皆さん、こんにちは。
いやぁ、やっぱり生っていいですよね。メッセージ性の強い音楽って生で聴くこのライブっていうのが何にも代え難いと思います。そのことを考えながら、私はある記事を思い出したんです。
今から9年前、2014年アメリカのアトランタと言う町で、一人の黒人少年が誘拐されるんですね。ウィリー・マイリックという少年9歳だったんです。彼は自分の家の前の私道で遊んでたんですが、ピックアップトラックが止まって、あっという間に彼を引っ捕らえて連れ去ったんです。実はアメリカでは毎年1万4千人以上の子どもたちが誘拐されていて、そのうち2%は命を落としてるんですよね。ウィリー少年も怖かったでしょう。だけど彼は車の中で泣いたのか。いや、ゴスペルを歌ったんですね。
一つのゴスペルの曲を歌い続けたんです。『エブリプレイズ』という歌であったのですが。簡単に言いますと神様の名前を連呼するような、そういう曲なんですね。「神よ。あなたは偉大な方で全知全能者です。この宇宙を造られた方。私を造られた方。そして、私の救い主。癒やし主。悪いやつに囲まれた時に脱出させてくださる方」ぴったりや。それを3時間ぶっ通しで歌い続けるんです。まるで壊れたレコードみたいに。
犯人が苛立ってくるんですね。「黙れ!静かにしろ!」彼は3時間を歌い続けた。とうとう我慢できなくなった犯人は、ある場所で車から彼を追い出して「好きな所へ行け。そして、今日あったことは誰にも言うな」この誰にも言うなと言われる話ほどみんなに言いたくなる話ないんです。
やがて彼は、ローカルテレビのニュース番組に出て、自分の身の上に起こったことを証し出すんですね。「僕はゴスペルによって命を救われました」それが、今度メインストリームのそのニュース番組に取り上げられて、とうとうこの『エブリプレイズ』の作者、グラミー賞を2回取っているヘゼカイア・ウォーカーという人物ですが、彼が会いに来たのです。「私の作ったゴスペルで死にかかっていた少年が命を得たのか、なんて素晴らしいんだ」と言って2人が合唱するんですね。まさにゴスペルが人を救うというのを地で行くような話です。
ゴスペルは God Spell
実は、ゴスペルというのはメロディーのついた祈りです。なぜ彼は犯人に脅されても歌うことをやめなかったのか。実は、彼は歌ってたというよりも、歌をもって祈っていたのです。「神様、助けてください」全知全能の神様にどう祈っていいか分からない時、優れた歌詞のゴスペルを歌うことによって、神に祈っていたと言うんですね。私たちも人生の中で予期しない出来事に遭遇することがあると思いますが、どこで祈っても、どんな状況の中であったとしても聞き届けてくださる、私たちの人生に介入してくれる全知全能の神と繋がることができたら本当に幸いだと思います。
ところで、ゴスペルというのは音楽のジャンルでもあるんですが、元々の意味は『God Spell』(ゴッド スペル)神の綴った物語です。神が私たちの救済のためにしてくださった素晴らしいメッセージ。このゴスペル、良いニュース、福音とも言われていますが、この聖書の内容をコンパクトにエッセンスとしてまとめてる箇所がありますので、今日はそれをご一緒に解説したいと思うのです。
お手元のプログラム用紙の裏表紙をご覧いただけるでしょうか。まず、ここをお読みいたしましょう。
私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、宥めのささげ物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです。
一行目にあるように“私たちが神を愛したのではなく神が私たちを愛し”。ここで言ってる神というのは宗教の神ではありません。この世界を造り、宇宙を造った全天全地の第一原因者、あなたの作者、人が作った神ではなく、人をお造りになったあなたの創造主のことを聖書は神と呼んでるんですね。ご存知でしたか、あなたを造られた作者がおられるということを。
人類のルーツがひとりの女性であることの科学的立証
私は6月に約一ヶ月間アメリカに参りました。カリフォルニアという所に行った時に、私とほぼ同い年のとても知的な人物が現れまして、そして立ち話になったんですが、彼は今から約40年ほど前にカリフォルニア大学バークレー校生物学教室にいたと言うのです。
彼の話によりますと、アメリカで2番目にノーベル賞学者を出しているのがUCLAバークレー校だそうです。その時に彼がいた生物学教室にアラン・ウィルソンという大学教授がいた。ニュージーランド人だったそうです。彼の研究というのはミトコンドリアのDNAを追跡するという研究だったんですね。このミトコンドリアというのは呪文ではありません。まぁ私たちの細胞の中に入っている発電機と考えてください。ミトコンドリアのDNAというのは、実は母方からの遺伝情報をだけを受け継いでいると言うのです。つまり私のミトコンドリア遺伝情報は私の母のミトコンドリア遺伝情報と同じなんです。私の母のミトコンドリア遺伝情報というのは私の祖母のミトコンドリア遺伝情報と同じなんです。このアラン博士はこの性質を手がかりにしたら、人類のルーツを探りあてることができるかもしれないと言って凄いことを始めた。
全世界の147の民族の妊婦さんから胎盤を譲り受けるんですね。それを使ってミトコンドリアの分析をして、そして、もし白人の子どもには白人女性のミトコンドリア遺伝情報の特徴があり、黒人には黒人のミトコンドリア情報の特徴があり、黄色人種には黄色人種の特徴がありということでバラバラであるならば、人間のルーツというのはそれぞれ民族や人種によって違うっていうことになる。ところが147の民族のミトコンドリア遺伝情報を調べてみた結果、大変なことが分かりました。現代人全員80億人いますが、ひとりの女性から出てきたということが立証されたというのです。つまり、私たちは共通の母から生まれてきたのです。私と皆さんは遠い親戚なのです。ですからディーン・フジオカも僕の親戚です。笑いすぎです。
聖書は神話やおとぎ話ではなく、事実
実は、このことは聖書の裏付けとなります。この最初の人物が誰であるのか科学者ですから分かんない。なので『ミトコンドリア・イブ』というふうに名付けるんですね。イブというのは神が一番最初にお造りになった人間、女性の名前です。バイブルによると、すべての人類は一人の男と一人の女の間から生まれ出た。私たちは共通の先祖を持っている。この聖書が語っていることを図らずもこのミトコンドリア・イブの研究成果は裏付ける形となったんですね。聖書は神話やおとぎ話ではないということを申し上げたいのです。
私はこの番組を始めて今もう24年目です。1回目は2000年4月2日の日曜日。第1回目の内容を今でも覚えています。それからずっと語り続けてきましたがメルヘンを話しているのではなく、大昔の人間の哲学を話しているのではなく、歴史的事実に立脚した私たちを造られた真の神様のことば、それが聖書なのだと確信しているのです。
聖書はあなたに対する神様のラブレターです。あなたは偶然に生まれたのではなく、創造主によって、ちょうど親が子どもに夢を託するように神はあなたを愛し、そして、あなたを最高傑作としてお造りになったと言うんですね。神とはあなたの創造主です。
(1ヨハネ4:10)