#1247 人を神にとりなすイエス・キリスト

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

さて、ある人生相談のコーナーに質問が入りました。「自分に生きてる価値がないと思ったら死ぬべきですか」答えはストレートでしたね。「そういうときは私の場合人を見ます。自分から目を離し、自分が信頼できると見込んでる人を見ます。その人は私にこう言ってくれます。『君を信じる俺を信じろ』彼が、君は大丈夫だと私のことを信じてくれてる以上きっと大丈夫に違いないと思えてきます」
深いなあと思いましたね。そして、自分のことを価値ある者と信じてつきあってくれる友人を持ってるってことは強いなあと思いました。そして、神こそはそういう方なのだと思って嬉しくなったのです。聖書の中にこう書いてあります。

だれが、私たちを罪ありとするのですか。死んでくださった方、いや、よみがえられた方であるキリスト・イエスが、神の右の座に着き、しかも私たちのために、とりなしていてくださるのです。

ここからキリストがしてくださった三つのことをお伝えいたしましょう。

キリストは私たちの罪の罰を取り除くために死なれた

第一にイエス・キリストは私たちの罪の罰を取り除くために死んでくださったということです。
1996年の1月5日の朝、吉林省のエチレン工場に宋学文(ソウ・ガクブン)という青年が働いていたのです。工事現場からその敷地にある事務所に向かっている途中、彼は雪の上にきらきら光るキーホルダーのようなものを見つけるんですね。「ああ、これはきっと会社の誰かが落としたんだろう」と思いポケットに入れて事務所に行きました。昼休みにみんなに聞いてみるつもりだったのです。しかし2時間後、彼は目まいと吐き気がし、手足がしびれだし、倒れこんでしまったのです。すぐに病院に入院しましたが、現場監督が見舞いに行くと、その病室の中で彼が拾ったキーホルダーを見て絶句するのです。実はそれはキーホルダーではなく、イリジウム192という放射性物質だったのです。
それは工場の欠陥検出に使うために取り寄せたものでした。ところが作業中に落下し、いくら探しても見つからなかったものだったのです。実はこの会社は従業員たちに安全教育を行っていませんでした。したがって、この放射性物質がいかに有害なものであるのか働く人々は知らなかったのです。
宋学文はどうなったでしょう。通常の放射線被ばく量の7000倍を被ばくしていました。翌日、彼の両足は腐り切断しました。それから毎日激痛に悩み、鎮痛剤漬けの生活が始まりました。3年間で7回の大手術を繰り返し、両足と左腕を失い、右手は人差し指一本だけになりました。体重は50kgから25kgになりました。そして、20年以上苦しみ続けて2019年4月23日に亡くなったというのです。
実に悲惨なことです。が同時に、こうも言えるのではないでしょうか。つまり彼がこの強力な有害物を自分のポケットの中に入れてくれたおかげで、イリジウムは他の人々に被害を及ぼすことはできなかった。彼一人がこんなに苦しんだおかげで、他の大勢の従業員達はこの被害にあうことはなかったと言うことができるのではないでしょうか。
聖書によると放射性物質よりもっと強力に有害なものがあります。それは罪です。キリストは全人類を不幸にする罪をたった一人で背負って、ご自分のいのちもろともこの罪の刑罰を持ち去ってくださったのです。キリスト・イエスは私たちの罪の罰を取り除くために死んでくださったんですね。

キリストは死後三日後によみがえられた

第二に、キリストは死後三日目によみがえってくださいました。
死んだままであるなら誰もイエス・キリストを救い主として信じることはなかったでしょう。というのは、イエス・キリストがいたユダヤ人の社会では、木につるされた者は神にのろわれた者だという認識があったからです。キリストは十字架の木につるされて息を引き取りました。なのでユダヤ人の目には神にのろわれた人物なのです。そのユダヤ人の弟子たちが、イエスこそ救い主だと確信したのはなぜでしょう。死んだきりではなく、死んで三日目に、そう日曜日の朝によみがえられたのを目撃し、ともに語り合い、一緒に食事をし、40日間にわたって繰り返し復活の事実を経験したからです。
この事実がどんなに惨めな人生をも素晴らしいものに転換させてしまうことができるんです。たとい、この地上の人生が悪いことばかりであって、そしてそのまま死んでしまうようなことがあったとしても、人生の最後に復活と天国があるならどうでしょう。100年余りの人生も永遠と比べたら一瞬のことです。一瞬の苦しみの次に永遠の喜びが用意されているとするなら、勇気をもって困難な人生に立ち向かっていくことができるんじゃないでしょうか。
もし私たちがイエス・キリストを救い主として信じるなら、私たちもまたキリストが再び来られるときに復活するのです。

キリストはあなたのために祈られている

第三に、キリストは復活の後、天に上り、今日こんにちに至るまでずっと、あなたのために父なる神様にとりなしの祈りをささげておられる方なのです。天にはあなたの人生を応援している神の御子キリストがおられると言うのです。
ところで、漫才師の山里亮太さんは落語が大好きで、とうとう師匠について学ぶようになるんですね。そして、プロの噺家達と一緒に大きな会場で落語会に出演することになります。しかし、いよいよ本番の前日になった時に極度の緊張で眠ることができなくなってしまいます。たまらなくなった彼は深夜にお母さんにLINEをするんですね。今自分は絶望的な気分になってるということを伝えたのです。するとすぐに返事が返ってきて、そこにはこう書いてあったそうです。「一生懸命努力して結果がついてきたら自信になる。一生懸命努力して結果がついてこないと経験が残る。一生懸命努力せずに結果がついてきたらおごりが生まれる。一生懸命努力せずに結果もついてこなければ後悔が残る。あんたは一生懸命努力してきた。お母さん良くそれ知ってる。だからいいものだけが残る。大丈夫あんたは天才だから」その文章を読んだときにがぜんやる気が出てきたっていうんですね。
ところでこんな気の利いたアドバイスをどうしてさっと提示することができたんでしょう。息子が必死で新しいことにチャレンジしている時、お母さんも遠くから見守り、そしてずっと彼のことを考え続けて来たからです。とっさに思いついた言葉ではありません。毎日毎日祈るような思いで息子のことを心配し、考え続け、応援したい気持ちを練りに練っていたので出てきた言葉であったわけです。
キリストは日夜あなたのために祈り、とりなし、応援し、勇気を与えようと天で奮闘しているとりなし手なのです。あなたのために十字架の上で死に、三日目によみがえり、今も天でとりなしているキリストこそあなたに必要な方ではないでしょうか。
ぜひこのイエス・キリストをご自分の救い主として信じてください。心からお勧めいたします。


使用CDジャケット
岩渕まこと:父の涙

今日のみことば
だれが、私たちを罪ありとするのですか。死んでくださった方、いや、よみがえられた方であるキリスト・イエスが、神の右の座に着き、しかも私たちのために、とりなしていてくださるのです。
(ローマ8:34)