旧約聖書
「初めに、神が天と地とを創造した。」
(創世記1:1)
「あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。」
(伝道者の書12:1)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.834 2016年3月20日

「見えない創造主を信じるとは」

おはようございます、高原剛一郎です!

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さて、日本最初の洋菓子メーカーは森永製菓という会社ですね。創業者の森永太一郎という人はアメリカにわたってクリスチャンになった方です。彼は日本に戻って伝道するのですが、相手にされず、全く働きが進みませんでした。何よりも経済的に困窮して行き詰まってしまうのです。そこで、再度アメリカにわたって洋菓子の技術を身につけ、それで自活しながら、キリストを伝えようと志すのです。
ところが、実際にアメリカにわたってみると、募集していたのが洋菓子の職人ではなく、洋菓子工場の製造人だったのです。今更おめおめと日本に帰るわけにはいきません。彼はその工場の製造人として働き始めるのです。ただし、まだ日も昇らぬ暗いうちに出勤し、掃除を全部済ませてしまうのです。そして自分の仕事をやり終えてから、日中キャンディづくりのお手伝いをただ働きで手伝ったのです。これは現場で、実践を通して菓子作りを覚えるためです。
彼は格子て習得した技術を日本に持ち帰ってマシュマロを販売し、爆発的にヒットします。そしてこれが洋菓子メーカー森永の基礎となったのですね。

宇宙の支配者を父として仰ぐ

ところで、聞いていた話とまるで違うという状況の中で、彼がふてくされることなく、突き進んでいくことができたのは、いったいなぜなのでしょう。彼は、この宇宙を造り、また世界をコントロールしている神を信じていたというところに理由があったというのです。全宇宙を支配する神は最善未満のことをなさるはずがない。自分が日本にいようが、アメリカにいようが、神が私という小さな人間を心に留めて必ず導いていて下さるという信仰で生きていた、これがピンチの中で、彼が心おれなかった理由なのです。
全知全能の神様を信じていなくても、幸せに生きることはできるでしょう。ただし、それは順調な時だけです。行き詰まり、試練の嵐にもみくちゃにされ、行く手が見えないとき、宇宙の支配者である神様を自分の父なる存在として仰ぐことができるなら、なんと心強い事でしょうか。
今日はこの創造者である神について考えましょう。

万物には始まりがある

聖書の一番最初にこう書かれています。

初めに、神が天と地とを創造した。

第一に万物には始まりがあったということです。この聖書のことば、これは現代物理学が対象とするものがみなそろっているところなのですね。
まず、初めというのは時間のことです。時間というものがスタートした時があったというのですね。
次に天です。天というのは空間のことです。空間というものがスタートしたときがあったというのです。
次に地です。地とは物質、重さあるものの事なのですね。物質というものが、ある時からスタートしたと語っています。
これらの物が無から始まった。この無に創造というエネルギーが注入されることで、時間と空間と物質がスタートしたというのです。

宇宙に始まりがあると聖書は語る

今年の2月、アメリカの研究チームが重力波の検出に成功したと発表しました。ノーベル賞4個ぐらいの功績があるのではないかと言われていますね。実は、物体周りの空間はその重力によって、ゆがめられています。物体が動くと、空間のゆがみが、さざ波のように周囲に広がるようです。これが重力波なのです。この重力波は光や電波と違って、すべての物質を突き抜けていきます。しかも減衰せずに、果てしなく伝わっていくのです。ですから、天体の内部やはるか遠くの原始宇宙で発生した場合も、地球に届くのですね。
この重力波が検出できれば、人類は究極の宇宙観測手段を手に入れたことになるのです。そして、この宇宙観測の究極の目的は、宇宙の始まりを解明することにあるのです。言い換えれば、現代宇宙天文学というのは、宇宙に始まりがあったということを前提に成り立っているのです。
聖書は1行目から、宇宙には始まりがあったということを告げているのです。

目に見えない存在を認める

第二にその始まりを起こした方が、神だ、創造主だというのですね。
この無から有が生じたというのであれば、有を有らしめた作者がいないと話が始まりません。しかしサイエンスの世界では、この神という存在を除外している傾向があります。それは、神が芽には見えない存在であるからです。検証不可能な信仰の対象を、サイエンスは相手にしないというわけですね。
しかし、実は最先端のサイエンスは、見えないものを信じて成り立っているのです。実は宇宙に存在するすべての物質のうち、85%はいまだ観測できていない物質、ダークマターだと言われています。つまり、宇宙には目に見えない物質がたくさんある。見ることも触ることもできない、そんなものがあるのだと考えるのはなぜでしょう。それがあると考えないと、説明がつかないからです。
例えば太陽系は、毎秒220kmで銀河系の中を移動しています。新幹線がほぼ1時間かけて進む距離を1秒で進んでいるのです。この太陽系は銀河系宇宙の中ではかなり端の方にあるのですね。ちょうど、地球が太陽の周りをまわっているように、銀河系の中心を太陽系は回りながら進んでいます。
ところで、こんなにも速いスピードで回っていたら、理論上、太陽系は銀河の外側に飛び出していかなければならない、そうでないとおかしいというのです。中心から遠いほど、銀河の中心からの引力が弱くなりますので、外側を通る星ほど、回るのが遅くなければなりません。ところが実際は、中心から離れた星ほど回転するスピード、進むスピードが速いのです。これをうまく説明するためには、星以外に重さを持つものがあって、その重力で太陽系の星を引き留めているとしか考えられないのですね。
ダークマターを見た人は誰もいません。しかし、この見えない存在があると考えないと、今の宇宙を合理的に説明できないのです。つまり、最先端のサイエンスは、見えないものを信じて成り立っているのです。

存在するとしか説明できないなら存在する

この人類歴史を見ると、神がいるとしか説明できない不思議なことがたくさんあります。といのは、歴史は聖書の預言のとおり動いて来たという実例があるからです。たとい見ることはできなくても、あると考えないと説明がつかないなら、あると考えてよいのです。それは、盲目的な信仰ではなく、むしろ科学的な態度なのですね。

あなたの創造者を覚えよ

第三に聖書はこう語っているのです。

あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。

この、あなたの創造者を覚えよの覚えるという言葉は人格的交わりを意味する言葉なのです。
一体目に見えない創造者をどのような人格者として想像することができるでしょう。確かめようのない相手と、どうやって人格的交わりをすればよいのでしょう。この疑問はもっともな話ですね。この問題を解決するために、神が人となってこの世界に来てくださったのです。この人となられた創造主こそはイエス・キリストです。神とはどのような人格なのでしょう、イエス・キリストのような人格なのです。イエス・キリストを知ることが、創造主を知ることなのです。
どうぞあなたもご自分の神として、このイエス・キリストを信じて下さい。心からお勧めしたいと思います。

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