#924 神の奴隷解放宣言

メッセンジャー似顔絵

 おはようございます。三綿直人です! 

先日「うさぎとかめ」の勝負に隠された秘密、という記事を読みました。動物学者が書いた記事です。
彼によると、これはうさぎが100パーセント負ける勝負だっていうんです。百回やっても千回やっても、一万回やっても、どんなにがんばっても、うさぎが負けるっていうんですね。
一般的には、才能がなくても努力すれば勝てる、才能があっても怠け者であったら負ける、だから努力が大事だ、ということを教えてるんだという話として有名です。別の観点で教える人は、うさぎはかめを見たが、かめはゴールを見た、比較ではなくて自分のレースを走れば勝利できるんだ、という見方をする人もいます。
しかし、この動物学者によると、これはうさぎがどれだけ努力しても、またかめなど見ず、自分のレースに専念しても、100パーセントうさぎが負けるていうんです。
なぜでしょう。理由は、うさぎのからだの造りが、長距離走には向いてないから、っていうんですね。動物は走ると体温が上がります。体温を下げるには汗をかいて下げるか、眠って下げるか、だそうです。
うさぎは体温を下げるために眠って下げる仕組みになってるっていうんですね。ですから、うさぎは怠けて眠ったんではなく、からだの仕組みで眠った。だから何回やっても眠るっていうんですね。なるほど、と思いました。

100%負ける死との戦い
私たち人間も、実は100パーセント負ける戦いがあります。
100パーセント負ける戦い、いやな響きですね。絶対に負けられない戦いがそこにある、っていうんでなくて、絶対に負ける戦い。あんまり聞きたくないような戦いですけど、なんの戦いでしょう。それは、死との戦いです。
パウロという2000年前に生きたクリスチャンは、このように言いました。

私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか。
私たちの人生は、死に向かって生きており、人間の持つ力では抗うことのできない恐怖におびえながら生きているんだと、聖書は語っているんです。この人間の状態を聖書は死の奴隷となぞらえています。
奴隷というのは自由がありません。選択できません。罪の奴隷である私たちは、いつ死ぬのか、どこで死ぬのか、どのように死ぬのか、全く自分で決めることができないのです。私は本当に人間とは、死の奴隷だなあ、と思うんです。

死の解決、奴隷解放宣言=福音

では、私たち人間に希望はないのでしょうか。あります。聖書は絶望を語ってる書物ではなく、希望を語っているメッセージです。
聖書が語る神は、希望の神です。この希望は人間が抗うことのできない死から、神が救い出す、という希望です。人間が作り出した宗教では、決して宣言することのできない、死の解決、奴隷解放宣言が福音なんです。ではどのようにして神はあなたを救い出すのでしょうか。
聖書のことばを紹介しましょう。

キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来られた。
話は変わりますが、日本人の宇宙飛行士は何人かおられます。その中で私が大好きな宇宙飛行士は、若田光一さんという方です。私が一方的に好きなだけで、お会いしたことはないんですけどね。
2009年には三度目の宇宙飛行でISSに四か月半長期滞在し、船外実験プラットホームを取り付けて、日本実験棟「希望」を完成させ、帰還しました。2010年にはNASAの管理職日本人第一号となったそうです。
また2013年には日本人初の船長も務めたというんですね。経歴もすばらしいんですが、私が好きなのは、その人当たりの良さと穏やかさです。
宇宙におられる時、ニュースに出ておられたんですが、少年少女や大人の宇宙に関する質問に気さくに答える姿がとっても印象深かったんです。
さて、彼が宇宙にいる間、宇宙飛行士にかかるストレスの話をその著書の中でしています。それは死の世界にいる恐怖からくるストレス、リスクに向き合うストレス、他に宇宙飛行士との人間関係のストレスということだそうです。
そんな中で、メンタルを保つことができるのは、地球とつながっているという安心感、テレビ電話での家族との交流の時間があるから、ということでした。
さて、聖書が語る罪人というのは、宇宙ステーションにいる宇宙飛行士たちが事故により、地球との交信が途絶えている状況に例えることができると思います。
地球との交信が途絶えると、そこは命の希望に満ちた世界ではなく、死の世界になりますよね。死のリスク、死の恐怖、ストレス最大状態になると思います。罪人である私たちは、命に満ち満ちている神との交流が途絶えている状態ですので、故に死の世界、恐怖、ストレスがかかっているのです。

死からの救い主、イエスキリスト

国際宇宙ステーションが地球とつながっていなければ、死が必然であるように、私たち人間が命の造り主、神とつながっていなければ、死が必然なのです。
国際宇宙ステーションが交信不能状態になった時、地球側から助けを送るように、神は私たち罪人に助け主を送ってくださいました。それが、罪人を救うためにこの世に来られた、というキリスト・イエスです。
ふつう、イエス・キリストはこの世に誕生した、というのがふつうだと思うんですが、キリスト・イエスは来られた、というんですね。罪人を救うために、命の世界から私たちのところに来てくださった救い主、あなたを死から救うことがおできになる方、あなたを命の世界に帰還させることができる方、これがイエス・キリストなのです。
私たちの世界は、今を楽しむ世界ですね。でも、落ち着いて考えると今も大切ですが、今だけでは、だめですよね。
その後を考えることはとっても重要です。車が疾走しているCMで、私たちは車が欲しくなりますが、実際は渋滞に巻き込まれるんではありませんか。ビールの宣伝で、乾杯、と楽しそうにしていますが、しかし、実際はアルコールの問題で多くの家庭が傷ついているんではありませんか。
私たちは今を楽しむことも重要ですが、その後どうなるのか、を考えるとやはり100パーセント死を迎えることになるんです。この死への備え、死からの救いがあなたに必要だと思うのです。あなたを死の世界から救い出し、死の奴隷からの解放宣言をしてくださるのは、神です。
死の奴隷であった私たちを解放するために、イエス・キリストがこの世界に来てくださいました。これがクリスマスが世界中でお祝いされる理由なのです。
最初に紹介した、誰が死のからだから私を救い出してくれるのだろうか、というパウロのことばには、続きがあります。それは

私たちの主イエス・キリストのゆえに、ただ神に感謝します。
聖書のメッセージは希望で満ちています。
どうかこの死の奴隷からの解放宣言である希望のメッセージを受け取ってください。
イエス・キリストによってすでに神の国、永遠のいのちへの帰還準備は整っています。あなたがこのイエス・キリストに乗り込めば、そのままのあなたで戻れるんです。
一生涯、死の恐怖につながれている奴隷状態から、あなたを解放するために、この世界に来られたイエス・キリスト。この方を信じてください。心からお勧めします。

齋藤直江:クリスマスに想ふ

今日のみことば
私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか。私たちの主イエス・キリストのゆえに、ただ神に感謝します。
(ローマ7:24-25a)