No.534 2010年06月20日 「神とともに歩む人生」
おはようございます。尼川匡志です!
私はカメラマンをしています。ですからよく友人にカメラを渡され『これで撮って!』と頼まれることがあります。するとどうしてもパチパチと結構な枚数を撮ってしまうことになるんです。ある方はプロのカメラマンは、ワンシャッターでいい写真を撮る人だと考えておられるかもしれません。でも実際はその逆です。
プロカメラマンは選択力に優れる人
どちらかと言うと、アマチュアの方よりもたくさん写真を撮って、その中からベストショットを選ぶんです。つまりたくさんの中から最高ショットを「選択する」ということも、カメラマンの大切な仕事なんですね。そしてこの作業は、結構難しいんです。
優柔不断で決断のできない人間
さて、今私たちの周りには多くの情報が溢れています。まさに情報洪水ですよね。その中から人生で大切なことを『選択』していくという事は決して簡単な事ではありません。最近この『選択をする』事に迷う人が増えているそうです。 先日ある調査で分かった事なんですが、今若い人の中で自分がデートに着て行く服が決め られずに、コーディネーターに頼むという人がいるそうです。『うそでしょ!』と思う反面、ちょっと分かる気もするんですね。アンケートによりますと、男性の6割近くが自分の事を『優柔不断で決断のできない人間だ』と思っているそうです。そして8割近くの女性がその男性を見て『男なら決めろよ!』と心ひそかに感じていると言うんです。面白いですね。ちなみに決められない事のベスト3は、レストラン選び、メニュー選び、デートのコースだそうです。まぁこんなことなら決められなくても、大したことはありません。でも「小事を決められない人は、大事を決める事も出来ない」というのも事実です。
選択出来ない理由1・自信がない
ではなぜ選択し、決定する事が出来ないのでしょうか?理由は大きく2つあります。一つは『自信がない』そしてもう一つが『失敗したら相手にどう思われるか』という事だそうです。ではなぜそのように考えてしまうのでしょう。
自信がない
皆さんはご自分に『自信』を持っておられるでしょうか。結構『自信がない』という人が多いじゃないかと思います。例えば、運動神経が抜群だとか、絵を書かせたら右に出る者はいないとか、歌を歌うと皆が聞き惚れるとか、頭脳明晰で学校ではいつも成績がトップだとか、美人だとかイケメンだとか…。そのようなものがなにか1つでもあれば、自信も持てるかもしれません。でもそれにしたって上には上がいるものですよね。小さな町では神童の呼び声高くても、都会に出てきたらただの人。よく聞く話です。基本的に人間は人との比較の中で、自信をもったり、自信をなくしたりすることが多いようです。一芸に秀でていたとしても、人と比べて優れた所が何もないと思っている人にとって、自分に『自信』を持つ事は簡単な事ではありません。
進化論的な考え方
この国の多くの人は自分の存在を、偶然にこの世界に誕生したと考えています。偶然この宇宙が誕生し、地球ができ、生命体が生まれ、それが人間になった。そして自分もたまたまこの時代、この国に誕生した。確かに進化論的な考え方ではそのようになります。でも果たしてそうでしょうか。本当に私たちは何の役割もなく、偶然にこの世界に生まれて来たのでしょうか。もしそうなら、何かすぐれたものでも、持っていなければ自分の存在に自信を持つ事も難しいかもしれません。
聖書が示す人間存在の意味と目的
でも聖書はそうは言っていないんです。『あなたを母の胎にいる時から形造った』と語っています。つまり聖書によると私たちは偶然にこの世界に存在しているのではなく、意味と目的を持って存在しているのです。そして私たちをこの世界に誕生させ、今生かしておられる方、その方のことを聖書は『神』と呼んでいるんです。『神』とは自分の願い事を叶えてもらう存在ではなく、命を保ってくださっている命の主権者のことなんです。そしてこの方の存在を認め信じる時、初めて「自分の存在が偶然ではなく、意味と目的を持ったものだ」と気がつくんです。私はこの能力とこの性格で、この時代に生きている、その事に大切な意味と目的があるという事が分かってくるのです。そしてそのことが揺るがない自信に繋がっていきます。
選択出来ない理由2・失敗したら相手にどう思われるか
さて二つ目です。『失敗したらなんと思われるか』と考えてしまうから、なかなか選んだり決断したり出来ないのです。これは周囲の目を気にする余りの結果です。『こんな事も出来ないのか』『なんてセンスの悪い人だ』『悪趣味だなぁ〜』そう思われたくないんです。でも私たちの人生には失敗はつきものです。それこそ私の人生にはたくさんの失敗があります。決して失敗は好きではありません。でも失敗の中から多くの事を学ぶのも事実なんです。落ち込まずに、失敗を次に生かすことが出来れば、それでいいんですね。そうするには一つの秘訣があると思います。それは『大丈夫だ、私はどんな時でもあなたの味方だ!』と励まし支えてくれるあなたの応援団のような存在を持つ事が必要です。
キリスト弟子 ペテロ
キリストの弟子にペテロと云う人物がいます。このペテロは福音書の中で本当にたくさんの失敗をしでかします。でも後にこの失敗を乗り越え、初代教会のリーダーになっていくんですね。彼の最大の失敗はなんと言っても、キリストが十字架にかけられるために捕まえられた時、そこに居合わせた人たちから『あなたはあの人の仲間だ』と言われ、あろうことか『あの人は知らない!』と三度も言ってイエス・キリストを裏切ってしまうことです。この失敗は強烈です。なぜならペテロはこの事が起こる直前に、イエス様に「自分は絶対にあなたを知らないなどとは言いません!」と豪語していたからです。
失敗したペテロを立ち直らせた方
ペテロが取り返しのつかないこの失敗をしでかしたその瞬間、キリストは『振り返りペテロを見詰めた』と聖書には記されています。それはけっして失敗を非難する眼差しではありませんでした。ペテロのことが心配で仕方がないという愛の眼差しでした。なぜそのように言えるのかと言えば、キリストがこの事が起こる直前に、ペテロにこのように言われたからです。『あなたの信仰が無くならないようにあなたのために祈りました。だからあなたは立ち直ったら兄弟たちを力づけてやりなさい。』と。ペテロがこの大失敗をすることをご存知だったんですね。それを知った上で、ペテロの事を心から愛してくださっていたのです。とんでもない失敗して心が傷つきボロボロになっているペテロに気遣い、心配し、彼が立ち直ることを心から願い祈ってくださる方、それがイエス・キリストという方なのです。
揺るがない自信を持つ生き方
神様を信じる人生とは、宗教に入る事ではありません。自分はこの世界に必要な存在として生かされているということを知り、揺るがない自信を持つ生き方です。たとえ失敗をし、周囲の人たちからガッカリされても、何度でも、何度でも、あなたの事を支え、励まし、勇気を与え続けくださる方と共に生きる人生です。この素晴らしい人生があなたのために今、用意されています。是非その人生に進んで下さることをお勧めしたいと思います。
しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。だからあなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。