ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。
ある作家が、手軽に味わえる最高の贅沢として読書をあげていました。本は庶民が一番簡単に触れられる一流のものだっていうんですね。
美術館に行かなくても、コンサートホールに行かなくても、今いる所で、ページを開くだけで一流に触れることができるというのです。中でも聖書は超一流の書物です。何しろ、あなたをお造りになられた神のことばであるからです。もし聖書をお持ちでない方がいらっしゃいましたら、私は一つお勧めしたいことがあるのです。スマートフォンに「聴くドラマ聖書」というアプリをダウンロードしてみてください。無料で新改訳聖書が読めるようになります。しかも、朗読音声を付けることもできるんですね。
さて今日も神のことば、聖書から福音をご紹介いたしましょう。
このキリストにあって、私たちはその血による贖い、背きの罪の赦しを受けています。これは神の豊かな恵みによることです。
ここから三つのポイントでお話いたしましょう。
キリストの血による罪の許し
第一に、神はキリストの血によって私たちの背きの罪を赦してくださるというニュースです。血による解決と聞くと、なんだか生々しいイメージがありますね。
ところで、先日私は海外の雑誌の記事を見てびっくりしたんです。それは、ティム・フリーデというアメリカ人男性の話なんです。実は、世界には約3千種類の蛇がいて、そのうちの25％は毒蛇です。年間12万5千人がこの毒蛇にかまれて命を落としているのです。ところがこのティムさんは16年にわたって毒蛇に自分の腕を噛ませているのです。
彼の自宅の地下室には12匹の蛇が飼育されています。彼は自分の体にヘビ毒の抗体がつくられているかを確認するために、インタビュアーの目の前で世界最強の毒蛇であるブラックマンバとタイパンを交互につかんで、自分の腕に噛みつかせたんですね。このブラックマンバという毒蛇の毒を放置すると、通常20分で死に至ります。致死率は100％です。またタイパンのひと噛みの毒の量は、成人男性の致死量の100人分です。この2匹を続けざまに噛みつかせた彼の腕には、蛇の歯型が残って、傷口から血がじわりとにじみ出ているのです。ところが彼はいたって元気なんですね。体の中で毒に対する抗体をつくることに成功しているからです。この抗体を維持するために今まで毒蛇に噛ませた回数は160回以上に及ぶと言います。今では定期的に毒蛇に噛ませてるって言うんですね。
いったい何のためにそんなことするんでしょう。自分の体で完全な抗体をつくり、それをもとにワクチンをつくって人々を救うためだと言うのです。しかし過去に2回、彼はこの毒に負けそうになり死にかけたことがあったのです。まさに命がけなんですね。死の一歩手前まで行くような苦しみの末に、手に入れた彼の血の中の抗体は、それを接種することで人々を救うことになるのでしょう。苦しんだ人の血がいざというときに人々を救うのです。
キリストの血による贖いにもそれと似たことが言えると思います。キリストは十字架にかかって血を流してくださいました。この血はキリストのいのちそのものです。この血の効力は蛇の毒ではなく、罪という毒を打ち消す完全なる特効薬なのです。そして、それを受け入れるのに輸血セットは必要ありません。
ただ信じればよいのです。私に罪の赦しを得させるために、神の御子キリストが血を流して死んでくださったことを信じることです。そして三日目に復活なさったことを信じることです。
キリストにあるという取り扱い
第二に、「キリストにあって」というキーワードですね。誰でも十字架で死んで三日目によみがえったキリストを信じ受け入れる者は、キリストの中に所属する者とみなされるのです。
ところでオランダのハイテク自転車メーカーにバンムーフという会社があります。自転車業界のテスラとよばれる電動自転車メーカーなんですね。ところが外見を見ると、どこにもバッテリーの箱が付いてないんです。何とフロントタイヤのハブ部分にモーターが組み込まれてるんですね。一回の充電で100キロ以上走行できます。スマホと連携して警笛の音色や、アシストの強さ、自動変速のタイミングも自由に変更することができます。また走ったデータも確認することができ、施錠もボタン一つで完璧なものができるっていうんですね。またスマホを持って近付くだけで自動的に解除されます。さらにロック中に誰かが自転車を動かそうとすると、内蔵センサーが警告音を出すのです。同時にスマホに通知が届き、通信機能を利用して位置情報が追跡できます。それどころか盗まれた自転車を専門チームが捜索してくれるっていうんですね。それでも見つからないと、同等品が無償で提供されるっていうんですね。いやまさに至れり尽くせりですよね。
ところが、こんなにも完璧な電動自転車にも一つ大きな問題があったのです。オランダからアメリカに輸出しているのですが、お客さんのところに届いたときに破損していることが少なくないんです。いったいなぜなんでしょう。宅配業者が乱暴に扱うからです。ただの自転車だと思って不注意な扱いをすることで衝撃を受けて、そうして電子部分が壊れてしまうんですね。いくら「取扱注意」と書いても一向に破損率は改善されなかったんです。ところが、ある方法をとることにより劇的に解決してしまうんですね。この自転車を入れた段ボール箱の表に、液晶テレビの絵を描いたのです。液晶テレビは衝撃に弱い家電製品です。なので宅配業者も気を使うようになりました。これにより破損率は80％以上下がったというふうに言われています。自転車を包む箱が、精密電化製品であるがために丁寧に扱われるようになったからです。
キリストを信じる者は、キリストというパッケージの中に収納された者です。神はまるでキリストをご覧になるように、キリストを信じてる者をご覧になり、キリストを扱うように、キリストを信じる者を取り扱ってくださるのです。まさにキリストにあってというのは、キリストの扱いをそのまんまに受けることができるという意味なのです。これ以上完全な安全はありません。
神の恵み
第三に、これらのことは神の恵みによることです。恵みとは神の一方的な行為に基づく愛の贈り物のことです。
あなたの今の状態がどんなに最悪なものであったとしても、神の恵みはびくともしません。罪が増し加わるところに神の恵みもまた増し加わり、注がれるものとなるからです。
どうぞあなたも、キリストを救い主として信じ、罪の赦しを得てください。心からお勧めいたします。
(エペソ1：7)
