#1306 魂の痛みをいやすイエス・キリスト

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

 さて、岡山県には、全国に先駆けてアニマルセラピーを取り入れた、介護老人施設があります。アニマルセラピーとは、動物たちの愛情の強さを活用して、生きる活力を与える方法ですね。余命3ヶ月と宣告されて、すっかり元気をなくした患者さんがこちらにおられました。ところが、犬たちと一緒に過ごすことで、明日も犬に会いたいなあ、と強く願うようになって、なんと2年以上延命されたそうです。また、失語症の患者さんは、リハビリをしようにも、あんまり協力的ではなかったそうです。ところが、犬を施設に導入してからは、犬との交流に積極的になりました。ある日、何かを発声しているので、よーく聞いてみると、犬の名前を呼んでいたのです。なんと、20年間しゃべれなかった人が、名前を呼んでるんですね。

魂の親であるあなたの創造主

 この施設の責任者である池永さんには、犬について、忘れられない思い出があるそうです。物心ついたときから、ジョンという犬を飼っていたのですが、彼が小学1年生のとき、学校から戻るとジョンがいないのです。なんと、お父さんが、大阪の親戚のところにあげてしまったっていうんです。彼はショックで、泣けて泣けて仕方がなかったそうです。ところが、それから3ヶ月ほどしたときのことです。学校の前で遊んでいると、後ろから何かが跳びついてきたんですね。よく見ると、それはジョンでした。なんと、大阪から岡山まで3ヶ月かけて戻ってきたというのです。その晩、あまりにも嬉しくて、抱いて寝たそうです。地図も読めない犬が元の家に戻れたことも、本当に不思議なことですが、それにもまして、主人を慕う心に胸が熱くなりますね。もの言わぬ犬であっても、自分をかわいがってくれたこと、良くしてくれた主人については、忘れることができずに思い続けていたっていうんです。

 動物でも、世話になったことを忘れずに、恩を感じることができるとするなら、ましてや、人間はなおさら、良くして下さった存在に感謝の思いを持って当然だと思うんですね。この、人間を憐れみ、思いやり、生かし、守って、今日まで支えてきた存在を、聖書は神と呼ぶのです。神とは、あなたを造られた魂の親のことです。この、あなたの作者である創造主が、人としてこの世に来てくださった方。それが、イエス・キリストなんです。

魂の痛みを癒やすイエスの救い

 今日は、このキリストのことばを一つ、ご紹介いたしましょう。

すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。

 さて、駅前の薬局に行くと、疲労回復をうたったビタミン剤やスタミナドリンクが、一番目立つ場所に並べられていますね。それだけ疲れがたまっている人が多いということなんでしょう。ところで、ひとくちに疲れ・疲労と言っても、休めば回復する単純な疲労もあれば、肉体を休め、活動を中断し、長い間横になっていても、どうにも拭えない原因不明の疲労や痛みというものが、あるように思うのです。
 しばらく前のことです。私は、ハワイに住んでいる方の依頼を受けて、その方のお母さんのお見舞いに行ったことがあります。この方はすでに末期ガンで、全身に転移が見られる状態でした。ガン特有の痛みや不快感を消すために、緩和病棟に入院中だったのです。そこでは、モルヒネの150倍もの効果がある、医療用麻薬も使われていました。ところが、それでもつらさが取れず、担当のお医者さんも、ほとほと困っていたのです。そしてとうとう、この病院を出て、ホスピスに転院するようにと勧められていたという、そんなタイミングで行ったんです。
 私は初対面でしたが、単刀直入にキリストのことばをお伝えしたのです。「おかあさん、イエス様という方はね『すべて疲れた人、重荷を負っている人』を休ませるために、神なのに人となって、この世に来てくださった方なんですよ。あなたの負っているその疲れ、その重荷、その痛み、その苦しみは、自分ひとりで踏ん張っていくことによるものではありませんか。神様にしか負うことができない問題を、自分で背負い込んで、その問題に押しつぶされようとして、悲鳴をあげているんではありませんか。そんなふうに神様から離れて、自分のやり方で生きることを、聖書は罪と言っています。罪を持ったまま死んだら、罪があなたを道連れにして、神のいない暗闇に連れて行ってしまうんですよ」彼女は言いました。「そんなところに、行きたくありません」「神様は、もっと、そこにあなたを行かせたくないんですよ。そこに行かずにすむように、イエス様があなたのすべての罪を代わりに背負って、十字架の上で死んでくださったんですよ。そして、三日目に復活したので、死は、もはや骨抜きにされているんですよ」ベッドに横たわりながら、この方は、じっと聖書のみことばに聞きいってくださいました。そしてその場で、イエス・キリストをご自分の救い主として信じ、受け入れたのです。

重荷を下ろすことができる幸い

 さて、翌日、ご家族から連絡が入りました。なんと、一日にして痛みがすっかり消えて無くなったというのです。あのガン特有の独特な不快感が、嘘のように消滅し、ずっと寝たきりだったのが、なんとベッドからおりて歩き出したって言うんですね。そして、こうおっしゃったんです。「退院したら、ハワイに行くわ」周りの人々がびっくりしたのは、言うまでもありません。この彼女の願いは、残念ながら叶いませんでした。一週間後に亡くなられたからです。しかし、彼女は見えない重荷を取り去られて、神様の御前に帰っていったのです。そして、このことは私にとって、大きな学びとなりました。
肉体のガン由来の痛みには、医療用モルヒネが大変に効果的です。しかし、霊的な痛み、その人の心の中の罪に由来する痛み、その人と神様だけが知っている過去の罪や罪責感からくる痛みは、薬物によっては消すことができないのです。それは肉体の痛みとなって表れていますが、原因は体ではなく心が記憶している罪なのです。そしてこの罪による痛みは、罪を代わりに背負ってくださったイエス・キリストだけが打ち消すことがおできになるのです。
キリストは、私たちのすべての罪をご自分の身に乗り移らせ、永久に私たちから拭い去ってくださったあなたのための救い主なのです。私たちがすべきことは、一つだけなんです。
自らの疲れの原因、自分を押しつぶそうとする思いの原因を、神から離れた罪にあると認めたうえで、救い主イエス・キリストのところに行くことです。
イエス・キリストに自分の罪を打ち明けて、身代わりとなって死んで三日目によみがえってくださったことを、この方に感謝することです。
なぜなら、キリストご自身が約束してくださってるんですね。
「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」
 どうぞあなたも、ご自分の救い主として、イエス・キリストを信じ、受け入れてください。心から、お勧めいたします。


使用CDジャケット
Migiwa:いつくしみ深き

今日のみことば
すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。
(マタイ11:28)