#1075 創造主を相手に生きる

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

さて、明後日の三日は、アメリカ大統領選挙の日ですね。世界最強の国家のトップが決まる選挙ですので、世界中が注目しています。
ところで20世紀に登場した大統領の中で、一番に気が高かったのはレーガン大統領だったと言われています。その理由の一つは、ひとことで言うと「頼もしさ」であったそうです。「この人は頼りになる」とか「彼に任せたら大丈夫だ」、あるいは一緒にいるだけで何となく心強い、そんな勇気を与えてくれる人物だったっていうんですね。
さてレーガンが大統領に就任して間もなくのことです、ワシントンDCで銃撃される、暗殺未遂事件があったのです。すぐに大学病院に運ばれたのですが、銃弾は心臓をかすめて肺の奥深くで止まっており、運び込まれる車の中で、実はレーガン大統領は吐血していたんですね。重症なのです。しかし手術台にのったとき、麻酔の前に執刀医たちに向かってこう言ったんです、「君たち、もちろん共和党員なんだろうな」。なんと生きるか死ぬかの瀬戸際で、アメリカンジョークを飛ばしていたんですね。
で、実はそのときの手術チームのメンバーは全員民主党の支持者だったんです。しかし、外科部長が言ったそうです、「今日一日だけ全員共和党です」。こういう話しをアメリカの人たちはたいへん喜ぶんですね。リーダーには危機のときにも、悲観的にはならず、余裕がある姿を見せて欲しい、またそれを見て多くの人々は安心するというわけです。

王の王、主の主

さてこの世界の作者である神様は、本当の意味で全宇宙のリーダーです。「王の王、主の主」というのがこの方の別名です。この方にとっては人間のいかなる問題も、余裕を持って解決する力がおありなのです。この神のことば、聖書の中からお話しいたしましょう。
こう書いてあります。

人を恐れると罠にかかる。しかし、主に信頼する者は高いところにかくまわれる。

ここには人間が尊厳をもって平安に生きる秘訣が書かれてあります。三つのポイントでそれをご説明いたしましょう。

人を恐れると罠にかかる

第一に、人を恐れると罠にかかる。つまり、人間を恐れて人の顔色を常にうかがっている、また相手の期待にそうことだけを人生の目標にして生きているならば、その人は罠にかかった動物のように、やがて身動きできなくなってしまう、と警告しているのです。
人間社会で生きているかぎり、空気を読んだり、相手のことを思いやったりするってことは、当然必要なことです。しかし人生で一番大事な決断のときに、人の目を気にするあまり、本心を偽った行動をとっていくなら、やがて自分の人生の中から自分がいなくなってしまいます。人の目を気にするあまり、自分の本心が何であったかを考えることができなくなってしまうのです。

本物の神を持つ

先日私は、あるクリニックの待合室で時間つぶしに週刊誌をぺらぺらめくっておりました。すると「うさぎとマツコの往復書簡」というページが出てきたのです。うさぎさんというのは、中村うさぎという破天荒な作家です。マツコさんというのは、マツコ・デラックスという女装タレントです。お二人とも超売れっ子の芸能人なんですが、正直私はあんまり親和性を感じないんですね。しかしそのページのうさぎさんのことばには、目がとまりました。
こんなふうなことが書いてあったんです。
「長い間、親からコントロールされ続けて、そしてそのことを恨みに思って、30歳を超えて『毒親だった』とののしる人がいるけど、そういう人は親を神として生きてきた人である」と。「神にしてはならないものを神にしてきた結果、いつまでも愚痴っているのだ」と。「人間はいつか本物の神と出会わなければならない。観念としての親に、縛られたままになる。そうすることが、身動きができない反発になっているのだ」というような文章でした。
私は、なるほどなと感心したのです。多くの人は、人のことばに傷つきます。その言葉が一生の重荷となって、つきまとっているという人がいらっしゃいますね。
どうしてそんなに人のことばを重んじるのでしょう。その人が自分にとって、神や偶像になっているからだと私も考えたのです。しかしそのように人を恐れているかぎり、身動きできない罠にかかった、そういう動物のような状態になってしまいます。
この身動きできない罠から解放されるために、本物の神を持つということが一番肝心なことなのです。

神を恐れる

第二に、真に恐れるべき神を恐れよということです。
というのは、人が人を恐れず、何も恐れず、怖いものなしの状態になったとき、正気を保って生きるのが難しくなるからです。つまりブレーキの壊れた暴走車のように、猛烈にわがままな人間になってしまうからです。そしてわがままが何でも通る人生は、実は幸せそうに見えて、不幸な人生なのです。
この世界でほとんどの願いをかなえることができるのは、権威主義国家の独裁者だと思います。実に近年、独裁主義、専制主義、全体主義の国々の中で憲法を骨抜きにして改正して、現職のリーダーが死ぬまで権力の座に居座り続けることができるようになった国々が、日本の近くにもありますよね。彼らはどうして、いつまでも最高権力者の地位や国家主席の地位にしがみつきたいのでしょう。居心地が良いからですか?もちろんそれもあるでしょう。しかしそれ以上に、普通の人に戻るやいなや権力の座にあったときにした仕返しがやって来る、ということを恐れているからなのです。
人々を恐れさせて生きてきた人は、最後は人を恐れるようになるのです。しかし人間以上の存在、本物の権威者、この全天全地世界の造り主であられる神を認める人生は、人をへりくだらせ、正気を保たせることになるのだ、と聖書は語るのです。

神を信頼する

第三に、この主なる神に対して、人間がとるべき態度は何でしょう。それは信頼です。
どんな方として信頼するんでしょう。第一にあなた自身の作者として信頼するのです。あなたを愛をもって設計し、造ってくださった方として、信頼するのです。第二にあなたのすべての罪あやまちを許してくださる方として信じることです。人は神様の前に、皆、不完全で弁解の余地のない罪人です。そのことを創造主はご存知の上で、あなたを愛しておられるのです。そして第三にあなたの罪を赦すために人としてこの世界に来られたイエス・キリストを自分の救い主として信頼することです。そのとき人は神の子どもとされ、すべての罪が赦され、永遠のいのちをいただき、天国に国籍を持つ者とされるのです。
なぜなら聖書にこう書いてあるからです。

人を恐れる者は罠にかかる。しかし、主に信頼する者は高いところにかくまわれる。

どうぞ主を信頼して、あなたのために救い主となってくださったイエス・キリストを信頼して、高いところにかくまわれる人となられてください。心からお勧めいたします。


使用CDジャケット
Migiwa:この世界を創られた神様は

今日のみことば
人を恐れると罠にかかる。しかし、主に信頼する者は高いところにかくまわれる。
(箴言29:25)