ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。
長い拍手をありがとうございます。
今日はこの「聖書と福音」の公開収録、そしてまた『世界は聖書でできている』の出版記念も兼ねて、多数おいでいただきまして、本当に感謝しております。
今日はあの、スマートフォンをお持ちの方多いんじゃないでしょうか。僕これね、金のスマートフォンなんですよ。これね、iPhone 15なんです。日本のスマートフォンの65パーセントはアップル社製、iPhoneだそうです。世界的なシェアでも一位はiPhoneなんだそうですけど。特にね、この、電話はiPhone、イヤホンはAirPods、パソコンはMac Air、使ってる人のことを、りんご病重症患者と言うそうです。アップルしか使わない人はりんご病です。
このアップルを創った創業者がスティーブ・ジョブズという人がいるんですよね。ま、この方の自伝を読んでね、いろいろ教えられたことがあるんです。
スティーブ・ジョブズのルーツ
実は彼はシングルマザーによって生まれてくるんですが、も、あまりにも貧しくて、もうこれ以上子ども育てることできません、ということで、ある貧しい夫婦に養子としてもらわれていくんです。
その後で彼は大人になって、ルーツ探しをするんですよね。自分の本当のお母さんってどんな人。本当のお父さんってどんな人だったのかということで、自分のルーツに遡ってそれを考えるんですが、実はそのお母さん、自分を産んでくれたお母さんのことはわかった。自分のお父さんっていうのはこのお母さんとやがて結婚するんですけれども、ま、その当時自分はもう養子なんですよね。そして次に生まれてくる妹を見たときに、どういうわけかこのお父さんはまた、そのお母さんを捨てて去って行くんです。
ま、要するにですね、わがままな人なんですね。行き当たりばったりの人生を生きてきた人です。一貫性がない。一人の人を真実をもって愛するとかそんなんじゃない。気ままなんです。自己中心でわがままで、なんでも自分の都合で生きていくという。ああ、なんだこんな男か。そして彼は俺のことはもういい。でもかわいい妹を置いて、娘を捨てて出て行くなんて、なんてひどい男だ。赦せない。人間の風上にも置けない。みたいな感じでね、まあ、大いに批判しているんですが。後に彼は同じことするんです。
実は彼は高校の時に付き合っていたガールフレンドがいるんですよね。クリスアン・ブレナンという女性です。高校三年間、同じでした。そして彼女が妊娠してしまうのです。スティーブ・ジョブズの子どもを。
仕方がないと思ってしまう
しかし問題がありました。この妊娠がわかった時、1977年という年はね、アップルの創業した年なんですよ。アップルが創業した時に株式公開の準備をしている真っ只中だったんです。当時、スティーブ・ジョブズてのはね、クールで清潔感があって新進気鋭の若手のカリスマ的起業家っていうことで、ものすごい注目浴びてたんですよね。とにかく彼のアイデアはすごいんだ、彼が創りだすものは美しいんだ、彼は21世紀を見据えているんだ。凄い、賢い、素晴らしい、っていう時に株式をオープンにしていきましょう。
ところでみなさん、株っていうのはちょっとした噂で下がるんです。ちょっとした噂で上がるときもありますが、スキャンダルが起きるとドーンと落ちるんですよ。さあ、これからたくさんの金が必要なんだという時に、子どもが生まれた。結婚してないのに、いったいなんなの。というふうにスキャンダルになったら、アップルの株式がドーンと落ちるんじゃないかということを心配し、ほんとは自分の娘だということわかっていながら、「俺、こんな子知らない。この子は私の子どもじゃない。私はそんなことは知らない」裁判になりました。しかしその裁判の席でも、元ガールフレンドに対して、「私は彼女と何の関係もない。DNA鑑定でも、この子と私の親子関係を成立させる確率は28パーセントしかない」と言ってでたらめな数字を言うんです。28パーじゃないですよ。もっと高かったんです。そういうふうにして、さあ、これからアップル社スタートいう時に、なにブレーキかけてんねん、邪魔するな、という意味ですよ。そういうふうにして断固として拒否したためにブレナンさんと娘のリサさんは生活保護を受け、社会の福祉の支援を受けながら、もうギリッギリの生活していくんですが。
かつて彼は娘が生まれてくるのを知っていながら出て行った父親を見て、「赦すことできない」って言ったんですが、今このアップルの創業という事情がからんでいった時に、やむを得ないんだということで、やってしまうんです。
時々、「罪、私は罪がわかりません」と言う方がいるんですね。私もそうでした。なんで罪がわからないかというと、人に対して量るときの罪の基準と自分自身の罪を量るときの基準が違う。人には厳しく、自分には甘く、人がやったら絶対に赦せないということを自分がやってる時、でもこれは事情があったので仕方がないんだ。私はそういう、スティーブ・ジョブズのこの正直なね、そういう赤裸々な告白を聞いた時ね、情けない男やなあ、というふうには思えないんです。私にもその傾向があるんです。
スティーブ・ジョブズと娘の和解
みなさんはいかがですか。卑怯なことだとわかっていながら、自分の身を守るために、とっさに嘘をついたり、卑怯なことをしたりしたってことが一回もないって方、いらっしゃいますか。ま、もしいらっしゃったらね、たぶん私、友だちになれないと思います。世間一般的にみて、カンニングって悪いって誰でも知ってますよ。学生だったら。人の答案盗むなんてだめです。でも、この単位落としたら決まっていた就職が全部だめになって、人生のプランがひっくり返るとなったら、今回限りは許されるんや、というふうに、自分の事情が入ってくると、やむを得まいというふうに緩くなるのが人間じゃありませんか。
スティーブ・ジョブズさんはね、自分が軽蔑していた父親とおんなじことをやっているという現実を見せつけられ、それと向き合っていった時にだんだん苦しくなるんです。
そして最終的にどうしたかと言いますとね、娘との和解なんです。もう、住んでる家も追い出されそうだということを聞いた時にたまらないようになって、このリサっていう娘を自分の家に迎えて、私立の学校に入れて、最終的にハーバード大学進学、支援します。彼はすい臓がんという、発見が難しいがんなんです。これに罹ってね、五十代半ばで亡くなりますが、最後の最後そばにいてたのは、娘ですよ、リサですよ。そしてね、お父さんにずいぶんひどい目にあったこの娘との和解を、彼は望んだんですね。人生の中で心残りだったんです。
実はみなさん、ああ、私は罪深い者だ、罪人だ。罪を自覚している人が一番言ってもらいたい言葉、一番手に入れたいもの、それはお金じゃない、名声じゃない。罪を自覚している者が一番欲しいと思っているもの、それは赦しです。権威ある者からの赦しです。
「子よ、しっかりしなさい。あなたの罪は赦されている。」この赦しというものを彼は欲しいと思ったんですが、みなさん実はこの世界をお造りになり、私のすべてをご存じの神は、過去にどんなひどい罪があったとしても、この赦しを与えるためにご自分のひとり子イエス・キリストをこの世界に送ってくださった方なんです。
いかがでしょう。あなたのために人となってこの世界に来てくださった救い主。「御子を信じる者は一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つ」これが聖書の約束です。
この救い主を受け入れてぜひ、素晴らしい人生の中にお入りください。心からお勧めいたします。
(ヨハネ3:16)


































