新約聖書
「キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来られた」ということばは、まことであり、そのまま受け入れるに値することばです。
(1テモテ1:15)

Default Text

「聖書と福音」高原剛一郎

No.700 2013年8月25日

「虚無からの救い主キリスト」

 みなさん、こんにちは。高原剛一郎です!

 私は、このラジオ関西の「聖書と福音」でメッセージを語らせて頂いております、高原剛一郎といいます。実はこのラジオ関西で「聖書と福音」の番組をやっていて、「あゝよかったなぁ」というふうに思う思い出がいくつかあるんですね。

「聖書と福音」リスナーのタクシー運転手さん

カット
 今から数年前のことなんですが、私はあるクリスチャンの友人と一緒にタクシーの相乗りをしたんです。で、その友人が降りた後で、タクシーの運転手がね、「お客さん、クリスチャンでしょう?話聞いててわかりました。や、クリスチャンっていいですよね。」て言うんですよね。やあこれはいい運転手に当たったなと思いましてね、「そうですか。」ということで話を伺ってました。そうしましたらですね、私クリスチャンでもないし、教会に行ったことないんだけど、実はね、毎週日曜日にね、ラジオの番組聴いてるていうんです。日曜の8時少し前の番組でね、すごくわかりやすい番組があるので、それいつも聴いてるんですよ、って。「ゆうて、ゆうてもっとゆうて。」で、その番組の名前はね、「聖書と福音」っていうんです。「きたーこれ!」でね、その人いつもね、メッセージの最初に自分のこと名乗るんですよ、ええっとね、名前がね、タカハシ ゲンイチロウ、って言ったんですよ。いや、タカハラ ゴウイチロウなんですね。

あの時のお客は私です

 でもね、うれしかったですよね。私の知らないところでそんなふうに聴いていてくださっている方がいるのか、と思ってね、うれしかったのですが、駅に着いた時に、「私がその人です。」っていうことを名乗り損なってしまったんですね。それで今日は電波をお借り致しまして、ここで表明したいと思います。「あの時のお客は、私でございます。」そしてタカハシ ゲンイチロウではなくて、タカハラ ゴウイチロウ、ということなんですね。

罪人を虚無から救うため

 さて、こういうことばがあるんです。
「”キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来られた”ということばは、まことであり、そのまま受け入れるに値することばです。」

 大きなこの宇宙をお造りになった創造主なる方が、人となってこの世界に登場した理由、それは、罪人を救うために来たのだ、というんです。何から救われるのか、どこから救われるの、誰から解放されるのか、この何からの救いかということがわからないと、ちょっとこのいろいろ誤解を生むんですよね。キリストは、私たちを虚無から救うためにこの世界に来て下さった、と語るんです。

犯人はブライアン・ニコル

 今から8年ほど前に、アメリカのアトランタのフルトンというところで脱走事件が起きたんですね。犯人はブライアン・ニコルという33才の大男なんです。彼はですね、暴力傷害事件を起こしまして、そして裁判所、法廷に入って、その審判を受けるというところに至ったのですが、あまりにも凶悪な犯人だということでね、約15人のピストルで武装したガードマン、警備員たちが取り囲んだんです。そして厳重に彼を見張りながら、法廷まで入ったのですが、警備員がふっと気が抜けたその隙をついてですね、その警備員のピストルを奪い取ったんです。そして裁判官と傍聴人とマスコミの三人を射殺したんです。そして車を奪って逃走して、ガソリンがなくなるところで、こんどトラックに追突します。このトラックをまた奪って、逃げたんですね。

人質アシェリー・スミス

 3月11日の朝9時くらい、スーパーマーケットで待機していますと、26才のアシェリー・スミスという人が買い物に来たんです。彼女を見てですね、人質にとろうと思いまして、強引にひっ捕らえたんですよね。そして「おまえのアパートに俺を連れて行け。」と脅して、彼女のアパートに行ったそうです。まあ、凶悪なですね、誰も抑えることができないようなその犯人と、自分の部屋で二人っきり。彼はですね、ずっとピストルをつき付けてね、彼女のことをにらみつけていたようですが、しかしこう言ったそうです。「あんたに危害を加えるつもりはない。」そこで彼女は少し安心して、一つお願いがあるんだ、というふうに言うんですね。「言ってみろよ。」と。「実は私には、5才になる女の子がいる。もし私があなたに殺されたら、天涯孤独の孤児になるので、殺さないでほしい。実は私は4年前に夫が亡くなった時に、あまりのショックでね、その悲しみを紛らわせるために薬物に手を染めてしまったので、養育権を取り上げられてしまった。」って言うんです。「実の母と娘なんだけれども、直に会うことができない。ただ月に一回のチャンスが今日なんだ。だからお願い、娘に会いに行かして。」って頼むんですね。しかし、ブライアン・ニコルは「だめだ。」っていうふうに断ります。

聖書に関する本

 すると彼女はですね、「じゃあ、もう一つお願いがあります。実は私はその薬物でですね、ベロベロ、ヘロヘロになっていた時に、あるクリスチャンの医療機関に入ってね、そこで聖書の話を聴いた。そして神さまっていう方は、大きな大きな存在で、私たちの作者なのだということを聴いた。作者であるならば、作品が壊れた時に修理することができるということを聴いたんだ。
 そこで私はキリストにすべてをかけて、クリスチャンとなり、そして今は、毎日のように聖書に関する本を読むのが私の日課なんだ。そこで読んでもいいか、その本を。」と訊くんですね。「本読むぐらいは、あんたの勝手や。好きに読んだらどう。」というふうに言ったらね、「私、実はね、声に出して読まないと自分の頭に入らない、だから声に出して朗読してもいいか?」「まあ、読んでみい。」と。

人生には使命とか目的がある?!

 たまたま読んだ箇所がこうだったそうです。神さまはすべての人間に使命と賜物を与えている、神さまはすべての人にその人でなければできない、崇高な使命を持ってる。その使命を果たすために必要な能力は神さまが下さるって。もし私たちが創造主のところに行けば、その使命を知ることができるんだ。まあ、そんなところを読んでいたそうですね。そうしましたら、このブライアンという人が「今言った話は、俺にも適用できるんだろうか?俺はできないと思う。人生には使命とか目的があるって言ってるけど、俺の人生どうなってる、今さらやり直しなんかきくもんか。」と。「今からどんな崇高な使命が自分に待ってると思える?そんなの嘘っぱちだ。そんなの関係ないんだ。」ということを言うのですが、そのアシェリー・スミスさんがこう言うんですね。「いや、神さまは何でもすることができる。そしてこの方は意味を与えることができる方です。

罪赦される道

 ですから、あなたがこの部屋に来たということにも意味があると思います。あなたはどうしてそんなにやけくそになって、やけのやんぱちになってね、そんなふうにひどい事をしてるかといったら、捕まったらいっかんの終わりになるので、逃げてるんでしょ。でも神さまっていう方はね、いっかの終わりの人生で終わってしまわないように、あなたのすべての罪をイエス・キリストという方に負わせて、神さまの前には赦される道を開いて下さっているんですよ。だからこのキリストを受け入れて、まず罪赦されることが、必要だと思います。

自首して刑に服するべきです

 そしてその次にあなたは、自首して刑に服するべきです。あなたのような人が入る所は、厳重な警備の刑務所だと思います。そういう所には一般人はまず入れないと思います。そういう深い闇の中に閉じ込められている人たちに、やり直しを与えて下さる神さまがおられる、ということを伝えることが、あなたの人生の使命ではありませんか?目的ではありませんか?」そこから始まってね、ずっと聖書の話をしたそうです。

世界仰天ニュース

 そうしましたら、このブライアン・ニコルという人がですね、銃を置いてね、「わかった。」つってそのままお祈りをして、そして彼女を解放して、彼自身は外に出て、白いシャツを振ってですね、自首しますというふうに投降した。これはですね、私はですね、「世界仰天ニュース」で見たのです。クリスチャンが作った番組じゃない、
 それを見ながらですね、ほんとにいろいろ教えられました。この創造主から離れた人間に、どんなところからでも、やり直せるんだ、意味を与えることができる、それを立証するために、キリストが来て下さった、というんですね。ぜひですね、この虚無からの救いを、キリストにあって受け入れて頂きたいな、と思います。

コーヒーカップ
時計
MILANの消しゴム