No.468 2009年03月15日 「人は赦しがあるから悔い改める」
おはようございます、高原剛一郎です
イギリスの生活評論家に、カレン・キングストンという人がいます。彼女はイギリス人のライフスタイルと寿命について研究している人です。ある時、奇妙なことに気がついたそうです。不健康に太りすぎてる人には一つ共通点があるって言うんですね。一体何なんでしょう。「物を捨てられないタイプの人がとても多かった。」て言うんですね。いらない物をいっぱい抱え込んでいる人は太りすぎの傾向があるっていうんですね。心も体もためこんで手放さないというのは、不健康なことだよと言っているようでした。
なくてはならないものは一つだけ
ところで人はどうして物をため込んでしまうんでしょう。どうしてあれもこれもと持ちたがるんでしょう。物に囲まれていないと不安だからではないでしょうか。何があっても何とかして下さる神さまとの関係が切れているので、神がいなくても困らないように、目に見える物で自分を安心させようとしているのではないでしょうか。しかし、神さまは本当になくてはならないものは多くはない。いや、一つだけだとおっしゃるのです。
キリストがこの世界に来られた3つの目的
今日は、人間にとって一番必要な大事なメッセージ「福音」をお伝えしたいと思うのです。聖書にこう書いてあります。
「『キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来られた。』ということばは、まことであり、そのまま受け入れるに値するものです。私はその罪人のかしらです。」
ここにキリストがこの世界に来られた目的が3つ書いてあります。
私たちが罪人だから来て下さった
第一に、キリストは私たちが罪人だからこそ、神から遣わされて来て下さったのだと言うんですね。
先日、私の親しい伝道者の方が、韓国に行かれました。その時、彼は韓国の刑務所に行ったんです。実はそこに日本人で覚醒剤の密輸犯罪にかかわった人物が収容されていたからです。その刑務所には、韓国人のクリスチャンが定期的に訪問し、キリストの福音を語っていたのですが、メッセージは全部韓国語です。日本人の彼にはちんぷんかんぷんなんですね。周りにいる人も韓国人ばかりです。刑務所の壁とことばの壁の中で彼は身動きすることができないのです。恐らく日本人に会いたい、日本に帰りたいと切望していたことでしょう。しかし、彼の方から外に出ることは出来ません。なぜなら、犯罪者であるからです。彼が出来ることは一つひたすら訪問者を待つことだけなのです。自分から外へ出ることが出来ないからです。神さまから離れた人間も同じです。神に反逆する罪人の方から、神に近づくことは出来ません。たといそれを望んだとしても、人は自分の罪のために神に近づくことが出来ないのです。そこで、キリストの方から罪人の方に近づいて下さったのです。キリストは罪人のためにこの世に来られて人となられた神なのです。
あなたを救うために来られた
キリストは何のためにこられたのかその第二の理由は、救うために来たということですね。呪うためではありません。裁くためでありません。罪人を救うために来られたのです。神と人との間に立ちふさがっている罪という壁を除くために来て下さったのです。
私の友人に一家をあげて宇宙マニアという家族がいるんです。ご夫婦とひとりっ子の女の子がいるんですが、先日彼の家に行って考えさせられる話を聞きました。実は今年に入って週刊天体模型という雑誌が創刊されたというんですね。この雑誌には、太陽系の模型が付録としてついてくるんです。一年52週買い続けると、毎号ついてくる模型が全部集まって太陽系の全体が完成するというんですね。それは電動モーターと歯車で実際に惑星が太陽の周りを回転する実に精巧な模型なのです。彼はこの付録に飛びついたんですね。そして、毎週夜遅くまでかかって模型を組み立てるようになりました。
人間、禁じられるとしたくなる
少しづつ形になっていくのを見るのは、なんとも楽しいことですね。しかし、この模型に興味津々なのは、彼だけではないのです。彼の一人娘も目をランランと輝かせていたのです。それを見て危険を予知した彼は、小学2年生の娘さんに言ったんです。「いいかい、この模型はまだ完成していない。だから、見てもいい。しかし、さわってはいけない。分かりましたか。」「はい」と彼女はいいました。しかし、人間というのは、禁じられるとしたくなるんです。さわっちゃいけないと言われるとさわりたくなるんです。お父さんが帰ってくるのはいつも夜です。お父さんが帰るまでは見てもいいとは言った。それで部屋に入って行ったんです。真鍮製の歯車が重厚な魅力を放っています。まだモーターがついていませんから回転しないんですが、回転しない太陽系っておもしろくないんですよね。手で回したんです。しかし、スムーズに回りません。それで無理に回したのです。そうこうしているうちに手元が滑って床に落としてしまいました。その時、軸が折れたんですね。彼女は怖くなってこの模型をそのままにして自分の部屋に閉じこもってしまいました。
罪とは神の御心に対する反逆
さてお父さんが帰ってきます。いつもだったら玄関まで迎えに行くのに彼女は出て来ません。食事の間もふさぎ込んでいます。それまでお父さんとの間にあった楽しい会話が全く出来なくなってしまったのです。この父と子の交わりを破壊したものは、何ですか。父の言葉に背いた彼女の罪のせいです。罪とは一体なんでしょう。神の御心に対する反逆です。そして、その反逆の結果、隠し事によって、晴れ晴れとした交わりが失われてしまうことなんです。
救いを完成して下さった神
お父さんはすぐに気付きました。模型の残骸を見たら、彼女がさわったのは、明らかであったからです。しかし、すぐに怒らなかったんですね。彼は娘の方から自発的に謝りに来るのをじーっと待ったんです。そして、待っている間、黙々と修理したんです。やった本人がどうにも出来ないことを彼は、代わりに取り組んで、そして、とうとうなおしてしまったんですね。それと同じように、キリストは罪人のしでかした罪と、その究極の結果を、解決するためにこの世に来て下さったのです。そして、ご自分を十字架に釘づけられるままに任せ、人の罪の罰を身代わりとして引き受けて下さったんです。このようにして神は人の手を借りずに、救いを完成して下さったんですね。
悔い改めの告白を導くために来られた
第三に、キリストは何のために来られたのでしょう。頑固な罪人の口から「私こそ罪人の頭です」と悔い改めの告白を導くために来られたのです。もっと言えば、愛によって頑固な罪人の心を解かし、打ち砕き、その結果、悔い改めに導くために来られたのです。
その日の夜、ようやく娘さんが謝りに来たそうです。怯えながら、唇を振るわせながら、目と目を合わすこともなくうつむきながら、「お父さんごめんなさい。お父さんの宝物を壊してしまって」そういう風に言いました。すると彼は言いました。「これはお父さんの宝物とは違うんだよ。もともと完成したら、君にプレゼントしてあげようと思って作ってたんだよ。お父さんの宝物は、君なんだよ。」そのとき、娘さんは大声で鳴き始めたそうです。そして泣き止まなかったそうです。本当に悪いことをしたと、この時に初めて分かったからです。そして、神さまも同じです。
神さまはあなたを宝として愛して下さり、イエス・キリストをつかわしてくださったんです。どうぞ、このキリストを救い主として受け入れて下さい。心からお勧めしたいと思います。
この命令は、きよい心と正しい良心と偽りのない信仰とから出て来る愛を、目標としています。