するとひときわ高く、叫び声が上がり「メクチザン、メクチザン」と口々にはやし立てたのです。
子どもたちの喜ぶ顔が目に浮かぶようです。人類の命を守る働きに貢献した人を称え、記念に覚えることは当然のことでしょう。
そしてここに、二千年間人々から覚え続けられ、称えられ、お祝いされ続けた人がいます。それがイエス・キリストです。
イエスはこの肉体の命を支えるだけではなく、霊的ないのち、肉体は朽ちて行っても永遠に生きる真のいのちを人類にもたらしたのです。
先ほどの聖書のことばは次のように続きます。

彼は立って、主の力と、彼の神、主の御名の威光によって群れを飼う。そして彼らは安らかに住まう。今や彼の威力が、地の果ての果てまで及ぶからだ。

本当のクリスマスのお祝い

彼というのは、預言された救い主のことです。
このことばから700年後に来られた救い主イエスのことは、その預言通りに、今、地の果て果てまでも述べ伝えられています。
さらにキリストの文字通りの力を全世界が見るのは、聖書全体の預言から見ると、これから先のことになります。
最初の聖書のことばにあった、イスラエルを治める者が出る、というのは未来の出来事のことです。
実はここの預言は700年後に成就するキリスト誕生の預言と、世の終わりに来られる王としてのキリストのことを重ねて預言していたのです。
今、私たちが聞いているのは、キリストの愛と力です。
十字架の身代わりの死によって、罪の完全な赦しを与える愛、また三日目に復活し、永遠のいのち、真のいのちがあることを明らかにした力が福音に示されています。
そしてそれを、あなたにプレゼントしたい、と神は願っておられるのです。
自分の不完全さを素直に認め、イエスを救い主として信頼して歩む決断をしませんか。
そうすれば、今、このプレゼントを自分のものとすることができます。
そしてクリスマスを本当の意味でお祝いできるものとなりますよう、心からお祈りしています。


使用CDジャケット
齋藤直江:クリスマスに想う

今日のみことば
ベツレヘム・エフラテよ、あなたはユダの氏族の中で、あまりにも小さい。だが、あなたからわたしのためにイスラエルを治める者が出る。その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。
(ミカ5:2)