#1221 キリストの自己紹介

メッセンジャー似顔絵

ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。

さて、宮城県に塩釜市という町がありますが、ここは三つの日本一のタイトルを持っています。
一つ目はマグロの水揚げ量日本一です。二つ目は人口当たりのお寿司屋さんの数が日本一です。そして三つ目は「かっぱえびせん」の消費量がダントツの日本一なのです。それで「かっぱえびせん」のメーカーであるカルビーの担当者は、どうしてこんなに塩釜市民は「かっぱえびせん」を好むのかということを調査するために現地入りしたんですね。その結果すごいことがわかりました。実はえびせんは、かもめとウミネコの餌として大量に消費されていたのです。てっきり塩釜市民の口に入っていると思っていたのですが、なんと餌として使われていたんですね。真相を知ったらがっかりする。ま、こういうことが世の中ではたくさんありますよね。
ところで、新約聖書の大半を書いた人物にパウロという人がいます。彼は初め、イエス・キリストを憎んでクリスチャンたちを迫害していました。というのは、イエス・キリストの最期は十字架処刑という最悪の犯罪人が受ける死に方であったからです。そんな死刑囚を救い主として崇めるクリスチャンたちを彼は我慢なりませんでした。しかし後に復活のキリストと出会った後で、キリストの十字架の真相を知った時、その本当の意味がわかった時、彼の心は打ち砕かれてしまうのです。そしてイエス・キリストを救い主として受け入れ、誰よりも多くの人々に福音を宣べ伝える人になったのです。
そこで今日は、パウロが語った福音のエッセンスを三つのポイントでご紹介しましょう。
聖書にこう書いてあります。

神は唯一です。神と人との間の仲介者も唯一であり、それは人としてのキリスト・イエスです。キリストは、すべての人の贖いの代価として、ご自分を与えてくださいました。

神は唯一

一つ目のポイントです。神は唯一です。という真理。
日本には26万6千の神々がいると言われているんですね。またネパールでは2億とも3億とも言われています。世界中にある宗教のそれぞれの神々を全部合計したら一体どれぐらいになるのか、私には想像もつきません。しかしそれらの神々はすべて、人間が作った神々なのです。人間の恐れや宗教心が妄想したものにすぎません。出発点はあくまでも人間なんです。人が作った神々ですね。しかし、バイブルが語る神は、人を造った神、あなたの作者、この世界の第一原因者のことをいうのです。
私は6月の1ヶ月間、アメリカで講演旅行に参りました。西海岸から東海岸まで横断したんですが、日中は太陽が昇っていましたね。そして夜になると月が見えました。これらは日本で見るのと同じ太陽、そして同じ月でした。当たり前のことです。太陽は唯一、月も唯一だからです。それを日本の太陽だとか、アメリカの太陽だとか、国によって区別するのはナンセンスなことですね。初めの人類を造った神は、唯一の神です。つまり聖書の神は、日本人のルーツをお造りになった神です。聖書の創造主は外国の神なんかではありません。どの国の人々にとっても神であられる方です。聖書の神こそは、日本人を造られた方、アメリカ人を造った方、世界のすべての人を造った方、世界を造った方、万物の創造主なる方なのです。そしてこの創造主なる神は、日々私たちを生かしておられる方なのです。
実はアメリカで一人の留学生から質問を受けました。「僕は神を信じなくても十分幸せで、自分の人生を切り拓いていく自信があります。神に頼ることなんか自分に必要ないと思っています。神にすがらなくても、自分で自分を幸せにできると考えています。そんな私がなぜ神を信じなければならないんでしょう。なぜ神を礼拝しなければならないんでしょう。理由わかりません」という質問です。そこで私は聞き返しました。「君が両親を尊敬する理由は何ですか。君を今まで育てて、期待し、高額な留学費用を出して、そうして今まで世話をしてくれた、そういう人たちなので尊敬し感謝するのでしょう。君が幸せになるかならないかということと、自分を大事に育ててくれた両親をリスペクトするということは別の話ではありませんか。それと同じように、人が自分を生かし続けてくださっている神をリスペクトし礼拝するのは、当然だと思いませんか。唯一の神のお世話になっていない人間は一人もいません。神はあなたを日々支えておられる方です。この方こそ、唯一の神です」

キリストは私たちの罪の身代わりとなられた

第二に、キリストは私たちの罪の贖いの代価となられた。ということです。
人は神の前にも人の前にも罪人です。正しく生きることができません。そしてこの罪のために、人は神のもとに帰ることができないのです。ところが、キリストが私に代わって私のすべての罪の償いをしてくださいました。誰でもキリストのところに行くなら、その罪の赦しを得ることができるのです。
私はアメリカで何人かの臨床心理士の方と出会いました。その中のお一人が「アメリカの自殺率も日本の自殺率もほぼ同じです」とおっしゃったんです。「人が自死を選ぶのは、死にたいからではなく、生きるのが辛くなるからです。そして生きるのが辛くて死を選ぶのは、逃げ道が見当たらないと確信する時です。誰にも相談できず、どこにも逃げ場がなく、追い詰められた時に、そうするのです」とおっしゃっていました。逃げ場はどこにもないんでしょうか。いいえ、あります。キリストこそは、あなたのための逃げ場所です。シェルターです。そしてキリストこそは生きる現実です。キリストに逃げ込むように、それが聖書が私たちに対して呼びかけているメッセージなんです。キリストはあなたの責任の身代わりを引き受けて、そして十字架の上で死に、三日目によみがえってくださったのです。

キリストは唯一の仲介者

第三に、キリストは神とあなたを結ぶ唯一の仲介者である。ということです。
私の友人の娘さんは生まれた時に重い障害を負われました。知的にはたぶん3歳か4歳くらいでしょう。しかし私にずいぶん懐いてくれるんですね。それで海外に行くたびに、彼女のためにお土産を渡していました。ある時、彼女が感謝のカードを書いてくれたんですが、そこにあるのは渦巻に似た落書きだけです。しかしその渦巻が意味するのは、私への感謝と激励の言葉であったのです。なぜそんなことが言えるんでしょう。実はこの渦巻落書きのような絵の下に、その子のお母さんの言葉が書いてあったのです。お母さんはその子と生まれた時からほぼほぼ一日中ずっと一緒なんですね。なので他の人には聞き取れない彼女のむにゃむにゃした言葉を正確に理解することができるのです。彼女はむにゃむにゃ言いながら渦巻をかいていたので、お母さんはそのむにゃむにゃの意味を翻訳して、そしてその落書きのような絵の下に翻訳を書いてくれたのです。このお母さんは私と彼女を結ぶ仲介者です。私のことを理解し、娘さんのことを理解しているそんな人だからです。
キリストは神を理解することができる方です。神の御子だからです。同時に人を理解することができる方です。なぜなら人となられたからです。この人となられたキリストが、あなたの救い主です。ぜひイエス・キリストを信じて、永遠のいのちをいただいてください。心からお勧めします。


使用CDジャケット
大宮香織:主は私の羊飼い

今日のみことば
神は唯一です。神と人との間の仲介者も唯一であり、それは人としてのキリスト・イエスです。キリストは、すべての人の贖いの代価として、ご自分を与えてくださいました。
(1テモテ2:5-6)