ごきげんいかがですか。高原剛一郎です。
先日私は新入社員の面接試験担当の方たちの記事を読みました。面接官は今まで何百人もの人々と対面しています。少々のことでは、驚かない人たちです。でもそんな彼らが、学生からの逆質問を受けて内心たじろぐ質問があるそうです。それは「今でもこの会社に入りたいですか。」という質問です。「今あなたは採用する側の人ですが、あなたが採用される側の人間の立場に立って答えてほしい。今でも、入りたいですか。この会社に。」という質問です。
なぜこの問いにたじろぐんでしょう。問われているのは会社の立場ではなく、自分という個人だからです。面接官は「もちろんですよ。」と言うに決まってます。しかしそれが、本当かどうかはわかりませんね。
ところで聖書の語る神はこの全世界の造り主ですが、人間の立場に立ってくださる方です。そのために人となってこの世に生まれ、人として成長し、人として歩んでくださいました。
この、人となられた神こそは、イエス・キリストなのです。今日はこのイエス・キリストの自己紹介から福音メッセージを考えてみましょう。
イエスは再び人々に語られた。「わたしは世の光です。わたしに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持ちます。」
さてここでキリストはご自分のことを、この世の光だと言われました。光になぞらえてご自分の使命と本質を説明されたのです。ところで光にはどんな特性があるのでしょう。
私たちは光で生きている
第一に、光は私たちのいのちを支えるエネルギーです。
すべての動物は酸素を吸って二酸化炭素を吐き出します。酸素がなければ、息ができません。死んでしまうのです。
酸素がなければ、物は燃えません。世の中から、火というものがなくなったら、ほとんどすべての産業がストップすると思います。
ところでこの酸素はどうやって私たちに供給されているんでしょう。植物の光合成なんですね。植物は太陽からの光を浴びて、二酸化炭素を酸素とでんぷんに変えているのです。
もし太陽の光がなければ、植物も二酸化炭素を出すのです。この世の中に、酸素という生命活動の土台があるのは光のおかげなのです。
つまり私たちは光がつくったものを呼吸して生きているんです。極論を言えば、光で生きているのです。
キリストはそのように、私たちにいのちを与える光なる方、キリストという神があなたを生かしてるので、あなたは今、生きているのだと語るのです。
みかんを腐らせない光
第二に、光は弱っているものを強く、雄々しく、逞しくする作用があるということです。
ところで、日本で一番みかんの出荷量が多い県をご存じでしょうか。和歌山県なんです。つまり日本一、みかん農家が多い県、これが和歌山なんですね。
このみかん農家の方々には長年、一つ悩みがありました。それは、みかんが腐りやすいということなのです。
特に傷んだみかんは、すぐ隣りのみかんに傷みを伝染させてしまいます。箱の中に一個、傷んだみかんが入っているだけで、箱の中の大半が腐ってしまうんですね。
ところが朗報が飛び込んできました。地元の財団法人の研究所がみかんの腐敗を抑える新装置を開発したのです。ベルトコンベアーにみかんを乗せて、装置の中で数秒間、紫外線を照射します。するとみかんの皮の中にスパコロンという天然の抗菌物質が増大するということがわかったのです。
この光を当てたみかんと、当てないみかんでは腐敗率が二倍以上違うということが実験によってわかっているのです。ただ光を当てるだけで人工の防腐剤など一切使用せず、みかんの皮が持っている生命力を増大させるのです。
キリストは人間を励ます方
これはみかんだけではありません。人間についても立証されているのです。実は人間が太陽の光を浴びると、体内でビタミンDつくられます。なので、ビタミンDは太陽ビタミンとも呼ばれているのです。
最も新しい研究では、６５歳以上でビタミンDのレベルが低下すると、脳の認知障害が増大するということがわかっています。ビタミンDのレベルが高い高齢者は認知機能障害のリスクが半減するのです。しかし、これが不足すると鬱症状が増し、高血圧のリスクは７割、糖尿病のリスクが４割増大するという研究結果が出ているのです。
現代人は昼の間、ほとんどオフィスで活動しています。太陽の光を浴びないんですね。またたとい外出するにしても、できるだけ紫外線を受けないように注意しています。紫外線をカットする生活が広まってから、女性の乳がんが増加したという説もあるほどです。
このビタミンDはどのようにしてつくられるのでしょう。光に当たることによるのです。光はからだを励ます物資を生み出していくのです。
そしてそれと同じように、キリストは人間を励ます方なのです。どのような励ましでしょう。愛による励ましです。愛を語る人は多くいます。
しかし、愛によって語り、愛によって行動し、愛によって助けてくださるのは、イエス・キリストだけなのです。キリストはあなたを愛しています。しかも、それは無条件の愛なのです。
光は闇を明らかにする
第三に、私たちを照らして、傷をいやすものなのです。
ところで、光の反対は闇です。そして闇の中ではいつも恐るべき悪が繁殖します。
ネットの世界では、闇サイトと呼ばれるものがあります。そこには殺人を請け負うサイト、自殺志願者を募るサイト、児童ポルノサイト、銃や薬物の販売サイトがあります。これら犯罪行為を請け負うサイトのことを闇サイトというのです。
闇は人を腐らせる悪行の活動拠点となるのです。しかし、そこに光が当たれば、すべては明らかになります。明らかにされたものは司直の手が入り、捜査され、摘発され、悪がえぐり取られるのです。
それと同じように、光なるキリストはまず私たちの正体が、罪人であるということを明らかにするのです。しかし、私たちの罪をただ暴いて、それで終わるのではありません。キリストは私たちを裁くためではなく、救うために来られた方であるからです。
キリストによって罪が消し去られる
最近は手軽にタトゥーを入れる人が増えましたね。それと同時に身体に入れ込んだタトゥーを消したい人も増えているのです。若気のいたりで入れた入れ墨の内容が今となっては、恥ずかしいものとなるからです。
しかし、どんなに石鹸でこすっても、消え去ることはありません。皮膚の細胞組織に書き込まれたものであるからです。しかしこのタトゥーを完全に消し去るものがあります。ピコ秒レーザーと言われるものです。ピコ秒というのは、一兆分の一秒のことです。レーザー照射のパルスをピコ秒まで短縮した装置です。この装置で強いレーザーを当てると、入れ墨がきれいに消えてしまうのです。そしてこのレーザーというのは、光なのです。
それと同じように、キリストは私たちの罪を照らすだけではなく、その罪を完全に消し去ってくださるいのちの光なのです。
あなたのために、この罪の赦しと聖めを成し遂げてくださった方こそ、あなたに必要な救い主です。
どうぞあなたもこの世の光、あなたのために光としてこの世界に来てくださった救い主イエス・キリストを信じてください。心からお勧めいたします。
（ヨハネ8:12）
