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Bible & Gospel

No.503 2009年11月15日 「みことばにより考えを変える」

おはようございます。高原剛一郎です!

 さて、今年も後1ヶ月余りで終わろうとしています。一年って過ぎていくのが早いですね。ところで、あなたは12月と聞けばどんな気持ちになりますか。ある方は慌ただしいと感じるんですね。なぜでしょうか。大掃除が待ってます。受験日が近づいています。年賀状を書き始めなければなりません。普段の月にない仕事を思い出して、慌ただしく感じるんですね。ところが、そういう仕事と無縁の子供たちが12月と聞くと、クリスマスや冬休みがあってワクワクするんですね。同じ12月と聞いても人によっては、せわしない気持ちになり、また別の人にとっては楽しくなったりします。

良い考えは良い生き方を、悪い考えは悪い生き方を生む

 実は私たちがうれしいとか、悲しいとか、ほっとするとか、忙しいと感じる時、その前には考えていることが必ず存在するんですね。感情というのは、環境によって、もたらされるのではありません。その人が抱く考えによって、生まれてくるものなんです。良い考えは良い生活、良い人生、良い生き方を生みます。しかし、悪い考えは悪い生活、悪い人生、悪い生き方を生み出すんですね。

 聖書の中にこんなことばがあります。
「この世と調子を合わせてはいけません。いやむしろ神のみこころはなにか。すなわち何が良いことで神に受け入れられ、完全であるのかをわきまえ知るために、心の一新によって自分を変えなさい。」

今までの考えを180度変えなさい

 「心の一新によって自分を変える」ってどういう意味なんでしょう。ここで心と訳されていることばはヌースというギリシャ語なんですね。このヌースには思考とか、考えとか、思いとか、価値観という意味があるんです。要するに「今までこの世界で身につけてきた考えを180度変えなさい。」って言うんですね。なぜなら、考えが変わると行動が変わるからです。行動が変わると未来が変わります。未来が変わると人生が変わるのです。では、この世の中の思考を180度変えるべき点って、一体何なんでしょう。三つ紹介したいと思うのです。

神なんかないという考えを変えること

 第一に、神なんかないという考えを、この世界の作者なる神がおられるのだという考えに変えることです。何故これが大事なんでしょう。私たちの大問題の根本原因は神の主権を認めないことにあるからなんですね。借金のない人が借金なんかないと考えて生活するのは、何の問題もありません。ありもしないものにおびえる必要なんか全くないからですね。しかし、借金が山のようにあるのに、借金がないと考えるなら大きい問題ですね。なぜなら、借金を増やす生活を続けてしまうからです。やがて取り立てに苦しむことになるからです。もし、あなたにご主人がいるのに、ご主人がいないかのように考えたら、きっとご主人がいない人のように行動します。そして、その行動がご主人の知れるところとなったときに、大問題になると思います。

ジョン・レノンのイマジン

 昔、ジョン・レノンという人がイマジンという曲を作りました。「神なんかいないって想像してご覧、天国も地獄もないってイメージしてごらん」そうイメージしたら、そういう生き方をするでしょう。でも、いたらどうしますか。しかも、その神があなたを愛して止まない神さまであるならば、どうでしょうか。

日本を代表する画家 熊田千佳慕

 日本を代表する画家の一人に、熊田千佳慕という方がおられました。この方は一年に作品を2枚くらいしか描けないんですね。といいますのは生物の細部の細部に至るまで、精密緻密に描く細密画法という描き方なんです。それでどんなに多く描いたとしても、年に3枚が限界だったんですね。この描き方で虫や花を50年以上に亘って描き続けてきた方です。この方が今年99才で亡くなられましたが、亡くなる直前まで現役でした。彼は80才の時、「これからはいつ死ぬかも分からないから、もう一度物をよーく見てみよう」って決心します。すると年を取れば取るほど、その物が見えてきたそうです。例えば、若い頃はバラの花びらはつるつるだと思ってたんです。ところが、じっくり見ると、縮緬のようなボツボツが一面に刻まれているんですね。彼は感動して、その通りに描くんです。彼の目には花や虫はどんな風に見えていたんでしょう。美の極致のように見えていたそうです。でも、彼はこうも言っています。「根本は愛なんです。美しいから愛しているのではなくて、愛しているから美しいんです。」一人の画家が花びら1枚を慈しんで見つめ続けたように、神は作品であるあなたを愛の眼差しでずーっと今まで見守ってこられた方です。そんな神さまなんかいないという考えを変え、私を愛しておられる主権者がおられるのだという考えに変えることなんです。

自力で神の元には帰れないということ

 第二に、人間は自力で神の元には帰れないということを知るということなんですね。  今から、一月半ほど前私の家内は重い病で入院中でした。文字通り死線を彷徨っていたのです。医者からはあと数日の命と言われておりました。子供たちはみんな病室に泊まり込むことを切望したのです。「お母さんと一緒の時間を少しでも長く過ごしたい」って、心の底から願ったんですね。しかし、そんなとき、末っ子の娘が新型インフルエンザに罹って救急車で運ばれてしまったのです。彼女はもうろうとしながらも、「お母さんのところへ行きたい、お母さんのところへ行く」と言ったのですが、それは出来ないことでした。なぜなら、インフルエンザウイルスが彼女の体から放出されているからです。重病患者が沢山入院する病院へ行くことは出来ないことでした。ウイルスで周囲を汚染してしまうからです。お互いに会いたかったんですが、完治するまでは近づくことが出来ません。それと同じように聖い神さまの前に人は罪を持ったまま近づくことは出来ないんです。努力でなんとかなるという問題も人生の中にはありますが、しかし、努力だけでは通用しないことも、またあるんですね。人間は全知全能なんかではない、努力したら何でも出来るという考えを改めるということなんですね。

キリストについての考えを変えること

 第三に、キリストについての考えを変えることです。イエス・キリストは恐らく世界一の有名人です。しかし、世界一誤解されている方でもあるんですね。多くの場合、キリスト教の開祖であるとか、立派な人だ、偉い人だ、人生の模範だ、哲学者である。そんな風に紹介されています。しかし、キリストはあなたと神の間に立ちはだかる罪を取り除くために、この世に来られた生ける神の子なのです。キリストはあなたの罪のすべてを背負ってあの十字架に架かり、あなたの代わりに罪の刑罰を引き受け、いのちをもって償って下さいました。そして、死んで三日目に復活して下さったのです。これによって、人間が努力では解決出来ない罪と死の問題に決着をつけて下さったのです。誰でも、このイエス・キリストを自分の救い主として信じるなら、神はその人の心の内に新しいいのちと救いを与えて下さるんです。どうぞあなたもキリストなしの人生を捨て、キリストにある人生を受け取って下さい。心からお勧めしたいと思います。



Meg & Piano Koji with New Vision:みことば
新約聖書 ローマ人への手紙12:3
12:3 私は、自分に与えられた恵みによって、あなたがたひとりひとりに言います。だれでも、思うべき限度を越えて思い上がってはいけません。いや、むしろ、神がおのおのに分け与えてくださった信仰の量りに応じて、慎み深い考え方をしなさい。