旧約聖書
「あなたがかたくなであり、首筋は鉄の腱 、額は青銅だと知っているので、わたしは、かねてからあなたに告げ、まだ起こらないうちに、聞かせたのだ。」
(イザヤ48:4-5a)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.783 2015年3月29日

「預言された神の計画と救い主」

おはようございます、那須清志です!

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 20世紀が始まった1901年、ある新聞社が「20世紀の預言」と題した記事を出しました。それは、電気通信、運輸、軍事、医療などの科学技術が、続く100年間にどのように発展するかを予測したものです。例えば、「無線電話が進歩して東京にいる人がロンドンやニューヨークにいる友人と自由に対話できるようになる」とか「新しい機械が発明されて、暑さ、寒さを調整するために適切な空気を送り出すことができるようになる」というのがありました。これは国際電話やエアコンとして実現しましたね。また、「鉄道が5つの大陸を結ぶようになる」というのもありました。鉄道で結ばれることはありませんでしたが、その代わり現代では飛行機でもっと早く、便利に行き来できます。1901年の段階でまだ飛行機は発明されていないのですから致し方ありません。それから100年経った2005年、その預言がどれほど的中したか検証したそうです。結果は23項目のうち、12が実現、5つが一部実現、6つが実現しなかったということです。

聖書が語る未来

 さて、聖書の中にも「預言」がありますが、これは先ほどの未来予測とは違います。人間が現在の状態から未来を予想するというものではなく、時間を越えた創造主なる神が未来に起こることを的確に告げたのです。従って、聖書に記された預言は必ず実現します。それが実現しなければ、聖書自体の権威が疑われるのです。必ずこうなる、と言っている聖書が、そうならなければ嘘を言っていることになりますね。反対に、聖書の預言が確実に成就するのが確認できれば、聖書が特別な創造主からの啓示の書であるという確証を得ることができるのです。
 今から、2600年も昔に書かれた旧約聖書ダニエル書に次のようなことばがあります。

「ダニエルよ。あなたは終わりの時まで、このことばを秘めておき、この書を封じておけ。多くの者は知識を増そうと探り回ろう。」

イスラエル建国の不思議

 ダニエル書には、人類の終わりの時について詳細に描かれています。終わりの時と深く関わっているのがイスラエルという国です。イスラエルの状態でどんな時かがわかるように説明されています。言い換えれば、イスラエルという国がなければ終わりの時はやってこなかったのです。実際の歴史を見ると、約2000年前にローマ帝国によって滅ぼされたイスラエルは1900年以上国を持ちませんでした。世界に散らされたイスラエルの人々、いわゆるユダヤ人たちは世界各地で苦しみを味わいました。しかし、同時に生き残るためにその力を大いに発揮して世界に影響を与えました。現在は、2000年前と同じ場所にイスラエルがあります。いつできたかと言うと、今から67年前、1948年のことです。不可能のように思われたイスラエル建国が起こったということは、終わりの時が迫ってきたという聖書メッセージなのです。
 また、ダニエルは、自分の記した預言が終わりの時代に再び注目され、その秘密を探ろうと多くの者が躍起になると記しています。さらに興味深いことに、ここで使われている「知識」ということばは、「科学」とも訳すことができます。終わりの時代には、知識の蓄積、すなわち科学を追い求めている人が溢れると預言していたのです。まさに現代のことを的確に言い当てているとは思いませんか?

聖書預言の最大のテーマ

 ところで、聖書にはさまざまな預言がありますが、一番重要な預言は「救い主」に関するものです。その数300箇所以上です。神から離れ、罪に陥ってしまった人間。死という究極の縄目に縛られている人間に「新しいいのち」「永遠のいのち」を与えるために、創造主は「救い主」を送る計画を建てられました。そこで予め、預言という形で聖書を通して救い主とはどのような方かを紹介していたのです。映画の予告編のように、重要な部分やクライマックスの部分を断片的に多くの預言書の中で示してくださったのです。

救い主の誕生を予告していた聖書

  今から2700年ほど前にイザヤという預言者を通じて神は次のように語られました。

「ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は『不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君』と呼ばれる。」

 ここでは、救い主が男の赤子としてこの地上に来られる、と紹介されています。将来どう呼ばれるかということの中に「不思議な助言者」というのがありました。英語で言うと「ワンダフル・カウンセラー」です。救い主イエスは預言通りに十字架に掛かり、私たちの罪の身代わりに死んでくださっただけではありません。死後三日目に蘇り、目には見えないけれど、私たちの魂のカウンセラーとして共に歩んでくださるお方だと言うのです。

適切なアドバイスで伸びるプロ選手

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 さて、今、テニスの錦織選手が脚光を浴びていますね。華々しい活躍に憧れ、テニスを習う子どもたちも急増しているとか。元々才能豊かであった彼が一段と伸びた原因の一つはコーチにあります。一昨年から彼のコーチを勤めているのがマイケル・チャン。台湾系のアメリカ人で、男子シングルス、グランドスラム最年少優勝記録を持っています。彼は技術的な指導もさることながら、精神的な面で錦織選手を強力にサポートしています。
 マイケル・チャンは、16歳のときにプロになりましたが、その同じ年に洗礼を受け、本格的にクリスチャンとしての歩みを始めました。彼は次のように言っています。「試合の前には祈りますが、勝てるように祈るわけではありません。ただ、神の働きを行うのに必要な力と平安が与えられるように祈ります。また、私の振る舞いやことばを通して神のすばらしさを表すことができるように祈ります。」マイケル・チャンは、2003年31歳で引退したあと、「チャン・ファミリー財団」なるものを作って、スポーツを通しての慈善事業を行っています。その団体の目的の一つは、「イエス・キリストの福音を紹介し、神との交わりを深めるお手伝いをすること」と記されています。救い主イエスとの新しい人生へ歩み出す後押しをし、核となる聖書的な価値観を伝えたいと願っているのです。錦織選手を精神的に支えることができるマイケル・チャンは、自らが聖書に啓示された救い主イエスから強力な精神的支えを受けていたのです。

人間の魂を導く真のコーチ

 どんな人でも、人生というコートの中で繰り広げられる試合に勝利することができます。最後に訪れる「死」という強力な敵にも立ち向かうことができます。それは私たちが完全だからではありません。私たちに力があるからでもありません。私たちがなすべきことを救い主なるイエスがアドバイスしてくれます。そして私たちにできないことはイエスが責任をもって、喜んでしてくださるのです。イエスの力は2000年前、預言されていた通りに、十字架と復活を通して明確に現わされました。
 是非、素晴らしいカウンセラーである救い主イエスを、あなたの人生のコーチとして迎え入れてください。完璧なコーチである神のことばに耳を傾け、勝利を得る人生に歩み出されることを心からお勧めいたします。

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