おはようございます。高原剛一郎です！
ところで、日本語に採用されている漢字は、約５万あるそうです。
その中で、一番たくさんの読み方を持つ漢字はなんでしょう。
「生」という字なんですね。なんと、１５０種類以上の読み方があるんです。
人生の「セイ」、生きるの「イ」、生い立ちの「オ」、生えるの「ハ」、生糸の「キ」、生放送の「ナマ」、誕生の「ジョウ」、生垣の「イケ」、生憎（あいにく）の「アイ」、芝生の「フ」、生粋の「キ」、生業（なりわい）の「なり」。
まあ、読み上げていったらキリがありません。
さらにこの字は、相生（あいおい）、弥生（やよい）、麻生（あそう）など、人名や地名に非常に多く使われているんですね。そのために、多くの読み方を持つようになっているのです。
そしてこれらの事から、昔の人もやはり、生きる命を表わす文字を好んで用いたことがわかるのです。
人は、誰でも死よりも命にあこがれるからです。
人のあこがれ「生」
意味のない事は続けられない
ところが先日、新聞の投書を読んで、必ずしも生きることを喜んでいる人ばかりではない、ということを再確認させられたのです。
この方は、とある上場企業に勤務する５０代のエリート社員です。ところが、仕事がむなしくて仕方がないというのです。
理由ははっきりしています。意味のないことをやらされているからだ、って言うんですね。
彼には高圧的な上司がいて、めちゃくちゃな期限でレポートを命じるのです。
正月休み返上で取り組んで提出したのですが、はじめのページを数秒眺めただけで、「何の役にも立たんなあ」と言って、ゴミ箱へ捨てられるのだそうです。
実は、この上司は自分ですでにそのレポートを作っていたのでした。
つまり、はじめから採用するつもりもないのに、無駄に終る仕事を言いつけていた、というのです。
そんなことが続くなかで、すっかりやる気が無くなってしまったというのです。
最後は無駄に終ること、と分かりきっていることのためにエネルギーを注ぐことはできない、というんですね。
それは精神の拷問です。本当にひどい話です。
死ぬために治療しているのではないか
また、『医者のないしょ話』というエッセイの中に、仕事にむなしさを感じているドクターの思いが綴られていて、ドキッとしました。
彼は、本来最高にやりがいを感じる仕事にむなしさを感じる理由を、次のように説明しているのです。
患者が来て、診断を下し、治療して、回復する。これを延々と繰り返して、最後は人は寿命が近づくと治らない病気に倒れて、亡くなってしまう。
つまり、長い目で自分がしていることは、人が死ぬために治しているようなものではないか。
最後は死ぬとわかっているのにそれを治すことに、むなしさを感じている私は、医者としてあるまじき考えに取り付かれているのだろうか。
人生の目的は内側にはない
この問いは、人生の本質に迫るものだと思うのです。人生の目的は何なのか、に通じているからです。
つまり、どうせ死ぬのに、なぜ生まれてきたんだろう。
どうせ死ぬのに、なぜ生きているんだろう。
生まれてきた子供も死ぬのに、子供を授かるのはなぜなんだろう。
最後は死なら、生まれてくることに何の意味も価値もないんじゃないのか、全ては空しいことではないのか。
多くの方は薄々それに気づいていますが、いったんこの問いに向き合うと、虚無の中に引っ張り込まれるんです。
そして、そのことを考えずに済ますために、忙しく走り回っているのかもしれません。
しかし、なぜ、生まれてきたこと、生きていくことに空しさを感じるのか、これは、人生の目的の問いを、人間を出発点にして考えているからです。
自分の内側をいくら見つめても、人生の目的を発見することはできません。答えはありません。
人生の目的は、作者が知っている
先日、私は新しもの好きの友人の家に招かれたのです。
食卓に、ちょっと長めの缶コーヒーのような筒がありました。
私にはそれが何のために存在しているのか見当がつきませんでした。
しかし、彼がその筒に命令を下すところを見て、理解したのです。
言葉一つで家の中の全ての家電製品をコントロールする、「アマゾンエコー」という機械だったのです。
この装置が送られてきたとき、アマゾンからメールが届いたそうです。
そこには、この装置の取り扱い説明が書かれていたのです。
実に便利な代物で、ただ命令するだけでエアコンのオンオフ、目覚まし設定、タクシーを呼んだり、天気予報を教えてくれたりします。
それらの話を聞きながら、私はひとつ、学びました。
何のために存在しているのかわからないものは、作者の説明を聞くことによって、その目的を知ることができるんだと。
作者の呼びかけを無視している限り、この缶コーヒーもどきの装置は、ただただミステリーで終ってしまうのです。
人生の目的は、どのようにして知ることができるのでしょう。人間の作者に聞くことによって、初めて知ることができるのです。
人がどのようにつくられたか
聖書には、次のように書かれています。
「それはあなたが私の内蔵を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです。私は感謝します。あなたは私に、奇しいことをなさって恐ろしいほどです。私のたましいは、それをよく知っています。私がひそかに造られ、地の深い所で仕組まれたとき、私の骨組みはあなたに隠れてはいませんでした。あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが、書きしるされました。私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに。」
ここで「あなた」と呼びかけられているのは、神のことです。
ここから、３つの事をご紹介しましょう。
親に望まれなかった人もいる
第一に、神はあなたの心とからだの両方を造られた方です。
神はあなたを造るとき、母親の子宮の中で組み立てられたと書いてあります。
つまり、あなたのお母さんがあなたを造ったのではなく、神があなたをお造りになったのです。
世の中には、残念ながら子を愛せない母親もいます。
また、両親の計画外で生まれた子もいるのです。
はじめから、人間の親には歓迎されないで生まれてきたという人もいるかもしれない。
あなたが存在するのは神が造ったから
でも、よく聞いて下さい。あなたが生まれてきたのは、なにかの間違いでも、不運にして不幸なことでもありません。
自然のいたずらでもありません。若気の至りの結果でもありません。
神があなたをお造りになったのです。母親があなたを身ごもるずっと以前から、神はあなたのことを心に思い描き、あなたの誕生を心待ちにしておられたのです。
あなたを愛するどんな人よりも先に、まず神があなたをイメージし、お造りになったのです。
今あなたが生きているのは、因縁でも偶然でも何かのめぐり合わせでもありません。
あなたが今ここに存在しているのは、神があなたをお造りになったからです。
あなたは神の最高傑作
第二に、神はあなたを事細かに設計されたのです。
神は、私たちの民族、肌の色、目の色、髪の毛の質、血液型、才能やユニークな人格を慎重に決定されたのです。
一見ハンディに見えるようなことにも、理由があります。それは、神のみわざが現れるためです。
あなたは神様の偉大な力、神様の栄光を表わすために造られた最高傑作なのです。
誰が、なんと言おうともです。
神の素晴らしいプラン
第三に、神はあなたの人生を前もって計画されました。
それは素晴らしい計画です。
その、素晴らしい計画を受け取らせるために、神は人となってこの世に来られたのです。
この、人となられた神こそ、イエス･キリストです。人生の虚無の解決は、イエス･キリストによって神に帰ることから始まります。
どうぞ、あなたもキリストによってご自分の造り主に帰ってください。心からお勧めいたします。
（詩篇139:13-16）
