ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。
私は、先日、『主治医だけが知る権力者』という本を読みました。この本に登場する権力者は並みの人物ではありません。
ヒットラー、チャーチル、ケネディ、スターリン、毛沢東、いずれも歴史の立役者になった人達ばっかりです。
そして、この本を読んで分かるのは、どんなに強そうに見える権力者も、どんなに不死身に見える独裁者も医者の目には弱々しい患者にすぎないということです。
ケネディ大統領は40代でアメリカの大統領になった人です。若々しく、エネルギッシュで、疲れ知らずであり、健康的な政治家ナンバーワンと言っても良い人でした。
しかし、背中の痛みのために鎮痛剤を常用し、また、性病による尿道炎に罹っていました。
大物政治家のニクソン相手に大統領選挙を戦った時、彼は若さと健康のイメージを振り撒きました。
テレビ討論会では自信がみなぎっており、国民の心を一気に掴んだのです。
疲れない人はいない
どうして、大物相手にそんな風に堂々と振る舞うことができたんでしょう。実は、覚せい剤の一種であるアンフェタミンを注射していたからです。
この注射を打つと落ち込んでいる時でも、見る見るうちに気力が湧いてきます。
しかし、それは人格の力などではなく薬物による化学反応なのです。やがて、ケネディは1日に何本も注射を打たなければ元気を保てなくなっていったと言われているのです。
つまり、どんなタフな人でも疲れない人などいません。疲れ知らずの人のように装うことは出来るでしょう。
しかし、疲れない人などいないのです。そして、疲れは医学的に言うなら体が発信する休息命令の信号なのです。
この信号が出ていない人は壊れかけています。疲れこそは人が人である証拠なんです。
ある時、キリストはおっしゃいました。
すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。
キリストのところに行くなら、どんな人でも休息を得るとおっしゃったのです。何故キリストのところへ行くと休みが来るのでしょう。
人に認められるために自分を偽る
第1に、人間存在の原点に立ち返ることができるからです。
実は、多くの人は自分以外の人に認められたいという強烈な欲求を持っています。それは、ある程度は自然なことです。
しかし、親に認められたいから勉強する、人に認められたいから名門大学を目指す、世間からさすがと言われたいので大企業に行く、上司からすごいと言われたいので休まない仕事人間をやる。これらは“人に認めてもらいたい病”に罹っている状態だと言います。
もちろん、人から認めてもらうことは人間にとって心地の良いものですね。私だって、この番組が褒められたら、やっぱり嬉しいしやりがい感じますね。
しかし、皆さんに認めてもらうためにこの番組をやっているのかというと、やはり違うんです。それをやりだしたら皆さんの耳に痛いことは何にも言えなくなってしまいます。私は神からの使命としてこの番組を捉えています。
実は、人の評価でしか自分の価値を実感できなくなった人は、いつしか人に認めてもらうためだけに行動するようになります。自分の本心を偽る人生が始まります。
勉強が好きだから勉強するのではなく、怒られたくないから勉強する。興味のあることを追求したいから有名大学に入るのではなく、ただ友達からすごいと言われたいから名門大学に入る。
本当にしたい事より人の期待というレールの上に乗って進んで行く、その先にあるのは自分らしさや自己充足感とは程遠いものです。
終いに自分が本当にしたい事がなんだか分からなくなります。
存在を認め、愛してくださっている方
私達は携帯を失くしたら「ああ、どうしたんだ」と必死で探しますね。財布を紛失したと気付くと慌てふためいて探し回ります。
しかし、自分の本心が何なのかを忘れても平気なのはどうしたことでしょう。それは、相当に疲れ始めている兆しなのです。そのまま行ったら潰れるのではありませんか。
世間は素晴らしい成果を上げた時には「すごい」と言ってくれるでしょう。しかし、キリストはただあなたが存在しているだけで「すごい！」と感嘆している方です。
何故ならあなたは神の作品であるという一点ですごい存在であるからです。
何かをしたからすごいと褒められるのではありません。キリストはあなたをそのまま愛しておられるのです。
頑張るあなたを愛しなさいますが、頑張れないあなたのことも愛しているのです。
何故なら神は初めからあなたを愛するためにあなたを造ってくださったからです。これが人間存在の原点です。
この神の変わらない愛を見失うということが疲れの第1の理由です。
神から離れることが疲労の原因
第2に、神から離れて自分一人で人生を完成させようとする時、人はいつしか疲れ果てていくのです。
実は、厳密に言うと疲労と疲労感は別物です。
例えば、ゴルフで18ホールを回ったとします。スコアがすごく良い時とすごく悪い時では疲労感はまるで違ってきますね。
肉体的には同じ距離、同じボール、同じクラブで打ったので同じ体力を使ったんです。
しかし、その疲れの感じ方は確実に違います。良いスコアの時には疲れた感じがしないんですね。
私達の人生においても、やる事なす事全て上手くいく時にはあんまり疲労感を感じないと思います。
しかし、一生懸命やっているのにことごとく裏目に出たり、ミスショットが連続するとやった事に対する無力感で心が挫けてしまします。
心が挫けると疲労感が倍増します。そして人生は自分の思うようになかなかいかないものなのです。
それは、自分の力だけでは人生は完成しないということを神が教えていてくださっているのです。
人生は神と共に歩むことで完成します。神があなたの人生をつかって神と人との共同作品として、あなたの人生を仕上げていってくださるのです。
このあなたの主なる神から離れているということが疲れの原因なのです。
キリストは罪を代わりに負われた
第3に、人は自分がしでかした失敗や罪の負債に向き合う時、無力感にさいなまれます。
罪責感は人に幸せになることを禁ずるように働くと言われています。
すべての人は神の前にも人の前にも完全とは程遠い罪人なのです。そして、この罪の結果が死です。
人は神から離れるという根本的な罪の結果、死ぬ者となったのです。
この死と向き合う時、人は疲れ果てます。どうやっても勝てないからです。
しかし、キリストはこの死の原因である罪の重荷をあなたに代わって背負ってくださったのです。
あなたの贖いはすでに終わっている
私は商社に勤務していて10年目に退職しキリスト伝道者の道に進みました。
数年後、ほとほと困った問題が起こったのです。実は、サラリーマン時代に購入したマンションの返済ができなくなっていったのです。
生活を切り詰めて切り詰めてギリギリの生活をしました。しかし、ボーナス時の返済がどうしてもできなくなっていったのです。
ところが問題は呆気なく解決しました。父が遺産を遺してくれたからです。
この遺産によって全ての借金返済が終わりました。借金から自由になることは本当に晴れ晴れすることでした。
キリストはあなたの罪という借金をあなたの代わりに死ぬことによって、その罪の支払いを終えてくださったのです。
あの十字架の上であなたの贖いはもう終わっているのです。
どうぞ、あなたもキリストのもとへ行って休みを得てください。心からお勧めします。
（マタイ11：28）
