「力ある神」
一つ目は万物を創造した力ある神という方です。実は昨年、私の家に太陽光発電システムを導入したんですが、この一年間でどれぐらい得したんかなと思ったんです。毎月々の電気代が３割から４割安くなっただけでなく電力を買い取ってくれて電力会社が毎月お金を銀行口座に振り込んでくれるんですね。なんと年間で２０万円の額が振り込まれてたんです。吃驚しました。この太陽光発電の工事をする時、この工事のおじさんに私聞いたんです。どんな仕組みで、これ太陽を電気エネルギーに変えているんですか。するとその工事のおじさんが言ってくれました。そんなん知りません。私たちは、この太陽光発電の仕組みを詳しく知りません。でも、誰かが設計し、デザインし、作ったという事は分かるんです。
問題の根本を解決する大切さ
二つ目のポイントは罪を取り除く力ある神という事です。
山梨県南アルプス市の町工場の経営者雨宮清さんという方が新聞記事になっているのを見て随分感銘を受けました。この方は仕事の関係上カンボジアに行かれたんですが、そこである一人のお婆さんと出会います。そのお婆さんは膝から下を失っていました。そして雨宮さんにこう言うんですね。あなた日本人ですか、どうぞ助けて下さい。お金も助かります。技術支援も助かります。でも一番して欲しいのは悪魔の兵器を除去することなんです。悪魔の兵器ってなんですかと聞くと地雷なんですね。カンボジアは内戦が終わった後もこの地雷があちらこちらに埋められてて、この地雷で多くの人の命が奪われ、体に重傷を負う人々が絶えないというんですね。雨宮さんは帰りの飛行機の中で考えます。俺は町工場のしがない経営者に過ぎない。でも本当に助けを必要としている人のためにすることはできないだろうか。家に帰って奥さんと娘さんに相談します。すると奥さんと娘さんは諸手を挙げて賛成するんです。お父さんやったらいいよ。雨宮さんはいろいろな大学や機関に相談します。ところが誰も取り合ってくれないんですね。
１９９４年の事です。彼はそこから自費で除去装置を作り始めます。そして４年後の１９９８年９億円の開発費をかけて第一号機が完成するんです。この９億円をかけた地雷除去装置、今ではバージョンアップを重ねて九か国へ７８台のこのマシーンが活躍してるというんです。カンボジアの地雷だった荒地が地雷が取り除けられただけでなく、そこが畑になって、畑から作物がとれてカンボジアの人々が喜んでいるんですね。このカンボジアの人々が雨宮、雨宮と言って喜んでいるその声をあるリポーターが雨宮さんに聞くんです。あなたこの喜ばしい声聞こえますか。でも、雨宮さんは事故で耳が聞こえなくなってたんですね。雨宮さんは笑顔で言うんです。「はい、魂で聞こえます。」
この地雷を除去するというのは根本的な問題を解決することです。表面的にお金で支援したり技術支援したりする人は大勢いたそうですが命を懸けて地雷を除去するためにカンボジアに入っていったのは雨宮さんだったというんです。
最大の問題を解決してくださる神
聖書の神はどのような神でしょうか。私たちは多くの問題を持っています。しかし、その問題の根本は罪なんです。この罪という地雷は私たちの生活を脅かすだけでなく、最後決定的に私たちの命を奪って私たちを滅びに向かわせる大問題なんです。しかしイエスキリストはこの私たちの罪という根本問題を自らが背負ってあの十字架に向かって下さいました。罪ない御方が私たちの罪を背負って十字架に架かったと聖書は教えるんです。それはあなたの罪を取り除くためです。聖書の神はあなたに責任を追及する神ではありません。あなたの問題を背負いご自分で解決する力ある神なのです。
悲しみのどん底で気づいた神の愛
三つ目のポイントです。あなたを力づける力ある神です。
私は先日、岩渕まことさん由美子さん夫妻と一緒にコンサートに出ました。彼らがコンサートをし私が聖書メッセ?ジをすることになってたんですが、その聖書メッセージを終えた後、彼らのコンサートに出て私は甚く感動したんです。それはこんな話でした。岩渕さん夫妻の娘さんが六歳の時に頭が痛い頭が痛いと言って病院に行きます。脳腫瘍でした。この脳腫瘍を取り除く手術を二十数時間かけてなします。いったんとれたかのように思うんですけど２年後８歳の時に天に召されるんですね。岩渕夫妻はクリスチャンでしたが大きな悲しみを覚えるんです。そして、特に奥様は神様を責めます。どうしてあなたがおられるなら、この私の娘を奪うんですか。どうして私の家にこんなことが起こらないといけないんですか。ひとしきり神を責めた後、今度は自分を責めるんですね。どうして早く気付いてあげれなかったんだろう。お母さん算数教えてと言って来た時、１＋１は？分からない。その娘さんに向かってどうしてこんな簡単な問題が分からないの、親を馬鹿にしてるの。と怒ったそうです。ああ、あの時もう病気だったんだ。どうして気付いてあげれなかったんだろう。あの子を殺したのは私だ。神を責め、自分を責め、やりきれない思いの中で落ち込んでる時にお母さんは思い出すんです。
ひとり子を与えるほどの愛で愛されている
クリスマスの時でした。娘さんが一生懸命ベッドからお母さんに語りかけるんです。何を言ってるんだろう。脳腫瘍の手術をした後、彼女は溌剌とした子でしたけど言葉が思うように話せなくなってたんです。でも、なんとかその子の声を聴こうと思って耳を傾けたら、こう言ってたんですね。本当に私は主のはしためです。あなたのお言葉通りこの身になりますように。実は日曜学校に行ってた娘さんは元気な時、毎年マリアの役をやってたんです。クリスマスの時期にこのイエスキリストが生まれるという事を聞いたマリアは、ああ、そんなことが私の身に起こるだろうかという事を感動しながらも、あなたのお言葉通りこの身になりますようにと言うんですね。その言葉を思い出して、お母さんは神様の愛を思い出します。そうだ、娘は神の御心の通りに天に召されていったんだ。そうだ、そして私はこの神のひとり子を賜うほどに愛されたんだ。神は実にそのひとり子をお与えになったほどに私を愛してくださったんだ。私は生きてていいんだと励まされたというんです。そして同時に十字架がせまってきたんです。娘を失うことがこんなに辛く痛く悲しみの究極であるとすれば父なる神様はどんな思いでひとり子であるイエスキリストを十字架につけたんだろうか。ああ、私は愛されている。私は愛されている。あなたを絶望の淵で力づける事の出来る神はひとり子をあなたに与えた神です。どうぞ、このキリストを信じてください。心からお勧めします。
岩淵まこと:父の涙
