「崩壊する世界からの救い」
さて、東北地方を襲った東日本大震災から一ヶ月たちました。被害の全貌は時間とともに明らかになってきました。空前の大震災に類例のない大津波、さらに原子力発電所の放射能漏れが重なりました。この未曾有の大災害に被災された方々に改めて哀悼と激励のごあいさつを申し上げます。私はこの想定外の痛ましい大災害から立ち上がる東北人に、日本人として誇りを覚えます。と同時にこの大惨事の中で私のもとに寄せられる多くの質問に答える意味で今日は聖書の箇所をまずご紹介したいのです。聖書はこういっています。
「キリストは、今の悪の世界から私たちを救い出そうとして、私たちの罪のためにご自身をお捨てになりました。私たちの神であり父である方のみこころによったのです。」
ここにキリストがこの世に来られた三つの理由が語られています。
1,悪の世界から人間を救い出すため
まず第一に今の悪の世界から私たちを救い出すためだって言うんですね。実は神様の目から見ても今のこの世界は善が支配する良い世界ではなく、悪の世界、不完全で人間を傷つけ痛めつける世界なのだと言うんです。私も地震や津波や様々な天変地異を目の当たりにするとき、どうも今の地球はおかしいぞ、何かが狂ってるぞ、こんな自然界は重大な問題を抱えてるに違いないという思いが湧いてきて仕方がありません。と言うのはこの世界はあってはならないことが次々に起こっているからです。
地震学者によると日本列島は四枚の境界プレートの上に乗っかっているそうです。このうちの太平洋プレートは毎年8cmずつ北西に向かって移動しています。一つのプレートが隣のプレートに潜り込むようにして突き進んでいるっていうんです。しかも近年この近くに蓄積したエネルギーが非常に活発化しているっていうんですね。M6以上の地震の2割は日本で発生
世界で起こるマグニチュード6以上の2割は日本で発生しています。しかもあと30年以内に直下型大地震が東京で発生する確率は70%、大阪で東南海地震が起こる確率は60%です。60%というのはいつ起きてもおかしくないという数字です。そんな島の上に一億二千万の命が生活しているかと思うと、地球はどうなってしまったんだろう、今の地球は大きな問題を抱え、それが隠しきれなくなっているのではないか、そしてそんな世界であるのはおかしいと思えてくるのです。ところで何と比べておかしいのでしょう。私たちは地球以外で生活したことはないのに自然界が反乱を起こして人間をのみ込もうとしているのを見るとこんなことはおかしいと感じるのはなぜでしょう。それはどこかに災害も病気も争いも憎しみもない完成された世界を思い描いているからではないでしょうか。
幻肢痛という痛み
ところで人間が感じる痛みの中で最も厄介なものは幻肢痛という痛みだと言われています。これはケガや病気で手足を切断した患者の多くが体験する痛みです。例えば足を切断したにも関わらずつま先が痛む、あるはずのない手の先端が痛むと言うんです。中には電流を通した万力で、ねじ上げられるような痛みだという人もいるのです。この痛みが厄介なのは痛み止めの薬や麻薬が効かないということなのです。現実には手足は失われています。しかしなくした手足をコントロールしていた脳がそれを記憶しているがために、ないのに神経が通っているかのように感じると言われています。
新天新地に私たちを移住させたい方
さて私たちが地球上でひどい災害を目撃するとこんなはずじゃない、こんなことが起こってはいけない、なぜなんだという痛みを感じるのはどうしてでしょう。それは私たちの魂がどこかに完全な世界がなければならないという感覚を持っているからではないでしょうか。いや、そのような世界を渇望するのはそのような世界がどこかに用意されているからではないでしょうか。そんな世界はあるのでしょうか。あるのです。神が新しく造られる天国です。神は今のこの悪の世界から新しくされた世界、新天新地に私たちを移住させたいと願っておられるのです。
2,十字架でいのちを捨てるため
ところでこの世界の不条理や不完全さ、崩壊しつつある自然界を見ると一つ疑問が湧いてきます。どうして完全かつ全知全能の神がこんな不完全な世界を造ったのだろうという疑問です。恵み深く、憐み深く、親切な神様がどうして無慈悲な自然界、凶暴な環境、人間を滅ぼしにかかる世界を造られたのでしょう。答えははっきりしています。それは人間の罪のせいで世界が狂ってしまったのだと聖書は語るのです。神が世界をお造りになった時、世界はこのような姿ではなく非常に美しく調和し完全な秩序を保っていました。しかし人類最初の人間が、神に反逆したがために世界は混乱し呪われてしまったのです。
不完全な世界になった第一原因
小さなガン細胞を放置しておくとやがて増殖を始め全身を食い荒らしてしまいます。最初の人間が持ち込んだ罪がやがて全人類に転移し自然界にまでその影響が及んだ結果、今のような世界になってしまったのです。そこで神様は崩壊しつつある世界の立て直しのために崩壊の第一原因を解決することになさいました。それは私たちの罪を取り除くということなのです。そして私たちの罪を完全に取り除き、罪を赦すためにキリストはご自身を十字架の上で捨ててくださったのです。これがキリストが来てくださった第二の理由です。キリストはあなたの罪の赦しを勝ち取るためにあなたに代わって償いを果たして下さいました。自分の命を差し出してあなたの代わりに神から処刑されてくださったのです。これ以外のどんな方法も罪の赦しをもたらすことは出来なかったからです。
3,神のみこころを実現するため
第三にキリストがそうされたのは私たちの神であり父である方のみこころであった、神のみこころを実現するためにキリストはこの世に来てくださった、と言うのです。もしひどい災害の中で神はどう思ってるのかを知ろうとするならキリストがどんな方であったかを考えることです。キリストは泣く者とともに泣き、うめく者とともにうめき、悲しむ者とともに悲しみ、病を知る人であったとあります。大惨事の中で神はともに泣き、ともにうめき、ともに悲しむ神なのです。残酷な事件は神が残酷であることの証拠ではありません。神がどんな方であるかはキリストによってはっきりと明らかにされているのです。神は泣く者とともに泣く神なのです。ところでキリストはどのようにして私たちを今の悪の世界から救い出してくださると言うのでしょう。再臨によってです。
再臨とは
再臨というのはキリストが再びこの世に来られるということです。キリストは十字架にかかって死なれましたが、その後三日目に復活なさいました。それから四十日間弟子たちの間に姿を現し、天に帰って行かれました。しかし今のこの悪の世界が限界に達する前にまた来られるのです。天からキリストが空中まで下りて来た時、キリストを信じる者たちは一人残らずこの世界から引き上げられ、天国に移住する。その時、天国に引き上げられるのは本物のクリスチャンだけです。あなたは大丈夫ですか。
どうぞキリストを救い主として信じてください。心からお勧めしたいと思います。