明けましておめでとうございます。高原剛一郎です！
今年もよろしくお願いします。
さて南太平洋の島国にバヌアツという国があります。バンジージャンプ発祥の国なんですね。たくさんの小さな島々でできた国なんです。この島の一つにウリピブ島という人口300人くらいの小さな島があるんです。大昔は電気がありません。ガスも水道もなかったのです。水は雨水をためてそれを飲むんですね。しかし、もう一つその島にないものがあるんです。なんと鏡がなかったのです。それで島の人々は鏡に映った自分の姿を一度も見たことがなかったのです。
ある時、日本人宣教師の方が村人を集めて集合写真を撮りました。そして出来上がった写真をみんなに見せたんです。あなたは集合写真を見せられたら、真っ先に目がいくのは、おそらく自分の姿だと思います。ところが、この島の人々は、たくさん写っている人々の内のどれが自分なのかが分からないんです。ではどうするんでしょう。いろんな人に教えてもらうんですね。一人二人ではなく、何人もの人々に尋ねてみんなが紛れもなく、このおじさんが君なんだというので自分の外見を知ることができるんです。
聖書は人間の内面を明らかにする
ところで、聖書は人間の内面をズバリ明らかにしている書物です。そして、この聖書は人類史上最大のベストセラーであり、今も世界中で最もたくさんの人々に信じられている神のことばなのです。文化を超え、国境を越え、性別をこえ、年齢を超えて人間の本質を語る神のことばとして認められてきたものです。今日はこの一年の初めに、この聖書のことばから創造主なる神様について考えたいと思います。
聖書にこう書いてあります。
あなたの指のわざであるあなたの天 あなたが整えられた月や星を見るに 人とは何ものなのでしょう。あなたが心に留められるとは。人の子とはいったい何ものなのでしょう。あなたが顧みてくださるとは。
今から3000年前、イスラエルの王様、ダビデが歌ったことばなんですね。彼は大宇宙とそこに瞬く月や星を見た時、三つの事に心を打たれます。いったい何に心を打たれたんでしょう。
宇宙を精密に造られた神の賢さ偉大さ
第一に、この広大無辺の宇宙とそこにある無数の星々を緻密な精密なものとして造られた、神の賢さ偉大さに感動しているのです。
宇宙の宇という文字は空間を表す言葉なんですね。宇宙の宙という文字は過去、現在、未来、時間のすべてを表す言葉です。ですから、宇宙とは時空のすべてを表す言葉なんですね。私たちの地球が所属している天の川銀河には太陽のような恒星が、約2000億あると言われています。そして、このような星の集合体である銀河が何千と集まったものを銀河群と言います。さらに銀河群が集まったものを銀河団と言い、さらにこれらが集まったものを超銀河団と言うそうです。本当に気が遠くなるような大きさですね。しかも、宇宙空間は現在も猛烈なスピードで膨張しているわけですから、全く人間には計り知れない世界であると思います。しかし、ダビデは単にこの宇宙の大きさに圧倒されたのではありません。
宇宙は神に整えられている
第二に、ダビデは宇宙が神によって整えられているという点に感動しているのです。私たちはこの地球の上で生活しています。しかし、地球だけでは人間も生物も生きていくことはできません。外からエネルギーを補給されないと生きていける環境にならないからです。しかし、この太陽や月が地球の生命体にとって丁度良い距離を保つように天体運動するためには、太陽や月に影響を与えるその他の星々、宇宙の存在が必要となってくるんです。太陽と月と地球だけがあっても、地球は命を育む星にはなれないのです。実に地球が今ある環境になるためには、大宇宙、全宇宙が必要となってくるのです。これはすごいことだと思いませんか。神様は人間のために全宇宙をお造りになったということができるんです。この一点を取ってみても、神が人間を、そしてあなたを、どれほど愛されているかが分かるのではないでしょうか。
神が人間を訪問してくださる
第三に、ダビデが感動したのは、神が人間を訪問してくださることを知らされたからです。「人の子とはいったい何ものなのでしょう。あなたが顧みてくださるとは。」と、先ほど読みましたが、この顧みられるということばは訪問するとも訳せることばなんですね。
アメリカのカルフォルニアにあるレッドウッド国立公園にはセコイヤという超巨大樹木の森林があるんです。高いものは100ｍの高さにまで成長します。樹齢2200年という長い歴史を生き抜いてきた樹木がそびえ立ってるんですね。どうしてそんなに長い間枯れずに生き残っているんでしょう。なんとこの木の皮の部分が、厚さ30ｃｍにもなるというのです。そして、この樹皮の部分にはタンニンがたっぷり含有されているんですね。それで、さまざまな病原菌やシロアリが侵入することができないんです。さらには山火事の火炎も、この皮のために内部までダメージを与えることができないんですね。そしてもう一つ、このセコイヤが暴風雨の中でも生き延びてきた秘密があるのです。それは根っこの部分にあるんです。セコイヤの根はそんなに深くまで地下に生えることができないのです。しかし、近くのセコイヤの根っこ同士が互いにつながり合い、絡まり合い、目に見えない部分で支え合っているというのです。セコイヤの強さの秘密は、他のたくましいセコイヤと地下でつながっているということにあるのです。
人は神とつながって生きるように造られている
イタリアのシスティーナ礼拝堂の壁画に、ミケランジェロの傑作、「天地創造」があります。どんな絵なのか、ご存じの方も多いことでしょう。天地創造した神が、６日目に人間アダムを造ります。アダムは地に横たわり上半身を起こした状態で、神様に顔を向けその方向に向かって手を伸ばしています。一方、創造主も天からアダムの方を向いて、指を伸ばしておられます。そしてその姿は、神が人間とつながろうとしているということを示しているのです。
人間は初めから、全知全能いのちの源である神とつながって生きるように造られていたのです。そして、この神から離れた罪人となった今も、神はイエス・キリストを通して人間を訪問し、そしてあなたとつながろうとして、今日この番組のメッセージを通して働いておられる方なのです。
どうぞあなたも救い主イエス・キリストを信じ、神様との関係を回復なさってください。心からお勧めしたいと思います。
(詩篇 8:3-4)
