旧約聖書
「あなたがかたくなであり、首筋は鉄の腱 、額は青銅だと知っているので、わたしは、かねてからあなたに告げ、まだ起こらないうちに、聞かせたのだ。」
(イザヤ48:4-5a)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.784 2015年4月5日

「キリスト再臨の備えをする」

おはようございます、高原剛一郎です!

カット

アップル社のリンゴ

 私は先日、人類歴史を変えた3つのリンゴというエッセイを読みました。一つ目のリンゴは、コンピューターのアップル社のリンゴです。リンゴという名の会社が作ったアイフォンiPhone,アイパッドiPadは、21世紀のライフスタイルを、すっかり変えてしまいました。余りにも便利すぎて、人類はいまだかつて経験したことがないような、ネット社会の時代に入ったんです。

ニュートンのリンゴ

 二つ目のリンゴはニュートンのリンゴです。リンゴが落ちるのを見て、万有引力の存在に気づいたアイザック・ニュートンは、それを数式に表わしますね。そしてこの宇宙が、美しい数学的秩序のように、整えられているということを明らかにしたのでした。

アダムの食べた善悪の知識の実

 三つ目のリンゴは、アダムの食べた善悪の知識の実です。人類最初の人間アダムは、神によって唯一禁じられていた善悪の知識の実を食べてしまうんです。これはリンゴではありませんが、ヨーロッパの宗教画では、大抵リンゴの実が描かれています。木の実と言ったとき、リンゴが一番イメージしやすかったのでしょう。この神への反逆によって全人類に罪が拡がり、すべての人は死ぬものとなったのです。

あなたはどこにいるのか

 さて、罪を犯したアダムに対して、神が最初にかけられたことばをご存知でしょうか。それは「あなたはどこにいるのか」という呼びかけのことばでした。神様は全知全能ですから、アダムの姿がどこなのかわからなくて、尋ねられたわけではありません。あなたの立ち位置はどこなのか。神から身を隠しているそのあなたの在り方は、あなたを幸せにするものなのだろうか。それは、神様から離れた人間に対する神様の切実なる呼びかけなんです。そして、神は罪と死によって、永遠の地獄に落ちて行きつつある人類のために、救い主 主イエス・キリストを送って下さったんです。このイエス・キリストが人間に準備して下さったものを今日はご紹介いたしましょう。

 聖書にこう書いてあります。
「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。キリストは、万物をご自身に従わせることのできる御力によって、私たちの卑しいからだを、ご自身の栄光のからだと同じ姿に変えてくださるのです。」

キリストが提供してくださった天の国籍

 キリストが人類に提供してくださったものの一つ目は、天の国籍です。天とは全知全能の神様が支配する霊的な領域です。そして、キリストを信じたクリスチャンとは、天に国籍を持つ人なんですね。ですから、日本人のクリスチャンは、在日天国人ということができるでしょう。

どうしたら天の国籍を持てるか

 ところで一体どのようにしたら天の国籍を持つものとされるんでしょう。この地球上の国でも、外国の国籍を取るというのは、決して簡単ではありません。特に犯罪歴やある種の病気を持っているような場合は、なかなか許可が下りないのです。ましてや正義の審判者である全能の神が治める天国に、罪人が罪を持ったまま、その天国の国籍を持つということは、本来ありえないことなんですね。この本来ありえないことを、キリストが解決してくださったのです。キリストは、あなたの罪を全部消し去るために、あなたの代わりに償いを果たしてくださったのです。

キリストによる救いは歴史的事実

 ご自分のいのちを十字架の上で投げ出すことによって、あなたの罪の償いをやり終えてくださったんです。そして、死を滅ぼし、三日目に復活し、弟子たちの前に幾度も姿を表わして、キリストによるこの救いが、哲学でも考え方でもなく、歴史的事実であるということを立証されました。このキリストを自分の救い主をすることで、天の国籍をいただくことができるのです。

結婚によって国籍を取る

 この地上の国でも、スムーズに国籍を取る方法がありますね。それは相手先の国の人と、国際結婚することです。結婚によって、その人のパートナーになり、家族の一員となることですね。キリストを信じるというのは、キリストと結ばれることです。その意味で結婚と似ていると思います。キリストを自分の魂の夫として選び取ることで、キリストの国を自分の国とすることが出来るのです。

キリストはクリスチャンたちを天に

 第二に、キリストは歴史の終わりに、もう一度天から来られて、まずクリスチャンたちを一人残らず天に引き上げて行かれます。その時、クリスチャンの肉体は二度と死なないからだ、そして、天国にふさわしい栄光の身体に変えられます。ヤゴがトンボになり、サナギが蝶に変容するように、老いたり病んだり罪を犯したりするこの肉体が、二度と滅びないからだに変えられるのです。その時クリスチャンは地上にいた間、不可解だったすべての人生の矛盾を理解することになるのです。

究極のサインボール

 以前、イトーヨーカ堂の社長をなさっていた亀井淳さんは、元プロ野球選手の金田正一さんと家族ぐるみの付き合いがあるそうです。金田投手は、日本のプロ野球界で、 ただ一人400勝投手です。ある時、金田さんが「ジャイアンツの宮崎キャンプにいる長嶋に会いに行こう」て誘ってくれたんですね。その日レストランで、食事をしていると長嶋さんが金田さんにボールを渡します。金田さんはサインし、長嶋さんもサインをしました。「なんてすごいプレゼントをくれるんだ」と亀井さんはドキドキしたのです。ところが金田さんは、そのボールをポケットにスーッとしまいこみ、さらに、「ちょっと沖縄へ言ってくるわ」というや、一人店を出て行ったというのです。亀井さんは、てっきり一緒に帰れると思っていたので、二度がっかりさせられたのでした。

思慮深い人の行動

 それから2週間後のことです。亀井さんは食事会の御礼で、東京で金田さんと再会しました。すると金田さんは、ポケットからボールを取り出し、亀井さんに手渡して言ったそうです。「沖縄でキャンプ中の王監督にも書いてもらった。」そのボールは宮崎で肩透かしを食らったボールです。一度はがっかりしたボールですが、今や金田正一、長嶋茂雄、王貞治というジャイアンツ黄金時代を支えた3人が名前を連ねる究極のサインボールとなって、自分の手の中に渡されたって言うんですね。亀井さんはつくづく思ったそうです。「考えの深い人のすることは、すぐにはわからない」と。思慮深い人の行動は、そのときにはわからないけど、最後になってはじめて分かるようになる。すべてのがっかりは、すべてのうれしい驚きのための伏線なのだ。

やがてキリストがこの世に来られる

 ところで、神様は誰よりも考えが深く、どんなものよりも思慮深い方です。ですから神様のさなることは、時として人の目には、がっかりであったり、肩透かしであったり、疑わしく見えたり、不可解にしか見えなかったりするんですね。しかし、終わりが来ます。やがてキリストがこの世に来られるとき、キリストを本当に心に受けているものたちだけが、みな天に引き上げられて、その瞬間、姿は忽然と消えてしまうのです。その時天では、すべての理不尽や不条理に見えた理由が、天に行ったものたちの心に氷解して見えるのです。その日はいつでしょう。今日かも知れません。どうぞあなたも、このキリストを救い主として受け入れてくださって、そして、キリスト再臨の備えをなさってくださいますように、こころからお勧めしたいと思います。

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