「スピリチュアルペインをいやすキリスト」
さて、岡山県には、全国に先駆けてアニマルセラピーを取り入れた、介護老人施設があります。アニマルセラピーとは、動物たちの愛情の強さを活用して、生きる活力を与える方法ですね。余命3ヶ月と宣告されて、すっかり元気をなくした患者さんがこちらにおられました。ところが、犬たちと一緒にすごすことで、明日も犬に会いたいなあ、と強く願うようになって、なんと2年以上延命されたそうです。また、失語症の患者さんは、リハビリをしようにも、あまり協力的ではなかったそうです。ところが、犬を施設に導入してからは、犬との交流に積極的になりました。ある日、何かを発声しているので、よーく聞いてみると、犬の名前を呼んでいたのです。なんと、20年間しゃべれなかった人が、名前を呼んでるんですね。
この施設の責任者である池永さんには、犬について、忘れられない思い出があるそうです。もの心ついたときから、ジョンという犬を飼っていたのですが、彼が小学1年生のとき、学校から戻るとジョンがいないのです。なんと、お父さんが、大阪の親戚のところにあげてしまったっていうんです。彼はショックで、泣けて泣けて仕方がなかったそうです。ところが、それから3ヶ月ほどしたときのことです。学校の前で遊んでいると、後ろから何かが跳びついてきたんですね。よく見ると、それはジョンでした。なんと、大阪から岡山まで3ヶ月かけて戻ってきたというのです。その晩、あまりにも嬉しくて、抱いて寝たそうです。地図も読めない犬が元の家に戻れたことも、本当に不思議なことですが、それにもまして、主人を慕う心に胸が熱くなりますね。もの言わぬ犬であっても、自分をかわいがってくれたこと、良くしてくれた主人については、忘れることができずに思い続けていたっていうんです。
魂の親である私たちの造り主
動物でも、世話になったことを忘れずに、恩を感じることができるとするなら、ましてや、人間はなおさら、良くして下さった存在に感謝の思いを持って当然だと思うんですね。この、人間を哀れみ、思いやり、生かし、まもって、今日まで支えてきた存在を、聖書は神と呼ぶのです。神とは、あなたを造られた、魂の親のことです。この、あなたの作者である創造主が、人としてこの世に来て下さった方、それが、イエス・キリストなんです。今日は、このキリストのことばを1つ、ご紹介いたしましょう。
「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」
人間が抱える痛みの原因とは
さて、駅前の薬局に行くと、疲労回復をうたったビタミン剤やスタミナドリンクが、一番めだつ場所に並べられていますね。それだけ疲れがたまっている人が多い、ということなんでしょう。ところで、ひとくちに疲れ・疲労と言っても、休めば回復する単純な疲労もあれば、肉体を休め、活動を中断し、長いあいだ横になっていても、どうにも拭えない、原因不明の疲労や痛みというものが、あるように思うのです。
魂の痛みを癒すイエスの救い
しばらく前のことです。私は、ハワイに住んでいる方の依頼を受けて、その方のお母さんのお見舞いに行ったことがあります。この方はすでに末期ガンで、全身に転移が見られる状態でした。ガン特有の痛みや不快感を消すために、緩和病棟に入院中だったのです。そこでは、モルヒネの150倍もの効果がある、医療用麻薬も使われていました。ところが、それでもつらさが取れず、担当のお医者さんも、ほとほと困っていたのです。そしてとうとう、この病院を出て、ホスピスに転院するようにと、勧められていたという、そんなタイミングで行ったんです。
私は初対面でしたが、単刀直入にキリストのことばをお伝えしたのです。「おかあさん、イエス様という方はね、『すべて、疲れた人、重荷を負っている人』を休ませるために、神なのに人となって、この世に来てくださった方なんですよ。あなたの負っているその疲れ、その重荷、そのいたみ、その苦しみは、自分ひとりで踏ん張っていくことによるものでは、ありませんか。神様にしか負うことができない問題を、自分で背負い込んで、その問題に押しつぶされようとして、悲鳴をあげているのではありませんか。そんなふうに神様から離れて、自分のやり方で生きることを、聖書は罪と言っています。罪を持ったまま死んだら、罪が、あなたを道連れにして、神のいない暗闇に連れて行ってしまうんですよ。」彼女は言いました。「そんなところに、行きたくありません。」「神様は、もっと、そこにあなたを行かせたくないんですよ。そこに行かずにすむように、イエス様が、あなたのすべての罪を代わりに背負って、十字架の上で死んでくださったんですよ。そして、3日目に復活したので、死は、もはや骨抜きにされているんですよ。」ベッドに横たわりながら、この方は、じっと聖書のみことばに聞きいってくださいました。そしてその場で、イエス・キリストをご自分の救い主として信じ、受け入れたのです。
重荷を下ろすことができる幸い
さて、翌日、ご家族から連絡が入りました。なんと1日にして、痛みがすっかり消えて無くなったというのです。あのガン特有の独特な不快感が、嘘のように消滅し、ずっと寝たきりだったのが、なんとベッドからおりて歩き出した、って言うんですね。そして、こう仰ったんです。「退院したら、ハワイに行くわ」周りの人々がびっくりしたのは、言うまでもありません。この彼女の願いは、残念ながら、かないませんでした。一週間後に亡くなられたからです。しかし、彼女は見えない重荷を取り去られて、神様の御前に帰っていったのです。そして、このことは私にとって、大きな学びとなりました。
「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」
どうぞあなたも、ご自分の救い主として、イエス・キリストを信じ、受け入れてください。心から、お勧めしたいと思います。