#945 迷い子の救出者キリスト

メッセンジャー似顔絵

おはようございます。高原剛一郎です。

さて、歴代アメリカ大統領の中で一番尊敬されているのは16代目のリンカーン大統領だそうです。
彼がよく友人達に出したなぞなぞの話です。
「もし、しっぽのことを足と呼んだとしたら、犬には何本の足があることになると思う?」
相手は「そりゃ、5本だろう。」と言うとリンカーンは得意顔でこう言ったそうです。
「4本だよ。しっぽのことをいくら足と呼んだところで実際に足になる訳ではないからね。」
彼は何を言いたかったんでしょう。人間は学歴や経歴や肩書きに弱いところがあって、大げさな役職の付いた人には飲まれてしまうくせに、学歴のない人だと分かると話を聞く前からその人を見下したりするということを戒めたのです。
どんなレッテルが付いていようが人は人なのです。
ところで、神様は人をどのように見ておられるのでしょう。
聖書によると羊飼いのもとを離れた迷子の羊のようにご覧になっているというのです。
このように書いてあるからです。

あなたがたは、羊のようにさまよっていましたが、今は、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰ったのです。

人間のルーツはどこにあるか

さて、迷子というのは3つのことが分からない状態を指します。
第1に、自分がどこから出てきたのかが分からないことです。
自分のルーツが何なのかが分からない時、その人は迷子の状態にあるんですね。
では、人間のルーツって何でしょう。それは、あなたを造られた創造主なる神なのです。
神こそはあなたのたましいの親であり、あなたの存在の原因者なのです。
それに対して真っ向から否定する考え方が進化論ですね。人は他の生命体からひとりでに進化したもので神の作品などではないという訳です。

もう一人の進化論提唱者

ところで、進化論の父と呼ばれるダーウィンには共同執筆した仲間がいたのです。
それは、アルフレッド・ラッセル・ウォレスという人です。
実はウォレスの方がダーウィンよりも先に進化論を考えていたのです。
彼はボルネオやインドネシアに7年、8年いて、研究を重ね、それを進化論にまとめてダーウィンに送ったんです。
ダーウィンは彼から送られてきた資料をもとにして進化論の論文を共同発表したんですね。

カット

アルフレッド・ラッセル・ウォレス(1823-1913)

進化で説明できない人の脳

ところが、このウォレスという人は進化論では人間の脳について説明できないということをずっと悩み続けていたのです。
彼は生物学者として1万数千種類の新種を発見した人なんです。
日本で一番たくさん新種を見つけた人でも600種類ぐらいですからそのすごさが分かりますね。
そのウォレスが言うには「あらゆる動物の器官はある必要があってその機能ができている。」というんです。
例えば、鷹の目というのは遠くのものでも獲物を見つける為に発達したものです。
猿が木登りを上手くやるのは敵から身を守る必要に迫られて身につけている能力です。

人は霊的な存在である神に造られた

ところが、人間の脳だけは全く環境と関係なく発達しているというんです。
例えば、高等数学を考えるのに何の必要があって考えているんでしょう。何にもありません。
どうしてピラミッドを作るんでしょう。生きるということだけを考えたら必要がありません。
必要に迫られていないのに人間の脳は飛び抜けて発達した状態で初めっから完成しているんです。
更に言うならば、人間の脳が持っている能力は人間の一生を使っても使い切ることができない程のキャパシティがある。
一体何故なんでしょう。人間の中でどんなに考え事をする科学者や哲学者でもその1割も使ってはいないと言われているんです。
人の寿命では使い切れない程の能力の臓器が人間に初めっから備わってるのは進化論では説明できないってことなんですね。
そして、そのように言ったことから彼は19世紀、学者の世界から無視されてしまうのです。
ところで、ピラミッドはお墓です。人は太古の昔から死や死後の世界、自分の魂について考えずにはおれませんでした。
それは人間がただの物質から生まれたのではなく、霊的な存在である神に造られたからなのです。

していることの意味

第2に、迷子とは自分が今していることの意味が分からない人のことです。何のために人生があるのか分からない人です。
ユダヤ人のミッドラッシュという本の中にこんな話があります。
一匹のキツネが周囲に垣を巡らしたぶどう畑を見つけて侵入しようとしますが、中に入るための穴が小さすぎて入れないのです。
そこでキツネは3日間断食してガリガリに痩せてから中に入り込みぶどうの実をたらふく食べるのです。
ところが、膨らんだ腹が邪魔をして今度は外に出れなくなるんですね。そこでキツネはまたしても3日間断食します。
ようやくぶどう畑の外へ出たキツネはぶどう畑を見て言うのです。
「お前は私に役に立ったのか。お前の実とは一体何なのだ。実は美味いがそれがどうというのだ。お前のところへ入った時と同じ姿で出ていかなければならないとは。」

神なしでは人生の目的がなくなる

聖書の中に、人は裸で生まれ裸で去っていくとありますが、それなら途中の人生というのは一体何なんでしょう。
もし、人生の目的が分からないなら人生とはただ死ぬまでの間食って寝るだけの期間です。
それは、何という虚しさでしょう。人生は一時的な満足を得るためだけのものに過ぎないのでしょうか。
もし、神がいないならばそうでしょう。しかし、神はおられます。
神はご自分が造られた世界の中で神の栄光をあらわすためにあなたをお造りになったのです。
ところが、この創造主をいないものとすることで人生の目的が無くなってしまったのです。

パニックになったシマウマ

第3に、迷子とは自分がどこに向かっているのかが分からない状態の人のことです。
羊飼いのもとを離れた羊の結末は死です。
以前見た野生動物の番組で、ライオンに食べられてしまうシマウマとはどのようなシマウマであるかについて短い説明がありました。
ライオンは子供や年老いたもの、体力の弱っているものを狙うのです。
ところが時に力のあるものなのに餌食になってしまうものがいるというのです。
一体どんなシマウマでしょう。パニックに陥るシマウマです。
パニックになると賢い判断ができず、何を思ったのか自分からライオンがいる方向に逃げ出すものがいるというのです。
何処に行ったら良いか分からない。これは敵の姿を見極めることができていないからです。
ただ闇雲に動くことによって餌食となってしまうというのです。

人間の敵、死

人間には最後の敵があります。それは死です。誰もこの死から逃れることはできません。
迷子の羊にとって飢えたライオンが滅亡を意味するように、神から離れた人間にとって死は滅亡です。
死後に永遠の裁きが待っているからです。
しかし、羊飼いはこのライオンを仕留めて滅ぼしてくださる方なのです。
あなたの羊飼いであられるキリストはあなたの罪を負って死んでくださった後、三日目に復活された方です。
それによって死を滅ぼしてしまったのです。
一体どうしたらいいでしょう。主イエスを自分の救い主として信じるのです。
今までの罪を悔い改めて、神があなたのために遣わしてくださった人となられた神を信頼し、ご自分の心にお迎えするのです。
その瞬間あなたのすべての罪は赦され、神の子供とせられ、主とともに歩む人生に入れられるのです。
どうぞ、今日こそイエス・キリストを救い主として信じてください。心からお勧めしたいと思います。


使用CDジャケット
国分友里恵:主は私の羊飼い

今日のみことば
「あなたがたは、羊のようにさまよっていましたが、今は、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰ったのです。」
(1ペテロ2:25)