新約聖書
すべてのものの父である神は唯一であって、すべてのものの上にあり、すべてのものを通して働き、すべてのものの内におられます。」
(エペソ4:6)

Default Text

「聖書と福音」高原剛一郎

No.666 2012年12月30日

「信頼できる聖書に示された唯一の神」

おはようございます。那須清志です!

 今年2012年も終わろうとしてします。この時期は、まさに日本人特有の動きが見られます。クリスマス・キャロルという賛美歌が巷に流れ、クリスマスを祝ったかと思うと、1週間後の大みそかにはお寺に行って除夜の鐘を鳴らします。その数108つは煩悩の数を表すと言われていますね。そして次の日の元日には、神社にいって1年の幸いを祈るといった具合です。実は私もかつては、完ぺきにこの行動パターンをとっていました。何の疑問もなく…。ところがある書物に出会ってから私の考え方は大きく変えられました。その書物とは「聖書」です。
 聖書にはこう書かれています。

 「すべてのものの父である神は唯一であって、すべてのものの上にあり、すべてのものを通して働き、すべてのものの内におられます。」

カット

 私たちの「霊、魂、からだ」を造り、両親を通してこの地上に生まれさせてくださったのは、唯一の神、創造主だというんですね。みなさんはこれを聞いてどう思いますか?「狭い考えだなあ」とか「寛容さに欠ける、いろいろな神があってもいいじゃないか」と思われるでしょうか。
 では、あなたが次のように言ったとします。「私を産んだ母親はただ一人で、その母親を特別に愛しています。」それに対して友人が「狭い考えだなあ。もっと寛容な心を持ったら?」と言ったらどうでしょう。おかしいですよね?地上に人間が何十億人いようとも、あなたを産んでくれた母親はたった一人だけです。同じように、地上に何千、何万と神々と呼ばれるものがあっても、あなたを造られたのは、聖書の中で語られた「唯一の神」だと言うのです。実は「あなたを造られた唯一の神」ということばそのものが、おかしいのではありません。もし、それが本当のことであれば、そう言っても問題にならないのです。いや、本当のことであれば、そう言わなければならないです。違和感を感じるのは、「唯一の神がおられる」とか「この神が創造した」ということが、本当かどうかわからなかったり、信じていなかったりするからです。初めて聞いたときに、反発を感じるのは致し方ないことかもしれません。

聞いたことを確かめる幸い

 私も最初、本当のことかどうかわかりませんでした。だから堅苦しく感じました。でもよくよく考えてみると、「いろいろな神があってもいいじゃないか」とか「神が造ったかどうかわからない」という自分の考えも自分で考え出したというよりは、だれかから聞いたのです。またはテレビや本から受け入れた知識でした。それが間違いないかどうか確かめたことはなかったのです。確かめる方法も知りませんでしたし、確かめることができるとも思っていませんでした。しかし、聖書の中にはその問題を解く鍵があったのです。それに気付いた時、私は俄然聖書のことをもっと知りたいという思いに駆られました。
 聖書持つすごさを三つ考えましょう。

確実に伝えられたきた真理の書

 まず、その古さと確かさです。日本で最も古い書物は何でしょうか?言わずとしれた「古事記」ですね。712年に書かれました。今年は古事記編纂1300年という節目の年でした。古事記にたくさん登場する島根県では、それに因んだ博覧会まで行っていました。宣伝不足か、知っている人はほとんどいませんでしたね。では聖書の場合はどうでしょう。聖書の最も古い部分が書かれたのは、何と今から3500年ほど前です。古事記の2倍を遥かに超える古さです。一番新しい新約聖書の部分でも1900年前には完成していました。すなわち新約聖書が書き終えられて600年後にできたのが古事記だというわけです。古事記は中国文化の影響を受けているとも言われます。そのころには中国に聖書の思想も伝えられており、古事記には聖書の影響もある、という人もいるほどです。
 古事記の原本は残っていません。古代の本はほとんどそうなのです。写本によって後世に伝えられていきます。原本から写本までの間隔が短かければ短いほど、また写本の数が多ければ多いほど原本の確かさが証明できるのです。古事記の写本で一番古いものは南北朝時代に書かれました。ということは原本から650年以上たっています。数も10冊もありません。(1371年で659年))途中でどのように中身が変えられたか確かめようがないのです。
 では、聖書はどうでしょう?新約聖書の最も古い写本は、原本が書かれてから3,40年後には書かれました。また数も2万点を越えます。旧約聖書の場合も、1947年に死海のほとりで2000年前の写本が見つかり「20世紀最大の考古学発見」と言われました。聖書が世界最古の本であると同時に、確実に正確に伝えられてきたということが現在判明しているのです。

多くの人を魅了する書

 次にその広まりのすごさです。  現在、国際連合に加盟している国は193か国です。では新約聖書、旧約聖書の全部が訳されていることばはいくつあると思いますか。答えは518です。新約聖書だけになると、さらに1275のことばで訳されています。そして、現在でも1500以上のことばに翻訳が試みられています。毎年5億冊以上発行され、世界中の人々の手に渡り、大きな希望と喜びをもたらしているのです。多くの人に求めらているからこそ、このように時代を越えて広まっていくのです。

今の問題に解決の光を与える書

 最後に、今も生きて働く聖書の力です。
 今年日本で上映され、今月DVDも発売された映画「ソウル・サーファー」。これは13歳のとき、サメに襲われて左腕を失ったサーファーの実話に基づくものです。主人公のべサニーは、困難を乗り越え、現在プロサーファーとして活躍しているのですが、彼女は幼いときから「唯一の神」を信じ、聖書に人生の土台を置いてきました。彼女のお兄さんの話によると、事故のときに一番落ちついていたのは、13歳だったベサニー本人だったと言いますから驚きです。彼女は、神がなさることに失敗はない、神はこの事故を通して何か特別な計画を成し遂げてくださると、聖書のことばに信頼し続けてきたのです。このように聖書のことばは今を生きる人の人生を支え、励まし、強めるものなのです。

創造主はあなたの魂の親

 この聖書が信頼できるからこそ、そこに書かれた「唯一の神」についてのメッセージに耳を傾けることができます。聖書には神の思いが綴られています。神は私たちと共に歩み、天国において永遠の時を過ごしたいと願っておられます。ところが人間は神との間に壁を作ってしまいました。神から離れ、自らの愚かさで神の裁きを受けなければならなくなってしまった人間の悲しい姿を聖書は描き出します。神はこの問題を解決するために、救い主をこの地上に送る計画を立て、聖書の中にその救いの方法を記しました。それは、救い主イエスが、人間の罪の身代わりになって十字架の上で死を遂げるというものです。そして、聖書の約束通りイエスは死後三日目によみがえり、救いの完成の証拠を全人類に示されました。私たちはこの完成された救いを得るように、唯一の神から招かれているのです。
 私はかつて、木や石で造られた偶像の神々に頭をさげてきました。そして100円程度のお金で1年間の幸せを求めてきたようなものです。しかし、本物の神は、私たちが存在を認めず、感謝もしていなかったときに、命を与えてくださり、救いをもたらした方なのです。みなさんも是非、新しい年に、真の神さまと出会ってくださるように心から祈っています。

コーヒーカップ
時計
MILANの消しゴム