#1176 北朝鮮からの手紙

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。慶相龍です。

さて、私には北朝鮮に親族がいました。父の弟にあたる叔父の一家がいたのです。今では音信不通です。かつて実家には北朝鮮から不定期に手紙が届いていました。そのほとんどは物資を送って欲しいというものでした。棒高跳びの棒を送って欲しいと書かれていた時は両親が途方に暮れていました。
ところである時、実家に中国の吉林省から手紙が届いたのです。差出人は北朝鮮にいるはずの私と同い年のいとこの女性でした。「脱北した。今、中国の優しい人の家に隠れている。助けて欲しい」そんな内容でした。彼女を助けたい。そして聖書のことばを伝えたい。私はそう思ったんですね。

神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。

この聖書のことばから三つのことを考えましょう。

キリストは良き指導者

一つ目にキリストはあなたに勇気と希望を与える良き指導者です。
藤﨑忍さんという方がクローズアップされています。赤字続きのドムドムハンバーガーをなんとかしたい一心で、入社九ヶ月で代表取締役社長にまで上り詰めた有名人です。彼女は無駄を省き、現場スタッフの声を聞き、また、SNSなどの時代のツールをうまく利用して、そして、他店では実現できないようなメニュー展開をすることなどによって、2021年の3月決算ではドムドムハンバーガーとして初めての黒字化を達成したのです。従業員の方々もますます活気に満ちて働ける職場となったことでしょう。会社であれ、国であれ、およそ組織のあり方、そして組織に属する人の幸福度を決定づけるのは指導者のあり方です。
やがて実現する神の国の指導者キリストは恐怖や怒りなどで支配する方ではありません。あなたの罪のために死んでくださったほどの大きな愛を持ってあなたと共に歩む方です。死で終わることのない永遠のいのちを与える方なのです。そのようにして勇気と希望に満ちたダイナミックな人生を歩む手立てをしてくださるよき人生の導き手、人生の指導者なのです。
私はあの国の指導者のことしか知らないであろう彼女に、是非このキリストを紹介したかったのです。

キリストを信じるのは今この時

二つ目に、いのちあるこの時にキリストを信じるということです。
ところで、いとこの手紙にはこのように書かれていました。「お金を送って欲しい。それで中国の戸籍を買って畑仕事をしながら生きて行くから」手がかりは手紙にある住所だけです。どのようにお金を送るのか。また、お金を送ったとして安全に彼女の手元に届くのか。もしかしたら匿ってくれている人がお金に目がくらんで彼女を殺しはしないだろうか。
あれこれ悩んでいる時に韓国の友人が、中国に居る知り合いに彼女を訪問するように頼んでやろうと言ってくれたのです。数日後、友人から報告がありました。「彼女はもうあの場所には居ない。危険を察して都会に行くと言っていたようだ」
私は心配で仕方なくなりました。実際に中国に行くことにしたんです。少しでも彼女を探す手がかりを掴みたかったんです。小さな農村の一角にその家はありました。正方形の小さな畑を数軒の家が取り囲んでいました。私たちがその区画に足を踏み入れると全ての家から人が出てきました。そして私たちをじろじろと睨みつけるのです。脱北者が隠れ続けることは不可能な環境でした。匿う方もいつ通報されるか分からない環境です。こんな危険な場所にいたのか、そう思うとなんだか胸が痛みました。
さて、いとこをか匿っていたおばさんは何を尋ねても知らぬ存ぜぬの一点張りだったんです。偽の証言をしていることは明らかでした。この件に関わらないことが自分の身のためだと判断したのでしょう。無理もないことです。私たちはそこを立ち去ることにしました。
ところで、聖書は語るのです。神を神としないで生きてきた罪人の身代わりとなって死んだキリスト。そして、死に打ち勝って三日目によみがえったキリストを信じるなら、誰でも罪の赦しと永遠のいのちを持つことができるんだ。
では、このキリストをいつ信じればよいのでしょうか。この世でいのちを受けている今この時なのです。死んでからでは遅いのです。セカンドチャンスは無いのです。私はホテルに向かうタクシーの中で心の中でこのように叫んだんです。「イエス・キリストを信じるまで絶対に死ぬなよ」

信じなければ滅びるという現実

三つめに、現実から目を背けてはならないということです。
中国から日本に帰国してしばらく経ったころのことでした。今度は北朝鮮から手紙が届いたのです。脱北したいとこの弟からのものでした。「お姉さんは法律を犯して帰らぬ人となった」それが何を意味するのかは明らかでした。彼女は北朝鮮に強制送還された上に、死刑に処せられたのです。
私は涙しながら現実の厳しさをひしひしと感じずにはおれませんでした。遂に彼女に会うことはできなかったのです。福音を語ることができなかったのです。もちろん神は彼女にもキリストを信じるチャンスを与えてくださったに違いありません。しかし、彼女がイエス・キリストを信じたかどうかを確かめる術は私にはありませんでした。
生前の彼女がもしキリストを信じたのであれば私たちは天で会うことができます。しかし、もし信じない状態のまま処刑されて死んでしまったとするなら、もう二度と彼女に会うことはできないのです。
キリストの福音はただ私たちの心を引き付ける興味深いだけの話ではありません。心を和ませるほっこり話でもありません。私たちのいのち、そして、あなたのいのちがかかっている重大な神からのメッセージなのです。キリストを信じるなら一人として滅びることなく永遠のいのちを持ちます。
しかし、キリストを信じないなら一人として滅びを免れることも、永遠のいのちを持つこともないのです。この厳しい現実から目をそらさないでください。今この時にキリストをあなたを救う神、救い主と信じこの方におすがりしてください。
心からお勧めいたします。


使用CDジャケット
Rainbow Music:イエスの十字架

今日のみことば
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
(ヨハネ3:16)