#967 神に至る唯一の道キリスト

おはようございます。高原剛一郎です。

私は先日恩人について書いてある本を読みました。その本によると、恩人には三つのタイプがあるというのです。
第一のタイプは、文字通り自分を助けてくれた恩人です。
第二のタイプは、あなたのことを批判する人です。
どうして批判者が恩人なのでしょう。その人が批判してくれたおかげで、それまで誰も注意してくれなかった自分の欠点に気づくことができるからです。
後から思うと、あの人のおかげだったなというのがこのタイプで、いわばマイナスの恩人ですね。
第三のタイプは、何の見返りも求めずに、こっそりあなたを助けてくれた恩人です。
この三つのタイプのうち、三番目の恩人の存在に気づいて、その恩に報いることができるかどうかで、人生がまるで違ってくるというのですね。
実につつましい恩人の恵みによって、いままで助けられてきたことに気が付くと、人生が突然豊かなものに見えてくるからです。

恩人に助けられることがある

恵み深い神様がして下さったこと

私にもそういう恩人がいます。そして、そういう方々と出会えたということは、人生の奇跡のように思えるのです。
そして、そのような方々と出会わせてくださった神さまの恵みを思わずにはおれません。
さて今日は、この恵み深い神様が、私たちのためにして下さった三つのことをお伝えいたしましょう。
聖書にこのように書かれています。

神は唯一です。神と人との間の仲介者も唯一であり、それは人としてのキリスト・イエスです。
キリストは、すべての人の贖いの代価として、ご自分を与えてくださいました。

心惹かれる詩

第一のポイントは、神は唯一ですということです。
この世界は人間が造った神々が、何万何千とあることでしょう。
宗教の神々は、開祖の数だけあるでしょう。しかし、あなたを造った神は唯一の神です。
神はあなたを、ご自身の愛の対象としてお造りになりました。
ところで、私の好きな詩人に工藤直子さんという方がいます。
この方の『あいたくて』という詩に私は心惹かれるのです。

だれかに　あいたくて
なにかに　あいたくて
生まれてきたー
そんな気がするのだけれど

それが　だれなのか　なになのか
あえるのは　いつなのかー
おつかいの　とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに　くれている

それでも　手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから

あいたくて

人生の目的

私はこの詩に惹かれるのは、キリストに出会う前の私の心境とぴったりだったからです。
確かに生きてはいるけれども人生の目的地が分からないそんな心境でした。
工藤さんが表現するように、お使いの途中で道に迷った子どものようです。
どっちに言ったら目的の人に会えるのか、そもそも何のお使いだったのかもよくわからない。
突き詰めて言うと、人生の目的がよくわかりませんでした。
この人生の目的については、色々な人が探求したり考えたり修行したりして思いめぐらしていますが、実はそのような方法で、人生の目的を知ることはできません。
人生の目的は、あなたをお造りになり、あなたに人生をお与えになった方から知らされて、初めて知ることができるのです。
神はあなたをご自分の愛の対象として造られました。神との交わりの中で生きるように、あなたを造られたのです。
実に人生は、神と人とが協力し合って紡いでいく芸術作品なのです。
しかし、この神を捨て、創造主などいないという考えに落ちてしまった結果、人は生きる目的が何なのかもわからくなってしまったのです。

ハリー・ポッターシリーズの出版社

第二に、神と人との仲介者は唯一であって、それは人となられた神イエスキリストだけだという宣言です。
分かりやすく言うと、神から離れた人間が、紙にアクセスできる唯一の鍵は、イエスキリストだけだというのです。
ところで、今世紀に入って、聖書を除いて最も売れた本は何かご存知ですか。
全世界で4億冊以上、今も売れ続けているハリー・ポッターシリーズなのです。
作者のJ・K・ローリングさんは、史上最も稼いだ作家として歴史に名を残し、その名作は世界60人の翻訳家によって、今も世界中に届けられているのです。
もちろん、日本も例外ではありません。
ところで、この世界的ベストセラーの日本版の版権を勝ち取ったのは静山社という会社で、なんと、社員一人の弱小企業だったのです。
つまり、世界一小さな出版社が、世界一大きなベストセラーに取り組んだのです。
社長兼翻訳家の松岡さんは、ある日突然ご主人をなくされるのです。
そのご主人が造った会社が出版社でした。
彼女は夫の遺志を何とか残したいと思い、会社を引き継いだのですね。

ハリー・ポッターとの出会い

ある日の事、通訳の仕事でイギリスにわたった時、長年の友人に何か面白い本はないかと聞いてみると、書棚から一冊の本を出して示されたのです。
それが『ハリー・ポッターと賢者の石』でした。
早速借りて読んでみると、ページをめくる手が止まらないほど、面白いではありませんか。
一晩で一巻を読破した松岡さんは、早速出版交渉に乗り出すのです。
しかし、すでに彼女のほかに大手3社の出版社が名乗りを上げていたのです。
会社の信用や、知名度ではとてもかなわない相手だったのですね。
しかし、一つだけ勝てるものがありました。
それは、作品に対する情熱です。
彼女は原書を何十回も読んで、とうとうページが擦り切れるほどにまでなっていたのです。

代理人の推薦

ところで、作者のJ・K・ローリングは、出版社とは一切合わないという信条を持っていた人だったのです。
彼女はすべての仕事を代理人に任せていたのです。
彼女はその代理人を信頼しきっていましたので、代理人が良しと言えば、良しだったのです。
代理人がノーだったら、それは文句なしにもうだめなのです。
つまりJ・K・ローリングにつながる唯一の道はこの代理人なのです。
松岡さんはこの代理人に猛烈にアタックしました。
その熱意が伝わり、代理人が松岡さんを気に入ったので、版権を獲得することができたのです。
そればかりか、作者のJ・K・ローリングにも、会わせてもらうことができたそうです。
それは世界に60人いる翻訳者の中で、2人しかいないという特権でした。
そんなことが起こった理由は一つ、代理人が作者に彼女のことを推薦したからなのです。
イエスキリストは、あなたを神に推薦する神の代理人なのです。
この方はあなたの味方となって、あなたを父なる神に保証してくださる、唯一の仲介者であられるのです。

仲介者キリストの愛

第三に、キリストはあなたの罪の赦しを勝ち取るために自らの命を犠牲にして、あなたの身代わりとなって、あの十字架の上で罰を受けて下さいました。
キリストがそのようになさった理由は、あなた愛しておられるからです。
松岡さんは、代理人に気に入ってもらうために、ずいぶん努力しなければなりませんでした。
代理人だけが、作者に通じる道であったからです。
しかし、あなたの作者である神が、あなたのために立てられた仲介者であるキリストは、決して気難しい近寄りがたい代理人ではないのです。
いやむしろ、あなたをだれよりも愛する救い主であられる方です。
キリストはあなたの罪を覆って死に、墓に葬られ、三日目に復活してくださいました。
どうぞ、あなたもキリストを受け入れて、永遠のいのちを頂こうではありませんか。心からおすすめいたします。

松本優香：Jesus we crown you with Praise